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人造勇者の理想郷  作者: 鈴花雪嶺
第二章 モンスターキャッスル
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それぞれの戦い レイハ編

今回はパーティーの凄腕魔法使い、レイハ視点です

 「こんなとこで死ぬもんか……」


 自分の気持ちを声に出し、生き残ると強く思う。


 「私に喧嘩を売ったことを後悔させてあげますよ」


 眼の前の物言わぬスライムに向けて精一杯の虚勢を張る。せめて虚勢だけでも負けないように。


 本当は俺だってわかってるんだ。こいつに勝ち目なんてないと。


 「行きますよ」


 声は重要だ。自分の意志を再確認できる。魔法使いは冷静さを保たないといけない。


 第一、魔法使いが単独で誰かと戦っているこの状況がおかしいんだ。……でも、やるしかない。


 私は魔法を発動させた。


 「ファイアーボール!」


 ブラックスライムに向けて構えた杖から直径二十センチ程の火球が飛び出し、ブラックスライムに直撃する。


 白煙が立ち込める中、その煙の中に佇む人影が見える。


 「チッ……やはり初級魔法程度では傷一つ付きませんか。多重展開、ファイアボール!」


 今度は一つではなくいくつも魔法陣を出現させ、先程の数倍の量の火球を一気に発射する。


 本来魔法は詠唱をしないと発動させることはできないが、私の場合は初級魔法なら詠唱を省略して使うことができる。詠唱を省略すると普通は魔法の威力が落ちるが私は初級魔法だけなら威力を落とさずに詠唱を省略することができる。ここまでできるのは冒険者ではほとんどいないだろう。


 そんな人間にとっては難しいことをしたにもかかわらず、眼の前の化け物は無傷。


 こちらがどう対処するかと一瞬考えた時、ブラックスライムは一気に距離を詰めて剣に変形させた腕を振るってくる。


 それを杖で捌いていくが、ブラックスライムがどんどん前に出てくるのでこちらは後退りせざるを得なくなる。


 「クッ……」


 このままではまずい。押し切られる。やられる前にトドメを刺さなくては……。


 そう思い詠唱を始める。


 「我が体を流れる魔力よ。その形を炎へと変え、眼の前の敵を焼き尽くせ。ファイアストーム!」


 詠唱が終わると同時、ブラックスライムの足下に魔法陣が出現し、炎の竜巻がブラックスライムを包み込む。


 私が使える中で一番強力な中級魔法。その中でも私が最も得意とする炎属性の魔法だ。


 「はぁ、はぁ、はぁ……」


 相手の剣戟を捌くというなれない行動と魔法の連続使用、更に中級魔法の使用によってかなりの疲労を感じていた。


 そのせいで一瞬気が緩んでしまう。気がついたときには眼の前にブラックスライムが……

今回も読んでくださりありがとうございます。高評価、ブックマーク登録もありがとうございます。いつも励みになっています。

不定期投稿ですが、次回も読んでいただけると嬉しいです。

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