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 食事処でえんらい人生の選択をした。ハーレム野郎になった。こうして、今日の晩から順番に抱くことになった。フィーリアは同席するそうだ。


「ご主人様は三回はいけます!」


 と、フィーリアもしっかり混ざるようだ。お姉さんに「若いわぁ」と感心されたが、四夜連続で二回以上は体力もつかな?


「大丈夫。寝てる子も、起こせる!」


 夜の蝶のテクニックは凄そうだ。枯れそう。


「なら、決行はみんなとしてからだね。十分に稼いでおこう」


「「「楽しみ~♪」」」


 ヤバい、本当に枯らされる。



  ○  ○  ○



 二層で練習。エフェロナが見つけたスキルの重ね掛け。ゲームでは不可能だった。連携はあるがそれはスキルを流れるように繋ぐだけだ。


 もう一つ。バグ製造系は基本的にアバターを飾る装飾品(エフェクト)を作っていた。戦闘には無意味なものだ。それが、こっちでは高性能の装備だ。水も出るし火も吹く。ちゃんと装備に有能な性能がある。


 それを重ねたらどうなる?


「エンチャント『黒属性』! を、纏った『妖刀刺し』!」


 ヒュゴォォーーー!!!


「「「…………すごい」」」


 通路に疎らだが存在したゴブリンが死んだ。


 黒属性は弱体化(デバフ)と魔法由来の毒……呪いかな? が一緒になったような属性だった。その黒の奔流が通路を埋め尽くし、()()()()の突きの威力を含んで吹き荒れた。射程が10メートル近くあったぞ。俺もビックリ。


 ちなみにツーハンドソードではなく赤い木刀でだ。装備の能力は装備者のスキル扱いのようで、極端に言えば装備さえしてたら素手でも纏える。


「威力が想像以上だな。燃費も悪くない。アミュレットもちゃんと適応されているな。よしよし」


「この実験は何のために? 虐殺?」


「黒属性の効果と、スキルの威力が上がるかと、俺一人で三層を歩けるかって実験」


「私も戦うぞ!」


「いや、今日は少しだけ遠慮してくれ。みんなが手が空くなら、今から増える娘のレベリングが出来るから」


「なるほど、私達は、護衛」


「そう。一気に二文字職を上げるなら500匹以上倒すのだけど、クランを組んでも弱い子を三層で戦わすのは不味いんだよ」


 俺のプラン。「強癒」の回復は時間がかかる。先に二文字二重職を適応させて休ませたい。そうすれば二文字職がレベル上限で2つ、三文字職のレベルも高いから早く回復する筈だ。


「えっと、歩けない娘は居ないよね?」


「働いてますから最低限の体力はありますよ」


「よし、三層に行くよ。っと、二層はお願い。俺は温存する」


「「「はい♪」」」



  ○  ○  ○



 『妖刀刺し』でも適応されたので『魔力薙ぎ』で放ったら相性が良すぎた。属性は魔法扱いだったらしく、魔法で横薙ぎするこのスキルだと、向こうに人が居たら死んでたかもというくらい飛んだ。推測で30~40メートル。大規模範囲攻撃だな。


「このダンジョンに人が居なくてよかった」


「黒属性は死体も綺麗に残りますね」


「私の火属性だと燃えちゃうのか?」


「それ以前に人が居れない程に熱くなりますよ。私のは逆でしょうね」


「今回は血抜きがいるわよ。やりましょ」


「「「はーい」」」


 『妖刀刺し』はあの広範囲でも吸血した。赤い木刀は上限だったが、ツーハンドソードとアミュレットへと分配された。この辺がゲームと違って戸惑うんだよな。あと、この技、武器の消耗が大きい。赤い木刀の赤みが薄くなった。


 広場では『魔力薙ぎ』で、通路は『妖刀刺し』でいこう。



  ○  ○  ○



「強くなったご主人様が魔力枯渇ですか。大技はそれ相応ですね」


「少し余裕はあるが、三層を無事に歩ける基準が分かったな」


「三層は入り組んでいましたね。それに奥が広そうです」


 二層は短めの十字路に広いホールが四つだった。一層への上り魔方陣が一つに三層への下り魔方陣が三つ。


 しかし三層は最初は二層に似た十字路に三ヶ所は小さいホールだった。そのホールは二層へ戻る魔方陣。唯一の通路は奥に深く入り組んでいて、今回の探索では把握はできなかった。


 奥が入り組んでいるので影にいるコボルトを仕留め損なう結果となる。油断すれば不意打ちを食らいそうだ。


 途中から『妖刀刺し』は血が足りていない杖を借りていった。赤い木刀はしばしお役ごめん。一気に吸えるので吸血が楽だが直ぐに染まった。もう血は不要かもしれない。


「明日は昼からな」


「何でですか?」


「今晩が長いから」


「ぶー。何と言っても楽しみなんですね!」


「仕方がないだろ! こっちは多感な時期なの!」


「フィーリアちゃんも一緒に懲らしめるんでしょ。ご主人様を天国に逝かせましょうね」


「うー。分かってるけど、この何とも言えないモヤモヤは許してくださいね」


「フィーリアちゃんはそれでいいわ。私達がお邪魔するのですもの。正妻らしくご主人様を要求していいのよ」


「ロザンナさんは大人です。私は子供だぁ」


「よしよし。私達の我が儘に付き合わせてごめんなさい」


 うーん。俺って初志貫徹で良かったんじゃね? って思うよ。フィーリアが苦しんでる。ロザンナの胸で泣いてる。だが、撤回は無理。泥沼な女の戦争はフィーリアの支えには全くならん。


 許してくれ。



  ○  ○  ○



「あれれ? 金庫のお金で足りるかしら?」


「ちょっと張り切りました」


「そうね。防具も揃えてすごく強く見えるわ。青の鎧なんて珍しいわね」


「まあ、ははっ」


「じゃ、ゆっくりと食事してきて。本当にゆっくりと、ね」


「は、はい。お願いします」



  ○  ○  ○



 In宿。戦果確認。


 褒賞金688匹分の10320ルーク。

 ゴブリン、こん棒68、ソード58、骨布378。

 コボルト、丸盾688、片手斧251、片手剣298、片手杖139、骨布3440。


「平気で目標額に届いたな」


 手持ちは26245ルークだ。余裕がある。ギルドのお姉さんは余裕がない感じだったが、「これ以上持ってくるなら本部に行って!」と言っていたから支払いが滞ることは無さそうだ。


「後は既成事実ね♪」


「は、はい!」


 妙に緊張する。フィーリアが小突くのが痛いが、妖艶な雰囲気のロザンナに飲まれそうだ。


「姐さん、服はどうする?」


「作るのは今度ね。楽しみなのよ」


「違う。夜の」


「そうね。ご主人様、フィーリアちゃんをお借りしますね」


「お、おう」


 フィーリアが「何するんですか?」なんて言いながら付いてった。


 …………。


 やっぱり服選びは遅いな。


「「ご主人様♪」」


 揃って入ってきたのは夜の蝶。セクシーなナイトドレスのフィーリアにロザンナ。仕事服かよ!


「今晩はご主人様が鼻の下を伸ばして見ていた格好ですよ♪」


 若干のトゲは気にしない。フィーリアは可愛い中にも色気があり若さも際立たせるドレスで、うん、捗りそうだ。


「ご主人様に誘われた時の服を再現しました。質は極上ですよ。ほら♪」


 黒いドレスはとても艶やかで柔らかくて、暖かい。ん? あれれ? ランジェリーは? ものすんごい柔っこいんだけど。


「あのお仕事で野暮なものは身に付けませんよ♪」


「スースーしますぅ。落ち着かないよぉ♪」


 フィーリアが抱きつくが、これが布越しなのか? とっても柔っこいですよ! もう、もう!


「先はフィーリアちゃんよね。ほら」


「ご主人様ぁ。フィーリアを食べてぇ♡」


 がっつり貪った。勢いでロザンナも貪った。誘い方が上手で自然と求めちまったよ。


 あー、凄っ!

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