15話目:幼馴染みのチョウ
結羽は表現に関しての医者的存在。
桜色髪の幼馴染は名をチョウと言うが、チョウは結羽を目指している。
そして結羽自身が、表現者であること、もしくは元表現者であることもあるんだそうだ。
しばらく互いのアルバイトに同行しようと予定を組んだ。
チョウはモデルの仕事をしている。
俺の住んでいた田舎では、写真とは架空のものに近い認識だった。
チョウがモデルの仕事をしていて、写真を見せてくれた時は驚いた。
写真の存在を、本当に知らなかったからだ。
そのモデルの仕事が近場であるから、と、同行を許された。
チョウがモデルの仕事をしているのを現場で見るのははじめてのことだ。
すぐにスタッフは俺の容姿に目を付けて声をかけてきた。
とりあえず名刺をもらうことになる。
俺はアルポルガス系と言う、平たく言うと美形の種族だ。
ただ写真が苦手な体質らしく、撮られるのはなんだかイヤだ。
濃淡のあるピンクと白い花が沢山浮いた水辺での撮影。
チョウはまるで、主食が花かのような蠱惑幻想的な表情で花びらをくわえてる。
そのあと天気雨が降って、その金銀色の糸がいっぱいみたいな情景で撮影。
更に夕陽とのコラボをしたいから、と、けっこうな時間を使った。
待ち時間の間に、チョウと喋っていたりするのかと思ったら俺も撮影された。
チョウは打ち合わせで、俺は岩にもたれて腕を組んでたりするのを撮られる。
最終的に本人達の同意もないのに、夕方の撮影に危険はないかチョウに聞いた。
そこで会話している俺達のツーショットの写真も入れて、記念にもらった。
『とってだし』と言うやつで、よく分からない量すぐに反響が来た。
実家にファンが来たらしいけど、お兄ちゃんが追い払ってくれてるらしい。




