全ての始まり
俺は、只々見慣れた道を歩いていた。
柏木勇也。それが俺の名前だ。
どこにでもいる……モブと言われる部類に入る15歳の中学3年生。
「……着いた」
俺はいつも利用しているレンタルショップの前で足を止めると、その中に入った。
…………そこまでは覚えている。
ならば何故、今俺は無機質な機械や金属の壁に囲まれているのだろう。
そして、自分が通ったはずのレンタルショップの自動ドアは、何故か重々しい音を立てて開きそうな金属の扉になっていた。
とりあえずこの部屋を探索してみる。
こんな訳のわからない状況になっても情報を集めようとするのは、どこかでこの状況を脱出ゲームのようなものだと思っているからだろうか。
金属の扉は5センチ程の厚さで、下の方から何十本、何百本という数のコードが部屋中に伸びている。
部屋の中には金属の扉の他に、なにかのサーバーのような光ってる機械が沢山ある。
部屋のあちこちには机とパソコンが大量に置かれていてパソコンの画面は怪しく光っている。
レンタルショップが改装中だとしてもこんなことになるとは思えない。
そんなことを考えていると、プシュー、という音がして奥から2つの人影が現れた。どうやら奥の暗がりに扉があったようだ。
次第に扉から出てきた人影がはっきりと見えるようになってきた。
そのうちの一人はネクタイを緩め、シワの多いスーツと白衣をだらしなく着込み、ボサボサの少し灰がかった白い髪と灰色の瞳の男だった。
もう一人は、整った顔立ちの黒髪黒目の青年だった。
シワのないスーツを着ていて、髪も整えられている、いかにもしっかりしていそうな好青年である。
そのうちの若い方がスタスタとこちらに歩いてくる。
よく見ると、手に黒い板のような物を持っている。
「……え?」
俺の目の前に来た若い方の白衣の男はその板を手錠のように俺の手にはめた。
俺は思った。なんで板に手が入るのかと。
だが、ただの板のはずなのに水に手を入れるように板にスーッと手が入っていったのだ。 実際にやられた俺だって信じられない。
俺の手にはまったことを確認すると男たちは顔を見合わせて聞いたことのない言葉で何かを話し合った。
暫く何かを話した後、男たちはどこから取り出したのかガスマスクのようなものを身に着る。
すると急に白髪の男が白衣の中からなにかのビンを取り出し地面に投げつけた!!
そこからは煙がモクモクと発生している。
素人の俺にもわかる。これは吸ってはいけないタイプのやつだろう。
咄嗟に息を止めるが、それも長くは続かない。
我慢の限界が来た俺はついに煙を吸い込んでしまった。
その瞬間、猛烈な眠気が俺を襲い、俺はなんの抵抗もできずに意識を手放した。
ここまで読んでいただきありがとうございます!筆者の光野鈴です。初投稿で至らない点も多かったと思いますが、最後まで読んでいただけて嬉しいです!次回も不定期投稿になりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです!




