探求・即席の難しさ @ ツキトハクヤ
~ 注意、これらは実在の人物、団体名とは一切関係ありません。ここのところ重要です。一切関係ありません。テストに出るからね ~
インスタントラーメン。
それは(多分)あらゆる人間に愛され、兵糧問題を劇的な改革を起こした(かもしれない)とても素晴らしい食べ物の起源、格好良く言えばオリジンである。
お湯を入れ一般的には三分待って、きっと三分以上かけて食べるものであるが、これはとても凄いものである。なんたって俺が受験勉強の時にお世話になったこともある。ほら、CMでもいってたじゃん? 夜食のカップラーメン忘れて拗ねる奴。
これはそんな偉大な製品に関するお話
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ある日、突然彼は思った。
三分で作れるあのカップラーメンを一から作るとしたらどれだけの労力がかかるのだろうか? 当然のごとく三分では作れないだろう。それでも思い立ったが吉日ということで早速行動に移そうと思ったのだ。
とりあえず必要そうな物を買うために近所のスーパーに買い出しに行く。その移動時間にふと『材料見とけばよかった』と思うのだが、戻るのもめんどくさい上に二度手間なので素直に諦めたのだ。そう大したものなんていらないだろうと安直な考えをしていた時点で大いに間違っているのだが、誰にも指摘されない彼がそんなことに気付くはずが無かった。
予想外の出費に財布が軽くなったのを感じ、顔が青ざめる彼だったが、家に向かう速度は生きよりも早かった。何故かと言うと、ただただ腹が減ったという何も面白くない理由だ。
家に帰り、買ってきた食材と必要な材料を照らし合わせようと彼はまた顔が青くなるのを実感した。
さて、材料を見てみるとこうなっている。
『油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、ポークエキス)、スープ(トマトパウダー、香辛料、糖類、たん白加水分解物、豚脂、ポークエキス、香味調味料、野菜エキス、野菜調味油、魚介エキス、食塩、オニオンパウダー、チーズパウダー)、かやく(キャベツ、コーン、味付鶏肉、トマト、インゲン)、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、増粘多糖類、かんすい、酸味料、ベニコウジ色素、乳化剤、カラメル色素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香料、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(原材料の一部に卵、落花生、大豆、りんごを含む)』
彼は悟った。
――無理だろう。
さもありなん。普通に無理であった。
ps 買ってきた食材はきちんとその日の昼飯&夕飯に使われたとか使われてないとか……
~ この作品はフィクションです。実在の人物や商品名とは一切関わりがないのでご注意下さい。いるわけがないじゃないですか、こんなことしようとした人間なんて……いるわけがないじゃないですか ~