1時間目 ようこそ!こーばい部へ!!
Ⅰ時間目
ようこそこーばい部へ
初めまして私は庭空学園中等部のこーばい部顧問の逢坂柚柚木妃と申します。親しい生徒からはゆっぴーと呼ばれています。担当科目は国語です。この物語は女子中学生達によるこーばい部での日常を描いた物語です。さあ、涙あり!?笑いあり!?のちょーすろーらいふのはじまりはじまり。
「よーし!昼休みだー!こーばい部にれっつごー!」
今教室を慌てて出ていった女の子は逢坂愛花ちゃん、私の妹で、学年は2年生。みんなからはあーちゃんと呼ばれています。私に似て少しおっちょこちょいな子ですが何事にも一生懸命に頑張る元気で明るい女の子です。でも注意不足なところがあるから、たまに誰かさんとぶつかっちゃいます。いつもみたいに走っていたら誰かさんとぶつかっちゃいますよ~!
(どん!)
「いたたたた、ごめんなさい!」
どうやら本当にぶつかっちゃってしまいました。
「ああ、すまない。私も急いでいたから見落としてしまった。大丈夫かってまたあーか。月1でぶつかるよな私達。」
この子はあーちゃんと同じこーばい部所属でしかも部長さん。お名前は石原凉夏ちゃん。あーちゃんよりお姉さんで3年生です。みんなからはすずりんて呼ばれています。真面目でクールでみんなのまとめ役ですが、機械が苦手でパソコンや家電製品を何個も壊してしまっています。
「ねぇ、すずりん、高校の説明会はどーだった?」
すずりんにあーちゃんが尋ねます。すずりんは少し難しそうな顔をして応えます。
「まあ、いろいろ聞いたけどやっぱり庭空学園の高等部かな。」
あーちゃんは嬉しそうに返答します。
「やっぱりそのまま高等部だよね~。」
ふたりはお話をしながらこーばい部の部室に到着したようですね。こーばい部の部室のドアすずりんが開けると先に同じこーばい部の部員の子が到着していたようです。すずりんはその子に話しかけます。
「どうやら先に着いていたようだな激安。」
とすずりんが部員の子に話かけるとつずけてあーちゃんが部員の子に話しかけました。
「激安ちゃん、今日は何がお買い得?」
あーちゃんが尋ねると部員の子は腕組みをして自慢げに答えました。
「今日は消しゴムつかみ取り1回100円だよ!安いよ!安いよ!」
自慢げに話すこの子はハッピにねじり鉢巻に眼鏡スタイルの女の子、あーちゃんとおんなじ2年生の激海安美ちゃん。みんなからは激安ちゃんと呼ばれています。商売に熱い情熱を持っていて、アニメや漫画、ゲームやインターネットが大好きな情熱的な女の子です。
「流石にそんな安いと大赤字じゃないか?だって大手文房具メーカーボンボのMOMO消しゴムじゃないか!?」
すずりんに続けてあーちゃんが激安ちゃんに尋ねます。
「そーだよ!MOMO消しゴムって1個100円はするものだよ?なんでそんなに安いの?」
すると、激安ちゃんはまた自慢げに応えます。
「チッチッチッ。違うんだな~。これは1個8円しかしないやっすーい消しゴムを使っているのから大丈夫なのだよ!はっはっは!」
あーちゃんに続けてすずりんが激安ちゃんに質問しました。
「でも、カバーはMOMO消しゴムのカバーだぞ!?」
すずりんの質問に対し、相変わらず自慢げに応えます。
「すり替えておいたのさ!カバーをねつまりMOMO消しゴムのカバーに1個8円の消しゴムを差し込んだだけなのさ!」
激安ちゃんの応えに対してすずりんは少し怒り気味に聞きます。
「流石にそれはサギじゃないのか?」
続けて激安ちゃんは悪びれた様子もなくすずりんの問いにに応えます。
「学園内だから問題ないのである。にしっしっし。」
あらあら、激安ちゃんそれはダメですよ~。学園内でもいけません!
そうなこんなでわいわいお話ししているとこーばい部の部室にひとりの女の子が入ってきました。
「あら~、皆さんお揃いでしたか。私が一番最後でしたね。」
あーちゃんが部室に最後に来た女の子に元気に話しかけます。
「なでなでちゃん、とーちゃく」
あーちゃんの語りかけに女の子は笑顔で返します。
最後に来た女の子は山都撫香ちゃんすずりんとおんなじ3年生こーばい部の副部長さんです。みんなからはなでなでちゃんと呼ばれています。和をこよなく愛する女の子で小物入れやペンケース等身近なものを和風にアレンジしたりするのが好きで、なでなでちゃんが自分で作っています。料理や洗濯などの家事も全般できちゃいます。おっとりした優しい女の子です。
すずりんがみんなの顔を見て掛け声をかけます。
「これで全員揃ったな!さぁて、こーばい部開店だ!」
すずりんがこーばい部のシャッターを開け、4人とも店頭に立ち、声を揃えて掛け声を言いました。
「ようこそ!こーばい部へ!!」
こーばい部の開店でーす!
1時間目おわり
2時間目につづく