5話
『あっ!良かった見つけた』
アリスはホッとため息をつく。探していた階段を見つけたのだ
『良かった見つかって』
玄関から歩きはじめ、すでに1時間探し続けやっと見つける事ができたのだ
『やっぱりおかしいよね、こんなにも時間がかかるなんて…空間が歪んでるのかな…とりあえず上がろう』
呟きながら少し考えた後、階段を上がりはじめる
少し上がるとすぐに2階へと上がれたため更にホッとした。たどり着かなかったらどうしようかと少し不安だったのだ
『よしっ…行こう』
気合いを入れ直すと2階の散策をはじめる
『やっぱり開かないか…』
試しに窓を確認するがやはり1階と同じく開く気配はないため、他の場所を確認するため歩き出す
〔カツンッ カツンッ〕
『足音…私意外にも誰かいるんだ!良かった!』
しばらく探索していると離れた場所から足音のようなものが聞こえてきたため嬉しくなり足音の聞こえる方向に足早に向かう
(良かった!多分私と同じようにここに閉じ込められた人がいたんだ!)
後少しで会えるという所でアリスの足は止まる
(人じゃない!)
曲がり角になっている廊下の壁にうつった影に息をのむ
あきらかにその影は人間では、なかったのだ
天井にまでうつる頭 手のような影はうごめき4本ありその先にはおそらく刃物のようなものがあり本来あるはずの足の部分はうつっていないのだ、簡単に言えば浮いているのだ
(どうしよう…このままじゃ…見つかる)
もし見つかれば間違えなく助からないだろう事が嫌でも理解できた。これまで通った廊下には教室の扉があったがおそらく鍵がかかっているのは間違えないからだ
アリスはゆっくりと無意識にあとずさりする
(とにかく逃げないと!)
他に方法もないためきた廊下を引き返す事を決め走ろうとすると、突然腕を引っ張られ、引き込まれる