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 朝食後にサクッと武器作り。吸血で染める武器を作っておきたい。まあ、その前にファッションアイテムと化したガントレットを作ろう。


 シンプルに手袋。薄手のシルクのような手袋。質量保存は完全無視の圧縮率だ。見た目は完全にファッションアイテム。これでもガントレットなんだぜ。


「「「素敵ね♪」」」


 もういい。


 こっちはお任せの本当の武器作り。先ずはアミュレット。ゲームではアクセサリー枠は二つだった。こっちは本当に適応されるか? と、まあ再びリングを作る。オプションはMP消費軽減とMP回復補助。検証のため。


 取り出したのはハルバード。染まっているが魔力消費の検証だ。アミュレット無し、アミュレット一つ、アミュレット二つ、と試していく。うん、魔力消費が分かるほどに軽減されてる。善き。そのまま採用。


 やっと血染め用の武器だが、ハルバードが思いの外に良い。女性が片手で使うには不便だろうが、元々が両手武器だ。俺が片手で使うのが悪い。という事で、作成。黒属性気に入ってます。


 ゴブリンドロップは溜まってないので今回は無し。


 最後の楽しみに取っておいたコボルト片手剣だ。534本も必要な太刀が作れる。ゲームでも無駄に日本刀の性能が良かったんだよね。耐久値低いけどな。


 太刀と言うが、デザインは日本刀を大体網羅してるな。二本装備した方がお得なオプションだ。両手装備は却下で小太刀を選択。威力次第では愛用の赤い木刀が封印して小太刀二刀流になるが、元が新キャラ育成用の低レベル装備だ。仕方がない。


 オプションがスロット4。ここは実験的に白属性。イメージ的に聖属性と光属性を合わせた感じだろうかと推測。そうなると攻撃用の属性じゃないよな。他は、属性増加に攻撃力増加。後は、耐久力増加かな?


「うん、いい感じの重さだ。振りやすい」


 魔力を少しだけ通してみる。ふむ、二通りの効果か。一つは強化(バフ)だ。ステータスを底上げする。もう一つは浄化。イメージ通りで意外性がない。浄化で攻撃してもノーダメージとか寂しい。無害そうなので浄化を自分に使ったが特に変化なし。まあ、使ってみよう。


「準備は大丈夫。あっちはどうだろうな?」


 今回はワンピースにパンツにコートをセットで。デザイン変更は二回まで。とっても声が弾んでいます。疲れないのかな? 女性のファッションに対する情熱がとっても怖いので、昼までのんびり過ごす。



  ○  ○  ○



 うん、目立つな。


 最近は自重が薄れてきたお姉さん達。フィーリアも釣られて自重が消えてきた。もう、横目で見ても上質な服です。貴族でもここまでは用意できまい。だって、全てが真の装備と呼ばれるフリーサイズのジャストフィットな服だ。着心地も上質です。


 しかもみんな美人だ。色街でもトップを争えるだろう。実際にお姉さん達に勝る夜の蝶は俺の好みを考えても居ない。逆に上質すぎてナンパされないんだよね。助かってるけど。


「こういうのは堂々として、相手の視線に合わさなければ、相手されていないと思えるんですよ。客引きの逆ですね」


「さすがだな。しかし、まぁ、見事にダンジョンに行く格好じゃないな。みんな美人で似合ってるけど、モンスターでも口説くの?」


「ご主人様のステータスですよ。ご主人様の侍らせてる女ですからみすぼらしくは出来ません。それに、ここ数日はまともには戦ってませんからね」


 まあ、俺無双。


 金になるし、服も武器も揃えたいから、やっぱりコボルトなんだよね。強さで言えばもっと上を狙えるのだけど、安全に過ごしたいよね。コボルトで貰えるだけ褒賞金は貰う。三文字職のレベル上限なんて遠いよな。なんでこんな設定にしたやら。まあいいか。


「着飾るって楽しいです♪」


 フィーリアが楽しんでるなら、なおいいや。



  ○  ○  ○



 一層と二層はお任せ。サロワナが俺の真似をするが。


「なあ、主人。飛ばねえぞ」


「いや、飛んでるよ。ステータスの差が威力や範囲の差だろ」


 十分に範囲攻撃だ。俺の場合は視界から外れるほどの範囲があるが、サロワナは巨大なランスのようになるだけ。中範囲攻撃かな。俺の場合はもう殲滅魔法で、ゲームならクレームもの。


「私も似たようなものです。ご主人様が凄いのですよ」


「装備も俺優先だから、似たようなことは装備が整えば出来るんじゃね?」


 今回のコボルト産の小太刀で更に差がつく。まあ、人が居ないダンジョンだから出来るんだけどな。でも。


「んー、また出会ったな。今日は多くね?」


 ここは一層。いてもおかしくは無いが、先に進んでいる気がする。これで三組目。


「あれだけのコボルトが狩れる狩り場と知られれば来るでしょう」


「難易度高いけどな」



  ○  ○  ○



 二層が空いてた。狭い層だ。通れば必然と戦闘になる。


「楽でいいけど、いつもの範囲攻撃が出来んな。元々がゆっくり進むつもりだったが、今日は本当に寂しい収穫になりそうだ」


「そうですね。本来ならこれが普通でしょうね」


「ご主人様のかっこいい姿が見れません!」


モンスター(あっち)からしたら悪魔だろうがな」


 ゴブリンの収穫も少なくて寂しいが、三層が狩りになるか不安だな。大所帯になるからお金ほしい。



  ○  ○  ○



 油断した。


 てっきり転移先は空いていると思っていた。思わず一撃食らったが、「心技体(オールステータス)」のスキルで無傷だった。


「ご主人様らしくないですね」


「ああ、済まん。どうも緊張感に欠けていた。こっちの魔方陣は使われていなかったんだな」


 何時ものようにモンスター溜まりだった。俺が油断して動いたから、ロザンナやミーディイの魔法よりも早くコボルトが動いた。情けない。


「すみません。私も人に当てまいと周囲確認のため遅れました」


「うん。私達のは、人がいると、撃てない」


「まあ、その分は私が蹴散らすけどな!」


「そうですね。今度から人がいる前提で、四方を守るように魔方陣に乗るべきですね」


 周囲を見渡してみるが、減っていないな。とりあえず気持ちを切り替えて入口封鎖。白属性の浄化を試しつつ、みんなの回収を待つ。


「ご主人様、回収が終わりましたが……」


「主人、こっちは任せろ!」


「少し時間を稼ぎます」


「ああ、頼む。で、フィーリア、それは?」


「冒険者証です。13枚ありました」


 …………は?

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