表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

相談とはアドバイス

琉星は涼香に図星をつかれてから、涼香には素直に自分の気持ちを話すようになった。

内容には、なんで二十歳にもなってこんなこともわからないの?って言いたくなることもしばしば。


涼香は今まで香澄に相談をしていたが、

琉星は今まで誰に相談していたのだろう。

そんなことが気になりだした涼香は琉星に聞いた。

答えはまさかの人物だった。

同じ大学の一つ上の悠斗先輩と

二つ上の真奈美先輩だった。

悠斗先輩と琉星は確かに仲は良かったが、

悠斗先輩の恋愛は別れと寄りを戻すの繰り返しで、あまり良いものではなかった。

そして、真奈美先輩も何を考えているかわからないような人だった。


ある日、涼香と琉星は学校の課題をやるために2人でネカフェを訪れた。

課題を先に終えた琉星は夢の中へ。

そんな彼の携帯を涼香はこっそり見ることに。

目的はその先輩たちに琉星はどんな相談をして、どんな答えが返ってきてたのかを知るためだ。


まず悠斗先輩。

涼香が学校を休みがちになっていたときのLINE。琉星は心配していた。

それに対して、


悠斗先輩「お前はもう関係ない。心配するな。」


琉星「でも、俺の服とかまだ涼香の家にあって…」


悠斗先輩「お前の服とか涼香のことだからもう破られてるよ(笑)」


琉星「そんなこと言わないでくださいよー汗」


どうなってるの?

涼香は一気に悲しくなったが、久しぶりに怒りがこみ上げてきた。

しかし、悠斗先輩の言葉は序の口に過ぎなかった。


問題は真奈美先輩のLINEだった。

第7部であった、琉星が涼香へ「お前の顔も見たくない、俺に関わるな」と言っていた時に同時進行で真奈美先輩としていたLINE。


琉星「涼香が話したいことあるって!

どうしましょう…。」


真奈美先輩「絶対会うな!

警察呼ぶって言いなさい。」


琉星「警察呼ぶって言っても無駄って言われました。どうしましょう…。」


真奈美先輩「まじか!どうしよう…。

絶対会っちゃダメだよ!琉星、涼香と会ったら刺されるよ!まじで!」


え?

私が何故琉星を刺さなけらばいけないの?


涼香はリストカットのように、自分のことを傷付けようとしたことはあったが、

人を傷つけることなど考えたことは一度もなかった。

そもそも真奈美先輩も悠斗先輩も涼香とはそんなに関わりはなかった。

そんなに関わりがない人のことを、よくこんな風に言えるよね。

そして、涼香が1番思ったことは、相談された人は「私はこう思うけど、こんなことしてみたら?」とアドバイスをすることが理想なのではないか…と。

今回のように、「こんなふうに言いなさい!」という命令は相談でもなんでもないと思ったのである。

琉星は自分の考えより人の考えを優先し、

人の考えに振り回される性格であったため、

涼香はそんな彼が心配になった。

このまま先輩たちのそばに置いていたら、

琉星はほんとに最悪な人間に育っていくような気がしてならなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ