第89章
元精神科医ナリミーと元自宅警備員ハイジがドラゴンちゃんに乗ってようやくリカルド島の上空に差し掛かる。
すると、なんとクレソン女史の所有する潜水艇と、無数の元海賊ゾンビ達の乗る帆船群がリカルド島沿岸を取り囲んで物々しい状況となっていたーーーー
「おい、ハイジ。これは一体……」
「ナリミーさん、いよいよ始まっちゃったみたいですねぇ。この様子ではフランク伯爵に勝目はないですね!」
「だがしかし、フランクの側にネロ伯爵やプレレ酋長達が居るということは、彼らは我々を裏切ったのか?」
「ナリミーさん、潜水艇の近くに仙人フォーとクレソン女史が居ますよ!」
「よし、ではそこに降り立つとしよう。」
ナリミー指示の元、ドラゴンちゃんが沿岸に降り立った〜〜〜
仙人フォーがドラゴンちゃんの到着を心待ちにしていたように沿岸に駆け寄る。
「やあやあ、お疲れ様!このバリア中々手強くてね、つい先程突破したものの何重にも囲われておって、さてどうしたものか……」
遠巻きに見ていたクレソン女史も近寄る。
「あら、お久しぶりお元気?
それにしてもこの戦況どう見てますか?ナリミーさんなら、この期に及んでのフランクの心境はどう分析なさいます?」
不意に振られたナリミーは動揺しつつ答えに困っていると、どぅしたことでしょう、ハイジが呟き始める。
「私の経験によりますと、フランク伯爵とネロ伯爵は、かつての敵味方であったにも関わらず、今やその事はなかったかのように過去の戯れとして和解したのでありましょう。
元々幼馴染みの二人は旧知の友人でありますから不思議ではありません。
そしてトミマロアイランドに漂着したネロ伯爵は命の恩人であるプレレ酋長とも親友となったのでしょうね!」
成長したハイジの熱弁に、ナリミーもまんざらでもない様子の表情で頷いて聞き入るのだった。
ハイジの構想として、先ずハイジ一行が先陣を切ってバリアを突破し、フランク伯爵達のアジトと化した司令塔へと突入するというものだった。
ーーー☆☆☆ー
一方、ナリミーの考えとしては、リカルド島に到着したばかりで、しかも潜水艇の周りに無数の海賊ゾンビ達の乗る帆船群に囲まれた状況を目の当たりにし驚いていました。
それからフランク伯爵とネロ伯爵、そしてプレレ酋長との関係性については前々から疑問に思っていました。
しかしこの状況下でもハイジは率先してバリアを突破し、司令塔へと突入する様子を想像してみれば、今の成長した彼ならば遂行できるとも確信を抱いていました。
案の定、ナリミーの期待通り、ハイジは勇敢にもバリアを突破し仙人フォーとクレソン女史に指示しながら、ナリミーが上空からドラゴンちゃんで見守る中で、軍勢を率いて司令塔へ向かい出したのです。
いよいよ島の中心に位置する司令塔へ到達するや、鋼鉄のような壁で囲まれ巨大な発射塔が天空を突き抜けています。
バリアを突破した瞬間、フランク伯爵の下僕と化した魔法にでもかけられたゾンビたちは、ハイジとナリミーを妨害するために立ちはだかりました。
海賊ゾンビ達の力を借りながらも、ハイジは仙人フォーとクレソン女史のサポートを受けつつ、やがて魔法と戦闘の融合した壮大なバトルは始まりましたーーーー
ナリミーはドラゴンちゃんを駆使しハイジにルートを伝え、ハイジは仙人フォーやクレソン女史のサポートを受けながら、フランク伯爵の手先である魔法ゾンビたちと壮絶な戦いを繰り広げます。
壁を破り、敵を退けながら司令塔に到達したハイジは、フランク伯爵が掌握する巨大な魔法陣に直面します。
ハイジは戦略とアクションを駆使して、最終的にフランク伯爵の魔法陣を破壊し、島を救う決定的な一手を打つことを構想し始めますーーーー
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一方フランク伯爵の管制塔では、ハイジの攻撃態勢か整い始めると、慌てふためく側近の宗谷が駆け寄ります。
「フランク殿、このままではとてもまずい状況となってしまいます。
そこでそろそろあの手を出したほうが宜しいかと……」
二人の悪巧みに戦々恐々のネロ伯爵とプレレ酋長。
するとフランク伯爵は口元に素敵な笑みを零しながら宗谷に呟く。
「ほう、君の言うあの手というと、例の、アレでござるか?」
「然様で御座います、案件No.5でお間違い無いでしょうか?」
「ああ、やはりそう来たか。じゃそれで行ってみようか。」
「ハハッ、かしこまりましたっ。」
そそくさと退散する宗谷の作戦に満足気に頷くフランク伯爵だったーーーー
☆☆ーーーー☆
しかし、こともあろうに宗谷が作戦No.を誤って捕虜として幽閉しているドアーフ達の居る監獄を破壊し、逃げ出したドアーフ達がハイジの部隊に編成されて押し寄せる事になろうとはこのときはだれも予想だにしていませんでしたっ〜〜〜
何と宗谷は、誤って監獄を破壊する作戦No.を実行してしまい、フランク伯爵に反抗していたドアーフ達は、幽閉されていた監獄から無事に解放されました!
逃げ出したドアーフ達は、フランク伯爵の部下としての服従から解放され、ハイジの部隊に合流することを決意します。
ハイジの部隊はドアーフ達の意外な助けを受け、彼らの得意な技量や機転を有効に活かしつつ、司令塔へと向かいました。
ドアーフ達は小柄ながらも工作や罠設置に秀でており、ハイジの部隊にさまざまなサポートを提供します。
フランク伯爵の側近である宗谷は、自分の過ちを深く後悔しつつも、彼が解き放ったドアーフ達の力が自身の行動によってもたらされたことで多大なる脅威となろうと、改めて気づかされました。
宗谷はこの失態に怒り狂うフランク伯爵に対し、ドアーフ達の能力を見誤ったことと、その対処法を提案し始めます。
ドアーフ達の技術とハイジの部隊の連携が司令塔への進攻を更に強化し、フランク伯爵の手下達は意表を突かれた形となり反旗をひるがえすものまで現れます。
ドアーフ達の奇襲とハイジの部隊の海賊ゾンビの勇敢な戦いっぷりにより、司令塔に向かう道は開かれます。
最後にドアーフ達とハイジの部隊が協力し、フランク伯爵の支配する司令塔へ向かう決戦が始まります。
遂にドアーフ達の意外な登場と彼らの力を借りて、想定外な速さでハイジの部隊がフランク伯爵との最終決戦に挑む段階までに至ったのでした。
ーーー☆☆☆ー
宗谷の誤った作戦が発端となり、ドアーフ達やフランク伯爵に反抗していたゾンビ達も監獄から続々と解放されて、驚きと混乱の交錯する中、ドアーフ達はハイジの部隊へと次々に合流してゆきました!
ハイジ: "おお、こんなに居たとは驚きだ!ゾンビの皆さん、どうしてここに?"
ゾンビのリーダー: "すまない、我々がここにいるのは……まぁ長く説明する時間はない!
たまたま宗谷のミスで解放されたが、それでもフランクの手下からは逃れることができたんだ!"
ハイジ: "わかった、助けてくれてありがとう!そろそろ司令塔に向かうぞ。"
ゾンビのリーダー: "我々も手伝おう。この島には隠された道がある。それに案内してやる。"
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一方、宗谷は後悔の念を抱きつつもフランク伯爵の作戦の誤りを挽回するためにも、美味しい餌でゾンビ達を勧誘し、何とか受け入れようとし始めます。
宗谷: "お前たちの協力に感謝する。ゾンビ達よ協力を頼む。我々の司令を遂行せよ!"
ゾンビのリーダー: "よーし、皆の者ついて来い!この辺りにはハイジ達の手の届かない隠された経路があるんだ!"
宗谷の部隊は、地元民のゾンビの案内でハイジの手から逃れながら、魔法波動発射台に向かう秘密の道へと進みます。
ドアーフの技術とハイジの戦闘力を合わせても、フランク伯爵の抵抗をかわすのは厳しい戦況と変わり始めましたが、両軍の最終決戦への火蓋は切られようとしてきたのでした!
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宗谷の失策にフランク伯爵は怒りを高ぶらせ、遂には側にいる旧友ネロ伯爵とプレレ酋長を、何と人質として匿ってハイジの軍勢を退去させる作戦へと切り替えたのです!
状況は一層深刻なものとなりましたが、クレソン女史はハイジに近づき、ある秘策があることを囁きました。
クレソン女史: "ハイジ、少し待って。私にはとっておきの案がありますわ。"
ハイジ: "え、何か良いアイディアがあるのかい?それってどうすればいいのかなぁ?"
クレソン女史: "このままではネロ伯爵とプレレ酋長が危険にさらされてしまうのも時間の問題だわ。しかし、私たちにはある手段があるのです。"
ハイジは興味津々で勿体ぶるクレソン女史の言葉に耳を傾けます。
ハイジ: "何かなぁ、一体どんな手段なんだい?"
クレソン女史: "私たちが持っている、ある特別なアーティファクトがあります。それがあれば、フランク伯爵の計画を阻止できるかもしれません。"
ハイジは興奮しつつも、クレソン女史の何だか微妙な回答に疑問を抱きました。
ハイジ: "でも、そのアーティファクトがどのように役立つんだい?"
クレソン女史: "それはフランク伯爵の力を弱めることができる特別な術を持っています。
もしも我々がそれを使いこなすことが可能となれば、彼の魔法に対抗できるかもしれません。"
ハイジはクレソン女史の提案に深く考えを巡らせますが、同時に救出のための時間が限られてきていることに焦り始めますーーーー
果たして彼らはその特別なアーティファクトを使ってネロ伯爵とプレレ酋長を救い出し、裏切り者フランク伯爵の魔の手から逃れることができるのでしょうかっ!
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///to be continued!!!☆☆☆




