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ラグナロク  作者: ピロ
第3章 商会 前編
36/46

やっちまえばコッチのもんだぜ

喉がやられました・・・

くしゃみが止まらないのです(´・ω・`)ショボーン

静寂の間が支配する真夜中、部屋の中に薄っすらと人影がむくりと起き上がるのが見える。

その影はしばらく様子を伺って、何かを確信するとモソモソと動き出した。

足音を立てず、摺り足で視線の先に徐々に近づいて行く。目標は目の前だ。

「こんばんは~夜這いですよぉ」

小声で誰にも聞こえないようにつぶやいた人影は、上唇をペロリと舐め、布団をめくって音を立てずに忍び込んで行く。

イケメンで、可愛くて、優しくて、お金持ちの正に理想の男性がここにいる。

ああ。私は今、得物を狙う孤高のハンター。

ヨダレがでちまうぜ。うひひひひ

やっちまえばこっちのモンだろ?ええ?

なんかエロいおっさんみたいだって?そりゃこんな極上の得物が目の前にいるんだ。

誰だってエロくもなっちまうってもんだぜ。

クンクンクン。石鹸のいいニホヒがするぜ。いいの、いいのぉ。たまんねぇーな、おいっ。

ん?丸くて柔らかくてスベスベしてるな。いいケツじゃねぇか。うほぉー。

でも男の人のお尻にしては柔らかいか??まぁ育ちが良さそうだしね。ゴツゴツしたムサい男とは違うのだよ。ペロペロする?ペロペロしちゃう?

さわさわしてたらビクッてなったぜ。もしかして感じてる?

やべぇー興奮するぅ!!ウホホホ

さてさて。愛しのジョニー様とご対面だぜ。可愛いジョニーちゃんかい?それとも極悪な極太ジョニーかい?どっちだい?でもどっちでも旨そうだ。

さぁて、お楽しみの時間だぜ。ヒッヒッヒッ。

ってアレ?何にもない?んっ?どこにもないぞ?

にゅる・・・

にゅる?

「・・・ァン・・・・・・・」

んんんっ?何か濡れてる??

「・・ァ・・・ァァァァ・・・いい・・」

うへへへへへ。いい声出してんじゃねぇか。っておい!!

「何でルシェリがここにいるんだ!!」

「ちょっ!!エスター。声が大きいっ!!」

「あースマン。ってアンタこんな所で何してんのよ」

「それはこっちのセリフよ。レンさんのは私が貰うんだからね。エスターは一人でしてなさいよ」

「何だと?興奮して濡らしてる痴女が何言ってんだよ」

「うるさいわねっ!!アンタこそどうなのよ?」

「・・・ゥン・・・」

反対を向いていたルシェリが私の方に向いて、ズロースの中に手を入れて来た。

「ウワッ・・・・・・アンタの方がベチョベチョじゃないのよ!!それに可愛い声出したりして・・・気持ち悪るっ」

「だってしょうがないでしょ?レンさんにいっぱいしてもらいたいのに何にもしてくれないんだもん。夜這いくらいするでしょ」

「そ、それは分かるわよ。・・・・・・分かった。じゃ、じゃあ順番でするわよ」

「・・・嫌だけど分かった。アンタすぐイキなさいよ」

「嫌よ。いっぱいしてからじゃないと」

「うるさいっ!!」

布団の外から声が聞こえる。めくって顔を出すと、金色の瞳が暗闇に浮かんで見える。

「あんちゃんの眠りを邪魔するのは許さない。お姉ちゃん達は端までいって寝て」

「「・・・・・・はい」」

ユキの怒りに触れた目に私達は従うしかなかった。

ユキはレンの上に乗って抱き着いて寝ている。鉄壁のガードがあって、夜這いが出来ないと悟る二人であった。


キングベッドを何個も並べたようなベッドの端に行き、二人は布団にもぐる。

「どうすんのよコレ」

「どうするって何よ」

布団を被って小声でルシェリに話し掛ける。

「この状況どうするのって言ってんのよ」

「はぁ?自分でしなさいよ」

「いやよ。何とかしてよ」

「それは私のセリフよ」

「・・・じゃあしてくれる?」

「・・・分かったわよ。そのかわり私のもしてよね」

「・・・うん」

こうして二人は寂しく慰め合って眠りにつくのであった。



「二人共なんか疲れた顔してるけど大丈夫?」

朝食を食べていると、いかにも気怠そうなルシェリとエスターが食堂にやってきた。

少し目がうつろで、髪も少しパサついているようにみえる。

「おはようございます。慣れないベッドでなかなか寝付けなかったんです」

「ああ。確かに高級過ぎて、俺も最初は寝付けなかったよ」

ユキがそんな二人とジトーっとした目で見ていた。

「あんちゃん、あーん」

ユキが俺に腸詰の肉を食べさせてくれる。

「美味いなコレ」

「でしょ?オイラも美味しいって思ったんだ。お姉ちゃん達もコレ食べれば元気になるよ」

「そうね、美味しそうだわね。頂くわ」

フォークに刺したプルプルした腸詰を見てため息が出る。

パキッ。

限界まで肉が詰まっていて、齧りついただけで腸が裂けて脂が滴る。

「塩気が効いてるし、脂が乗ってて美味しいわね。見てるだけでも食欲がそそるわ・・・」

「でしょ。肉が詰まってて硬いから、お姉ちゃん達も満足だよね」

ユキの勝ち誇った顔を見て、敗北感に襲われる。

ぐぬぬぬぬ。

この小娘ぇ。あーっ!!くやしーっ!!

今にその隣に私が座ってみせるんだからね。



水面下でバチバチしている女性の事情など、男に分かるはずもなかった。




食欲=性欲らしいので、こちらの女性は性欲が強いのだろうと、こんな話にしてみました(笑)

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