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リアル☆プレティーン  作者: 中村もへじ
リアル☆小学生
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一姫と赤白帽子

まず去年の話。


去年、一姫は赤組。一姫二姫の小学校は5年生から騎馬戦をやる。4人1組で、ゴムをつけずに帽子を被り、帽子を取られる又は帽子が落ちる及び騎馬は崩れると負けという一般的な騎馬戦をやる。そして一姫は騎馬戦の上だった。

すると一姫が“赤白帽子が小さい。風が吹いただけで帽子が飛んでしまうから新しいのを買ってくれ”と言う。

見ると、幼稚園の時の赤白帽子をだった。(そりゃ小さいって)“今までゴムで頭の上に乗っていただけなんだね。もっと先に言ってよ”なんて言いながら、すぐに新しい帽子を購入。

すると、間もなく運動会を前にしてその赤白帽子を無くしてしまった。


――ちゃんと名前書いたの?


『ちゃんとフルネームで書いたよ~』


毎回二姫から借りるのではメンドクサイ。仕方がないのでもう一度赤白帽子を購入。そして運動会が終わった。



  ✻ ✻ ✻ ✻ ✻



その数ヵ月後、視聴覚室でクラスの男の子達が一姫の紅白帽子を見つけてくれた。


『おい、一姫。これ、一姫の赤白帽子だろ』


『ありがとう!』


男の子達が“でも”と何か言いたげに、一姫の苗字と名前の書いてある白帽子の裏をひっくり返した。


すると違う苗字が書かれている?!


『○○って俺達の学年じゃ隣の組のあいつしかいないよな』

『まじかよ?!』

『・・・ひくよな』

『ひく』



  ✻ ✻ ✻ ✻ ✻



そして一姫は帰ってきて曰く。

『ママ、どうしよ~』


――○○って・・・ ○○○○ちゃんでしょ。幼稚園が一緒だよね?大人しい子だよね?え~。。そんな事する子には見えない。信じられない。


『引くよね~』


――うん、ひく・・・っていうか、なんで一姫の名前を消さなかったんだろう?一姫の名前の上に自分の名前をもっと太い字で書いちゃうとか。。いっその事、名前書かずに借りて後で返せばばれなかったんじゃない?


『それじゃ使っている時にそれ私のものだろって事になるからじゃない?』


――普通に借りて普通に返すという選択肢はなかったのかな?


『わかんない。頭おかしんだよ!で、これどうしたらいい?』


――え~っと。・・・答えは三択です。其の一、学校の先生に言う!其の二、相手の親に言う!其の三、忘れる!


『3番かな』


――そうだよね。何ヶ月も経っているし、時効だね。。



  ✻ ✻ ✻ ✻ ✻



そして、今年の話。

一姫は黄色組。※一姫二姫の小学校は赤組VS黄色組なんです。

『ねぇ、ママ。黄色緑帽子がない!一週間探したけど見つからない!黄色緑帽子買うからお金頂戴!』


――また無いの?!○○ちゃんは何色なの?○○ちゃんの帽子チェックしてきたら?(苦笑)


『え~、そんなの確かめられない。あっ、先生には言わないでね!皆集めて、“一姫さんの帽子を知りませんか?”とかされると、めんどくさくなっちゃうから』




                    ・・・This talk may continue





  ✻ ✻ ✻ ✻ ✻




後日談。

10月10日。

黄色緑帽子が帰ってきました。中廊下の体操服袋などをかけるフックにかかっていました。2週間ほど4次元ポケットに吸い込まれていた模様。

子どもには子どものルールがあるみたいです。高学年にもなると(一姫の周りだけかもしれませんが)、すぐに先生に言う子やすぐに親が口出したりする子は周りの信頼がなくなって周りから相手にされなくなるみたいです。

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