表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人造勇者の理想郷  作者: 鈴花雪嶺
第三章 人造勇者の理想郷
38/63

たまには雑談パートも必要

 またか。初めに聞いたときはそう思った。結局どこに行っても厄介ごとに巻き込まれる。サムマジスでもルスキヤでもここでもそうだ。


 今俺たちがどこにいるかだって?王城に向かっている途中だ。豪華な馬車に乗せられて。なんでも今乗っている馬車は冒険者ギルドの偉い人しか乗れないらしいが、そんなことは知らん。

 

 実際、今回の話を聞いた瞬間に逃げることもできたんだが、これからのことを考えると偉い人に敵はあまり作りたくない。……というのは後から考えた理由で実際はどうやって断ろうかと考えていた時になんとなく相槌を打っていたらいつの間にか謁見することになっていた。


 ユエナは「またやってるよ」みたいな顔をしてるから多分ばれてるな。


 これが終わったら、お詫びにおいしいものでも買っていこうか。


 今馬車に乗っているのは俺とユエナ。そして冒険者ギルド本部のギルドマスターと俺たちに今回の話を持ってきた受付嬢(ギルドマスターの秘書だった)だ。


 俺とユエナは初めての帝国の街並みを窓から眺めながら馬車に揺られている。


 所狭しと店が並んでいる大通りを抜けると、大きな広場と、その奥にはこれまた大きな城が見える。


 「あれが、ギルド帝国の皇帝陛下が住まわれる城です。もう少しで着きますよ」


 ギルドマスター秘書が説明してくれる。



 確かにそちらも気になるのだが、俺は広場の方が気になっていた。大勢の人が集まって大きな円形のステージのようなものを作っている。


 「何かお祭りでもあるんですか?」


 気になったことを素直に尋ねてみる。お祭りがあるなら後でユエナと来てみようかな。


 「あぁ、あれですか。あれは年に一度の決闘祭ですね。毎年、腕に自信のある人たちが世界中から集まって決闘する大会があるんです。優勝者には金貨百枚が贈られます」


 金貨百枚って……いっせんまんえん!?報酬多すぎ!これは出場するしかないだろ!


 「でも、

 「これの大会が始まったのは今の皇帝陛下になってからなんですけど、毎年優勝するのは陛下なんですよね」


 「皇帝陛下ってそんなに強いんですか?」


 「はい。世界でも百人といない銀ランクの冒険者ですから」


 「え?国王なのに冒険者もやっているんですか?」


 「はい。このギルド帝国の王家の方々は代々冒険者もされていてその実力は一般の冒険者とは違う特殊な方法で測られているのですが、私はそのあたりはよく知りません。冒険者ギルドの本部というのは世界で初めに作られたこのギルド帝国にあるもので、そこのギルドマスターはこちらのヤクス・ハームさんなんですが、本来は皇帝陛下がギルドマスターなんです」


 「??どういうことですか?」


 「この国を作った初代皇帝は荒れ果てて魔物も多かったこの国の治安維持と職を持たない人への対応として冒険者ギルドを作ったんです。その名残でギルド本部のギルドマスターは皇帝陛下ということになっているんですが、皇帝陛下は大変多忙な方ですので、ギルドの業務とギルドマスターを委託、という形で行っているんです」


 「へぇ……」


 それくらいしか反応できない。でも、なんかすごい話を聞いた気がする。


 「おい、それくらいにしろ。もう着いたぞ」


 楽しいおしゃべりの時間はあっという間に過ぎ、俺たちは冒険者ギルド発祥の地、ギルド帝国の王城に着いたのだ。

今回も読んでくださりありがとうございます。高評価、ブックマーク登録もありがとうございます。いつも励みになっています。

次回は明日の10時に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ