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ある恋のうた  作者: せりざわなる
はなの章
9/11

あやちゃんの恋

どんなに長い間一緒にいても。

どんなに長い間仲良しでも。

なんとなく、離れていたい時ってあるんだね。

あやちゃんが、じっと見つめてくる。


「はなちゃんって、ユースケくんの事、好きなの?」


きっかけはそんなコトから。


私にはお兄ちゃんがいて。

お兄ちゃんと会う事が楽しくて仕方ない時で。

毎日が楽しくて。

最近はユースケくんやあやちゃんだけじゃなく、クラスメイトともいつもよりいっぱいしゃべっていたと思う。


だから、ユースケくんが好き?って聞かれても、あやちゃんがどういう気持ちでそう言ったのか初めはわからなかった。


あやちゃんの目が怖い。


ユースケくんは人気者。

いっつも明るくて、おしゃべりが面白くて、目が合えばにこにこ笑って話しかけてくる。


でも、わたしだけじゃなくて、みんなにそうだと思ってたの。


「はなちゃん、ユースケくんとたくさん話して楽しそう。……好きなの?」


話して楽しいよ?

でも、そんなにたくさんしゃべってる?

あやちゃんだって、ユースケくんと楽しそうに話してるよね?


「あやちゃん、怖いよ…」


そうつぶやくと、あやちゃんは少し気まずそうに瞬きした。

その時に少しあやちゃんの目の強さが少し和らいで、ほっとする。


「あやちゃん、ユースケくんが好きなんだ…」


おかげで、すんなりあやちゃんに聞ける。

あやちゃんが顔を真っ赤にして私を睨んだ。

でも、さっきより怖くない。


「私はどーでもいいのっ。はなちゃんは好きなの?


横に首を振った。


「あやちゃんもいっぱいしゃべってるって思ってたよ。ゴメンね」


正直、どうしたら良いのかわからないけど、謝ってしまった。

あやちゃんは慌てたように、手を振る。


「別に、はなちゃんが悪いって事じゃないの。私もゴメン、ね」


私達はケンカしたのかな?

仲直りしたのかな?

ただ私は、あやちゃんはユースケくんの事が好きなんだ~と思っだだけだし。


そしてなぜか

お兄ちゃんの顔を思いだしてしまったの。

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