28話目:抹茶のスポンジケーキ
どうもビセラちゃんへのお手紙を頼まれてから、意外かもしれない自分を発見。
それが心地良いのか悪いのか、奇妙な気分である。
メヴァンディーニと言うテーマを作ったはいいが、なにかがおかしい気がする。
とち狂ったとも言いがたい収穫。
副産物と言って良いのか分からない、違和感。
「なんであんな風になるの?」と甥のエリアドルに言われて、分からないと答えた。
気晴らしに散歩に出ることにする。
近くの喫茶店に兄とエリアドルと共におもむき、新作メニューを注文する。
均された草原、それは抹茶色であって。
それを掘り起こすとまるでチョコレートみたいな土が出てくる場所。
昔いた田舎の方の記憶。
勝手に土を掘り起こしたらいけない地区。
丘を登って見下ろした風車や屋根庭の小ぶりな家屋、丘の中腹に教会。
どんな空模様も似合ってしまうような気がしたその風景。
その昔の記憶を、表面をクリームで細工された抹茶のスポンジケーキで思い出した。
その話にエリアドルが「いつか旅の連れにしてくれ」と言った。
それから、空想を無理強いしてごめんだよ、と。
その件で、メヴァンディーニをもう少し続けてみたいと思った。
今書き留めている状態の方が、アリアスらしいのだろうか。
普段そんなこと思っていない。
自分らしく書きたいとは思っているが、自分らしさ、と言う気になるフレーズ。
メヴァンディーニにおいて、その枠みたいなものでもがいてるかもしれない。
それを檻だとは言いたくない。
空想の余地を、そんな言い方したらいけないだろう、と率直に思う。
ただ現実世界において、空想の余地もない人々にも届けたい記述にしたいと強く思った




