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歯車  作者: みやさか
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探して育む物語

探して恋をする誰か見つける話しです!!

見てください!!!ニコッ!!

プロローグ


 「さよなら。」は人によっては悲しいものではなく、新しい出会いが来るものとして待ち望む人もいるだろう。だけど、僕は人生で初めてさよならをする。結果、最悪なものになった。さよならが嫌いだ。大嫌いだ。そんな僕がさよならを消したくなるアイツがいた。それは・・・。


第一話


 桜が舞い春を思わせる中、学校がまた始まった。まだ休み明けだし僕は睡魔と闘っているとこだ。「おい、佐々木」と鈍い声が聞こえるきがする。まあいいか。「いい加減起きろよ。佐々木永人。」あ。やっと聞こえた。ホームルームか・・・って「はい!!」完全寝ぼけていた。「遅い。」と先生は呆れる声だった。

キーンコーンカンコーンとうるさいくらい鳴り響く。「佐々木のせいで時間が遅れたがこれにて、今日は終わりだ。さっさと帰れ。」そこまで言わなくてもにダメ教師が・・・。

「えいと!」と聞き覚えのある声にうんざりしながら「なに。」と短く返した。「つれないなぁ。来週転校生が来るらしいよ。噂だと女。」「興味なし。」事実だ。「相変わらず色恋に興味ないですねー。」うざ。僕は恋などに興味がないし、気にいる子さえいない。だからか、何やら腐女子が何やらきゃあきゃあ言っていたな。なんだったのだろう。

「ねえ!聞いている!?」うざ。このウザ男もとい萩野慶は腐れ縁なのか小中高とずっと一緒だ。さっきから腐ってるのはみんなという自問自答を繰り返していたら

「えいくん!」今度は可愛らしい声だ。「どうした。柚花」気にかけてくれる子。そして、八重歯が魅力的な佐倉柚花だ。

「急に下の名前で呼ぶなんて乙女心を弄びすぎじゃない?」からかうのは楽しい「で、どうした?」熱い眼差しを送ってやった「見過ぎ!転校生がくるらしいじゃない?えいくんどう思う?」少しジト目で見てきた「どいつもこいつも興味ないって言っているだろう!腐ってないけどな!」「腐っているって言ってないし!ふうん・・・。興味ないのかぁ」なんだか嬉しそうだがよしとしよう。

「ほんと相変わらずだよな」ウザ男は黙れ。「ウザ男は黙れ」「え」おっといかん。心の声が漏れてしまった。最近、このような事が多いため気をつけよう。

「どうでもいいけど、一応聞いとくよ」チラっと慶の方を見てみたら、いかにもお決まりのセリフを言いそうだった。せーので「「興味ないとか言って興味あるだろ!」」「え、なに」予想どおり。

こんなウザ男の脳内なんて一瞬で分かる。「結局、興味あるんだね。嘘つき嫌い。」冷やかな目で柚花が訴えてくる。相変わらず彼女には勝てない。強いなあ。「というか、転校生のことを話せ!」圧は重くなってきたが気にしない。「しょうがないな。転校生、上嶋琴葉。なんでも、親の仕事の都合で転勤族だとか。」続けて柚花が「しかも、美人らしいよ。チラッ」「こっちみんな。あと効果音付けるな。」なんでこう勝てないのだろうか。


 転校生が来るこの日、土日の酷い雨のせいで桜が散りぐちゃぐちゃになっていた。そんな道を避けながらあるくと、柚花が待っていた。

こっちに気が付くとすぐ二コッと八重歯を見せ「おはよう!!」と無邪気に声を掛けられた。ああ確信したこれが僕が勝てない理由だ。唇をかみしめた後、素っ気なく応えた「おはよう。」「相変わらずの低血圧の体現者だね・・・。」「うるさい。そういえば今日は転校生が来る日だな。」「結局、気になってんじゃん。」そっぱ向かれた。この女やりおる。ん?ふと、疑問が浮かんだ。それを聞いてみる。「なんで拗ねるんだ?」柚花の顔がみるみるうちにパプリカになる。表現が可愛くないから苺で。苺が俺の疑問に答える「えいくん・・・。」その言葉を放ってから彼女は無言で歩きだした。後ろを追いながら僕も歩く。ウザ男がいないことも忘れて。


 教室につくと、みんなもう座っていた。ウザ男は一番前に陣取っていた。どうやら、転校生を舐めるように見る気だ。汚物め。少しすると、先生と共に転校生が現れた。お約束の長い髪。整った顔、ザ・転校生だった。いかつい顔の先生がぎこちない笑顔を浮かべながら「自己紹介を頼む」ベスト・オブ・転校生が満面の笑みで「紙谷雫です!!またよろしくね!えいた!!」みんなの顔が点になる。僕は点どころじゃない顔で「え」とだけ零した。   


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