せっかく勇者を辞めて予備校に通っていたのに無理矢理異世界に召喚されたようなので帰りたいです。(後編)(二百文字小説)
小曽根弘樹は大魔王退治を片思いの相手である遠藤梨菜との結婚と引き換えに承諾し、大魔王の城に向かった。
さすがに大魔王だけあってレベルは百五十万あったが、すでに億単位のレベルの弘樹の敵ではなかった。
「梨菜と結婚させてくれ」
大魔王を倒した弘樹は国王に迫ったが、
「あれは嘘だ。用はすんだ。元の世界に帰ってもいいぞ」
あっさりと約束を破ったので、
「ならば今日から俺が大魔王だ!」
弘樹は最強最悪の大魔王に転職した。