プロローグ
初めまして。
黒川真です。
ちゃんとした形で小説を書くのは初めてなので、非常に緊張しております。ガクガクブルブルです。
不束者ですがよろしくお願いします。
僕の幼馴染は、耳が悪い。
僕にも詳しいことは分からなのだけれど、小さい頃に、病気になって耳が聞こえにくくなってしまったらしい。僕は物心ついたときからその幼馴染と一緒に過ごしてきた。
幼稚園でも、小学校でもいつでも一緒にいた。周りの人にからかわれたりもしたけれど、全く気にならなかった。僕が彼女のことを守っているんだと、優越感のようなものを感じていたのかもしれないと今では思う。彼女には僕がいなきゃダメなんだと、馬鹿らしいけれど確かにその時はそう思っていた。
僕は小学校高学年になって父親の仕事の都合で引っ越すことになった。
恥ずかしい話だけれど、号泣した。彼女と離れるのがたまらなく嫌だった。思い返せば彼女と離れるのはこれが初めてだった。そしてなによりも、彼女が心配だった。僕がいなくても大丈夫なのかと、いじめられたりしないかと本気で心配していた。中学3年間、お恥ずかしながらずっとそう思っていたのだ。本当に恥ずかしい。
そして高校1年生の春、僕はこの街に帰ってきた。まさか帰ってくることができるなんて思っていなかったのでほんとうに嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。まるで遠足前の小学生のようだった。3年ぶりだ。3年ぶりに、幼馴染に会えるのだ。
君は今何をしているのだろうか。
僕は、君の「今」が知りたかった。
幼馴染で、僕の初恋の君の「今」が。




