表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちょびっと場面集~なんかネタ帳みたいなもの~  作者: ひととせ そら


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/11

■『魔女』という免罪で処刑される直前の『ただの特殊能力少女』■

背中で縛られた手首に、縄が食い込む痛みがやけに鮮明に分かる。


処刑の日・執行時刻ーー。


石畳の廊下に、二人分の足音が響く。

一つは私、もう一つは、

私の手首の縄を持って後ろからついて歩く幼馴染の騎士。


ただ、無言で歩いていく。

私の命が終わる、あの処刑台へとーー。


一体、なにがいけなかったのだろうか?

彼を助けるために、この能力を使ったこと?


あの日、あの時…

周りの人たちは私を見て、震え、怯えた。

『魔女』だと…。


私は、彼を助けたかっただけなのに…

そんなに罪なことだったのだろうか?


いまだに分からない。

私のしたことは本当に…

正しかったのか…

間違っていなかったのか…。


でも、後悔はしていない。

今、この後ろにいる、

私の幼馴染の彼を助けられたのだから。


幼馴染の騎士「俺は…」

廊下に響く二人の足音に、小さく弱い声がぽつりと吐き出される。


幼馴染の騎士「…俺は…今でも、信じている。

お前は『魔女なんかじゃない』って…。」

下を向いて歩いたまま、小さく呟く。


幼馴染の騎士「でも…俺には覆せるものなんて何もなくて…。」

苦しそうに声を絞り、歯を食いしばった。


私「うん。分かってる。リオンが私を信じてくれてるってことも、

今、すごくツライってことも。」

歩きながら、ただ静かにそう答える。



けたたましく人々の騒ぎ立てる声の響く広場へ着いた。

その中央に、処刑台が静かに姿を現した。


私(私は…魔女じゃないのに…あれに命を奪われるのか…)

力なくその中央の処刑台を見つめ、ゆっくりと進んでいく。


処刑台の前へ辿りつき、横にいた執行人が、

私の首を無表情で処刑台の台座へと押し当てる。


執行人「これより、魔女の死刑を執行する。」

抑揚のない声が広場に響く。


私「……っ」


私(あぁ…終わるんだな…私…


なんでなのかな…


私…なにも悪いことなんてしてないのに…。)


心の中で、そう泣いた。


幼馴染の騎士「……ごめん…。…ごめんっ…!!」

まるで、小さい子が何かを我慢して泣くような声が、

後ろの方で小さく聞こえた。


私(うん…。

最後に聞こえた声が…

あなたで良かったよ…リオン)


頭上から、無機質な金属の鋭い音が、

大きく聞こえた気がした…。


ーーーッ。


……


…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ