表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/18

2-8 ”ソレ”



チャプター8


”ソレ”




”ソレ”はこの世にあらざる者だった。

形だけは人であっても、中身は異物。

人の世界の異物は平然と王都を歩く。

困窮した民を救う女神に街中が沸き立つ中、

”ソレ”はある場所にたどり着いた。

聖堂教会本部の前広場。

そこに首を落とされ転がる遺体が放置されていた。

かつてはポール・ミュラーと名乗っていた美丈夫も、

泥にまみれた土気色の首は、だらんと舌をこぼしてみっともない。

”ソレ”は分かたれた首と身体を担ぎ、また歩き出す。

誰にも知られず、気がつかれず。

”ソレ”はケキキと小さく笑うような音を鳴らし、夜の闇に消えていった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ