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「ロザンナさ~ん、ご主人様が抱いてくれないよぉ~」


「私、夜は別に寝た方が良いのかしら? ご主人様が遠慮してるわ」


「いや、これは私が受け入れればいいのです! むしろ抱いてもらえるならロザンナさんと一緒でもいい!」


「私は出涸らしよ。ご主人様が嫌がるわよ」


「いえ、めっちゃ興奮してます! あれ? ロザンナさん、美人に磨きがかかってますよね? いや、思い切り若返ってる! 疲れたお肌に張りが戻ってますよ!」


「太ったかしら? 食事を多めに貰っているわよね。太るのは面白くないわ」


「いやいや、元が不健康な見た目だっただけで、今は凄いですよ! 健康的でいて、それでもしなやかでいて、大人の色気が凄いことになってます!」


「おばちゃんにお世辞はいいわよ。でも、体は軽いわね」


「……ねぇ、起きていい?」


 朝から姦しい。


「おはようございます、ご主人様。ロザンナさんの色気が半端ないです!」


「元が痩せ痩けていたけど、健康な肌艶になったね。レベルも上がったし、「強癒」のスキルがやっと終わったのかな?」


「あら? そうね。魔力消費が無いわ。ふふっ。健康ってこんなにも体が軽いのね」


「欲を言えば俺も欲しいが、パーティの火力が失くなるからな。四文字職まで我慢か。でも病気とかに効きそうでいいよなぁ」


「二文字二重職を覚えたらどう?」


 なにそのシステム?


「知らないのね。職業を5つレベル上限にしたら二文字職だけ二つ目を就けられるわ。この街を出る人は大体の目標が三文字職をレベル上限にするか、二文字二重職に就けるようになる事ね」


 くっそ羨ましいじゃん! でも、パーティ火力下げていいの? 「村正」のスキルがあるからこそ、武器の消耗を気にせず戦えるんだ。『妖刀刺し』ナイフ投擲も慣れたし……普通に投げてみる? 投げるかぁ。


「転職したらレベル1になるよな。「村正」とお別れか」


「元の職はレベル下がらないわよ。お別れとは寂しいのね」


 マジで!? それなら有効的な二文字バグ職を鍛えておいても損はないな。フィーリアには悪いが、ロザンナと俺は二文字二重職を目指すか。


「なあ、フィーリアの職って奴隷から転職出来ないのか? 冤罪だし、いけるんじゃね?」


「無理だと思いますが、ご主人様の転職のついでに試してみます」


「よし! 午前中は予定変更でギルド本部だ!」


「「はい!」」



  ○  ○  ○



 あと4つ二文字職を上限にしたらいい。バグ職で、さらに今の手札で有効なのは、これだろうか。


 「剣士」と「射手」のバグ職「剣射」。これはスローイングナイフがあるから採用。失ってもゴブリンソードを買って作ればいい。売ってあるっていう利点がいい。


 「戦士」と「術師」のバグ職「戦術」。別に軍師ではない。こん棒から作成のモーニングスターを使いたいだけだ。打撃を魔力で飛ばせるので採用。遠距離攻撃ないと援護が不安。


 「杖士」と「術師」のバグ職「杖術」。ここまで育てたらゴブリンこん棒も余っているだろう。魔力を乗せた杖の一撃は強かろう。魔力を乗せたらリーチも伸びる。唯一遠距離がないが、この頃には二人も育ってるだろう。


 「強者」と「治癒」のバグ職「強癒」。これで二文字二重職が採用されるのでセットしたい。体が資本だからな。壊さぬ努力をしなければいけない。これは病院要らずにする必須職な気がしてきたよ。


 全てギルド本部が訓練所だ。網羅してやるぜ! っと、その前に。


「二人、暇だよね。どうする?」


「ちょっと席を外して良いですか? ロザンナさんと行きたい場所があります」


「身の危険がないならいいよ。昼までかかる?」


「いえ、大丈夫です。知人に会ってくるだけですので。昼には合流します」


「気をつけてな」


「「はい」」



  ○  ○  ○



 「剣士」、剣を振る。「戦士」、斧を振る。「杖士」、杖を突く。「射手」、弓を引く。「強者」、ダンベル持ち上げる。「治癒」、魔法具で一発。全てアクティベート。必死にやれば半日だったな。310ルークの支度金だった。


 いい汗かいたな。とギルドの二階の酒場で休んでいたら、フィーリアとロザンナが帰って来た。


「客?」


 三人の血色の悪い女性がいた。


「今日の昼の食事は屋台で買って宿ででも良いですか?」


「いいよ。詳しくは宿で話そう」



  ○  ○  ○



 屋台は安いが量を買ったのでそれなりにした。肉をご所望であったので肉串を多めに。6人分で60ルークなり。肉串、高いな。


 先に女性達は行水。薄汚れていたからね。服はロザンナさんのをフル活用。客商売であったのでそこそこ持ってた。


「咎めないのですね」


 開口一番のロザンナの言葉。


「何を? まあ、食おう。椅子が足りないから床で済まんな。遠慮するな」


「「「…………」」」


「ミーディイ、サロワナ、エフェロナ、大丈夫よ。ご主人様を信じても」


「「「ありがとうございます!」」」


 貪るように食い始めた。ちゃっかりとフィーリアが俺の分をテーブルに避けていた。それを啄みながら観察。


 ロザンナの交遊ということは、元は夜の蝶かな。痩せ痩けて歳が曖昧だがロザンナとそこまで歳は離れていないだろう。呼び捨てだしな。ロザンナの本来の未来の一つか。


「ご主人様。お願いが「なあ、戦闘メイド探してるんだ。来るか?」……ありがとうございます」


「条件は生活の保証だけだ。詳しくはロザンナに聞け。ロザンナと同じ待遇を保証する。答えは散歩から帰ってから聞くよ。フィーリア、どうする?」


「ここで聞きます」


「一時間も散歩はしないな。考える時間が短いだろうけど、ロザンナと()()()()のフィーリアに聞け」


「「「…………」」」


 返事はどうなるかは分からないが、用意はしよう。んー、別のダンジョンでコボルト狩るかな。色街のダンジョンの2層は異様に多い。ほぼ独占な環境が嬉しいのだが、金が減る速度が急速に加速するな。


 タイミングよく、領主様の礼金来ないかな?

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