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カエル

キャッチアンドパンチ

作者: KazekaHun

秘密にしていることがある。

むしろ正直に生きたことがない。

それがあたしの人間性で、たぶん、他人から見たときの欠点なのだろう。

直す気なんてないけれど。


今年の梅雨はしっかりとした雨を降らさない。

連日のように洗濯を躊躇わせるような曇り空は続いているけれど、雨自体はコンクリートに染み込んだ気配でしか見られない。

持ち歩くビニール傘を開くこともない。

六月の初めなんて梅雨を飛ばして夏が来たようなさんさんとした天気のせいで、ようやく咲き始めた紫陽花の花が萎れてしまいそうだった。

深夜に降った突然の豪雨でその首を地面に垂らしてしまったけれど。

まあ、その豪雨も痕跡から推測しただけなんだけれど。


「正面から堂々ときやがれ」あたしはつぶやいた。

自分の耳にも聞こえないくらい、小さな声だった。

無意識からのつぶやきだったけれど、あたしのどうしようもなさを表していた。

正面から来い、でないとあたしは戦えない。

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