「始めよう、新たな人生」
投稿ペースはランダムです。思い付いたら書いていきます。
俺はどうなったんだ?
目を開くと、視界には真っ白の世界が広がった。
本当に真っ白なのだ。この世界には、白以外なにも見えない。
この真っ白な世界に自分は立っている。
どうしてこんな所にいるのか、何があったのかを必死に思い出す。
「俺は…転生しようと、死んだのか…?」
「ピンポーン♪」
その時背後から声が聞こえて、俺は後ろに振り替えるが、誰もいなかった。
「君は、異世界の存在を信じ、転生しようと死んだんだよ?」
耳元で声が聞こえる。だが、気配を感じないのだ。
「でも、不思議だねぇ?異世界が必ずあるとは限らないし、仮にあったとしても転生できる保証なんてなかったのに」
俺は振り替えり、その質問に答えた。
「現実で生きるのを止めただけだよ」
「そっかぁ、ふむふむ…えぇ!?」
その声の主は随分と驚いていた。
「どうしたんだ?」
「だ、だって!あなた、自殺したの!?」
「さあ?どうやって死んだかは、覚えてないよ」
嘘ではない。
どうやって死んだのか覚えてないのだ。
手首を切ったのか、首を吊ったのか、はたまた、誰かを庇って死んだのか。
「あんたは、俺を転生させてくれるんだよな?」
話が進まないと思い、その声の主に問いかける。
「そうだよ?」
俺は疑問をぶつける。
「何処に転生されるんだ?」
これが一番大事なことだ。
もし、また前の世界で人生をやり直すなんて、くだらない結果になるのはまっぴらだ。
「分かりやすく言うなら、RPGのようなゲームの世界って思ってくれればいいよ?」
RPGの世界…まあ、勇者になって魔王を倒すとかが無難だろ。
「転生させてくれるんだよな?何かしらの能力はくれるんだろ?」
「うん、そうだよ?どんな能力が欲しい?」
能力と言っても色々な種類があるだろう。
魔法を使えたり、時を止めたり、単純な力なども含まれるかもしれない。
でも、俺の答えは決まっていた。
「チート能力だ」
「チート能力?」
「ああ、異世界に転生して簡単に死ぬなんてつまらない結果になるのは嫌だからな」
RPGの世界と言っても、俺の情報と全く違う可能性がある。
なら、確実な能力が欲しい。
「んーいいよ?」
少し意外だった。
チート能力なんてセコいものを許可していいのか?と
「チートって言っても色々あるよね?具体的には?」
「俺が最強の力を持ってるってこと」
単純だけど、これが一番外れない。魔法が使えるとか、体術が強いとか、そんなのをちまちま答えられない。
もしかしたら、何処かに穴があるかもしれない。
新たな人生がスタートするんだ。失敗はしたくない。
「わかったよ」
そう言って、声の主はなにかをブツブツと呟き始めた。
「はい!これで君はチート能力を持った最強主人公だね!」
数分もかからずに声の主は言う。
だが、特に身体に変化を感じない。
「なんにも変わってないと思ってる?まあ、異世界に言ってみればそのうちわかるよ」
声の主は少し声のトーンを落とし
「最後に、これからあなたは異世界に転生されます。あなたの名前を教えてください」
俺は名前を答えようとしたが、すぐに止めた。
新たな人生が始まるのだ。前の名前なんていらない。
だが、考えてみると、そう簡単に思い付くものではない。
「んーじゃあ、君の名前は」
声の主がそう言った時、ふっと意識が遠くなっていく。
遠くなっていく意識の中で、声の主は俺の名前を呼んだのだ。
俺の名前は…