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プロローグ 新たな出会い

 「・・・」

近所から苦情がきそうなほどの大きな音が俺を襲う。襲うといってもこれは目覚ましのアラームの音だ。別に止めればいいだけ。

俺、桜咲類はアラームの音を消すため、不本意ながらも起きることを決意した。アラームがなっているってことはようするに朝ということを如実に表している。ついでに月曜日の。月曜日といえばつまり学校がある訳だ。しかも新学期初日だ。遅刻するわけにもいかないだろうということで急いで支度をする。


類:「舞のやつ、起きてるかな?」


俺には、妹がいる。名前は桜咲舞。実際のところ、本当の妹ではなく義妹だ。俺、桜咲類は昔、孤児で養子としてこの桜咲家に迎入れられたのだ。

そんな妹の様子を身に行こうと部屋をノックしようとしたら


舞:「お兄ちゃん、起こしにいこっと!」


という明るく元気な声と共に部屋のドアが激しく開いて、俺の体に当たりそうになったが、いつものことなのでよけることは容易だった。


類:「俺はもう起きている。」

「お前より遅く起きることなんて普通はありえないからな。」


舞:「そういえばそうだね。」


類:「早く支度しろ。学校行くぞ。新学期早々兄弟揃って遅刻は  嫌だからな。」


舞:「わかってるよ。お兄ちゃん」


そのあと、朝食を妹と一緒に食べ、俺は玄関で舞を待つことにした。いつものことだ。


舞:「お兄ちゃん、お待たせ。」


類:「忘れ物はないか?」


舞:「ないと思うよ」


類:「じゃあ、行くか」


いたって普通の、いつもどおりのことである。



俺らが住んでいるここは蒼穹島という日本の東側にある海に囲まれた島だ。大きさとしてもそこまで小さくなく、人口も7万人と結構いる。

そして島の形は五角形という不思議な形だ。俺たちはその島の蒼穹学園というところに通っている。徒歩でおよそ20分だ。蒼穹学園の位置としては島の南側に位置していて多くの自然に囲まれているが、島の中央は本土の都市に劣らないほど発展している自治都市がある。俺たちを含め、蒼穹学園の生徒のほとんどは島の南側に住んでいて、中央の都市に行ったことがない人が多い。そんな中央都市にはほど遠い蒼穹学園に向かっていつも通りの道を歩き、俺たちは学校に到着した。いつもどおりだ。

 

始業式前にSHRがあり、いつもどおり田中先生の話を聞き、いつもどおりに時が進むと思っていた。しかし普通ならもう終わるはずのSHRがまだおわらない。

そして先生は言った。


先生:「始業式の前に転入生を紹介します。」


類:「なっ・・・」


おれはただ、いつもどおりにSHRが終わり、去年みたいにさっさと始業式を終えたかった。だがこれだ。


悠真:「みなさん、こんにちは。結月悠真といいます。よろしくおねがいします。」


しかも転校生は男だった、しかもイケメンの。男は項垂れ、女子は歓喜した。だがこの転校生はなにかみんなと違うというか、あからさまに雰囲気が違った。


(名前はの日本人だが生まれは西洋か、はたまたもっと遠いところか・・・)


(なぜ、自己紹介で自分の出身を言わないんだ?)


先生:「じゃあ、悠真君の席は類君の隣ね。」


類:「えっ・・・」


さすがの俺もビックリした。転入生のことをあれこれ考えるうちにその転入生本人が隣にやってきたのだから。

転入生は俺の隣の席に座り、


悠真:「よろしくね、類」


類:「よ、よろしく、いきなり呼び捨てか。」


悠真:「そっちのほうが話しやすいかなって思って。嫌だった?」


類:「いや、いいよ。それよりもいきなりこんなこと聞いて悪いんだが、悠真はどこの出身なんだ?」


悠真:「・・・・・・」


類:「悠真・・・?」


先生:「ほら、そこ。まだSHRの途中ですよ。」


類:「あっ、すみません。」


(なんで出身を聞かれて黙るんだ?)




結局、悠真から出身地を聞き出せないまま始業式が終わった。

俺は一度やろうと思ったことにはなかなか諦めがつかない性格で帰る途中にでも聞き出そうと思い、悠真を校門付近で探した。

妹には用事があるからと先に帰ってもらった。

校門付近をしばらく探したがまったく見つからないので友人である中島準に聞いてみることにした。


準:「結月?結月なら蒼穹岬の方に行くのをみたぞ。」


類:「ありがとう。準。」


準:「類、それよりも今日、行きたい店があるんだが一緒にいかないか?」


類:「ごめん、準。今日はちょっと悠真に聞きたいことがあってさ。」


準:「そうか。じゃあしょうがないな。」


準の誘いを断ったあと、俺は蒼穹岬のところに向かった。


(なんで転入してきたばかりの悠真が蒼穹岬なんかに?)


蒼穹岬とはその名のとおり岬なのだが島のなかに、島の五角形の頂点にそれぞれひとつずつ、全部で五つある岬だ。

その岬は島の人ならだれでも知っている岬なのだが、それには理由がある。

蒼穹岬には昔からの言い伝えでこの世界とは別の世界に繋がってると言われている。

文献によれば1500年前に北、1000年前に東、500年前に西というふうに岬と別の世界と繋がったと書かれているが特に詳細は書かれていない。

これを見る限り、500年周期で別の世界とつながっていて、しかも北、東、西ときているので次に別の世界と繋がるとしたらちょうど今年のしかも俺たちが住んでいる場所の近くのある南の蒼穹岬になる。だがもっぱら俺はそんな話は信じていなかった。


(ただの観光客集めだろ。)


そんなことを思いながら蒼穹岬にたどり着いた。蒼穹岬で悠真を探すのは容易だった。

なんせいまは平日で人も少なく、悠真は岬の先端の方で海を眺めていたからだ。

俺は悠真に駆け寄り、


類:「悠真、何をしているんだ?蒼穹岬なんかまできて。」


悠真は俺が来るのが分かっていたような顔でこちらを振り向き、


悠真:「今日は、海を眺めていたんだ。」


類:「海?」


悠真:「そうだよ。海。ここからの眺めはすごいね。わざわざ来た甲斐があったよ。」


悠真:「あっちで見る海とは同じようで違う海だ。」


(あっち?)


類:「それよりも聞きたいことがあるんだ。さっきも聞いたんだが、お前はどこの出身なんだ?」


悠真:「類、君はこの島に伝わる言い伝えを知っているかい?」


類:「突然一体なんなんだ?それよりも俺の質問に・・・」


悠真:「いいから答えて。」


悠真が見たことない真剣な表情でいうのでまずは悠真のいうことを聞くことにした。


類:「言い伝えってあれだろ?島に五つある蒼穹岬は別の世界とつながっているっていう。」


悠真:「そう。1500年前に北、1000年前に東、500年前に西の岬と別の世界と繋がったといわれている。」


悠真:「そして、これを見る限り、500年周期で別の世界とつながっていて、しかも北、東、西ときているので次に別の世界と繋がるとしたらちょうど今年のしかも俺たちが今いるここ。南の蒼穹岬だ。」


類:「それがどうだって言うんだ?文献にも詳しくは載っていないただの言い伝えだろ?」


悠真:「そうさ。この島の大半の人たちはそう認識している。」



悠真:「だが別のセカイと繋がっているのは事実だ。」


類:「なんだと・・・そんな馬鹿げた話が・・・」


悠真:「事実、1500年前に北、1000年前に東、500年前に西の岬と別の世界と繋がったんだよ。類。」


悠真:「文献は誰かが意図的に破棄したんだろう。」


悠真「今まで、計3回つながったわけだがそれに関しての文献はこちら側にはしっかり詳しいことまで残っている。」


類:「こちら側だと・・・?」


悠真:「さすがの君でも気づくだろう?いま僕らが立っているのは南の蒼穹岬。そして僕は言い伝えの話をしている。」


悠真:「こっちの空気はおいしくていいね。あっちのみんなにも味わって欲しいよ。」


類:「まさか悠真、お前は・・・」


悠真:「やっと気づいたか。遅いよ類。」


悠真:「君が一番最初にした質問に答えるよ。」


悠真:「僕は、この世界とは別の世界であるシンレードという世界からやってきたんだ。そして僕の名前は結月悠真じゃない。」


悠真:「僕の本当の名前はユーフィア・レイドだ。改めてよろしく、桜咲 類。」


プロローグ 終






始めて自作小説を書いてみました。どうでしょうか?

続きはまた書くつもりです。

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