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アリアスの雑記帳「メヴァンディーニ」  作者: アリアス・サカユ
26/31

26話目:★キノコ街道


 旅の途中、さしかかった珍しげな道。


 キノコ街道と呼ばれていて、その名の通りキノコが特徴的な場所だ。


 その大きさは、小ぶりなものでもひとの身丈ほどもある。


 見上げると更に大きなもの、更に更に大きなもの、と発見していく。


 それは生きていて、暮れて来たこの時間、カサの下が淡く発光している。


 人工的な建築物もちらほらとあるものの、占領しているのはほぼキノコの区域。


 昔街だったことから、キノコ『街道』と呼ばれている。


 この道を渡り切ってしばらく歩くと宿があるそうだ。


 普段からあまり、人の行き来はないらしい。


 旅の疲れで足が痛くなってきたので、小さなキノコが椅子に見えて来た。


 それで胞子でも飛ばされたら終わりだ。


 テーブルや椅子用に育てられたわけでもない天然のキノコ。


 なので座るのははばかられた。


 キノコの胞子はひとに感染するから、早くこの道を通り過ぎたかった。


 フードマフラーをしているし、今夜は胞子を飛ばす日ではないらしい。


 階段をのぼって、石橋を渡り、家屋すら凌駕する巨大キノコを少し観察。


 来た道をふりかえってみた。


 するとわずかな淡い光が所々灯っていて、なかなか幻想的だと思った。


 別の区域にある宿に、冗談めかして「食べれたらいいのにね」と言ってみた。


「お嬢さんすごい観察力だね。あれは昔食用だったやつの亜種なんだよ」


「食べるこころみをしたの?」


「そりゃしたさ。ただ、仕方なく天啓通りキノコ街道の苗床になった」


「それは・・・お悔み申します」


 宿が出したのは亜種じゃない食用キノコ。


 苗床の話をされたあとで箸でつまんで観察したが、光っていたやつとそっくりだ。


 おそるおそる食べてみると、なるほど天罰があたりそうな程、美味なものであった。


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