調査
翌朝、最低限の事務処理を終え、早速調査に向かった。
水田、果樹園、、、、 確かに農業としての実態はある。 しかし作業効率にしても手順にしても妙に手際が悪いような気がする。 いや、NPOや就労支援として見れば、むしろ効率はいい。
それでも違和感だけは、必ずそこにまとわりつく。。
外国人の技能者なのだろうか、それにしても妙だ。
公園のベンチでタブレットを開く。
地区の生産品目については矛盾はない 作付け計画にも矛盾がない。
しかし、気持ち悪さだけは確実にそこにある。 、、、どうにもわからない 現状でできる事 、とりあえず歩いてきた道を戻り作業従事者の延べ人数だけを数えることにした 。自分の足音とポケットの中のカウンターの音だけが違和感に近づいた感覚があった。
事務所に戻り、数字だけを入力する。確かに比較的高効率な作物ではある。それは確かだ。 しかし気になる。 農業法人だからではない。数値にして一つだけしっかりしたことがある。作付面積に対して投入人員が多すぎる。
そして畝の数も妙に多い。フランスワインなら分からなくもない。
それにしても、詰め込みすぎている。何をそこまで生産量に拘るのか?
そして仮に今日数えた作業員を年間雇用した場合の費用は? 確かに赤字と断ずるには少ないが黒字とするにはギリギリすぎる。 妙ではあるが確信は持てないまま報告書に判を押した。
帰りのバスでうたた寝をしていると
新しいアリーナ、新しい世界を、総合公園に
妙に明るいアナウンスに起こされる。降車までは随分と先だが目が覚めてしまった。 確かに総合公園にアリーナ建設を推進する動きそのものはニュースで最近取り上げられていた。一部市民の反対署名でなかなか進捗は見られていない。 スポンサー企業や関連団体、議員団体も誘致を推進しているが財布を開く気配がないことに個人的には多少苛ついていたのは事実だ。
しかし。オーナー企業、スポンサー企業に少なからず顧客がいる。
今の立場では事実を確認するるすべがない。
そう思い、流れる風景を眺めることにした 。
土曜の昼、子供と図書館に行くが本を読む元気すらなかった。 しかし文字だけには触れていたかった。 退屈しのぎに新聞のクロスワードを解きつつ時間を潰す。
やはり老眼は日々進んでいる。
細かな文字が読みづらい。そう思い地方面に目を通す。
若手測量技師特集 地方紙としては珍しいタイトルに目を奪われ読むことにした。
どうやら、郊外のインフラ測量で若手測量技師が活躍しているとのことで内容よりも写真に目を奪われた。 不可解な販売や譲渡の景色にそっくりだった。 新聞名と、記者名だけをメモ様式記入し、ポケットに入れた 。
夕食を終え一息ついているとにお調子者から
「近くにいるから少し付き合わないか? 」
と連絡が来た。
「居酒屋かな?」
「いや、素面で話をしたい。駅の喫茶店では?」
「分かった」
過ぎに準備をして向かったため割と早く着いたはずだがお調子者は先についていた。
隣にはチョコレートパフェをつついている教授の姿があった




