第69章
ウメ婆さんと元精神科医ナリミーは仙人フォーの元へと向かいました。
朝ごはんの支度を済ませた仙人フォーは二人に美味しそうなモーニングを用意していました。
「おうおう、おいでなさったな。ちょうど良い、一緒に如何かな、ほらお食べ。」
木の器によそられた樹の実とバジルのプリプリ海老のせサラダ、スクランブルエッグ、焦がし葱油のペペロンチーノ、生搾りメロンシェイクを嗜む。
良い匂いに誘われたのか、ドラゴンちゃんに乗って島々を旅してきたピチピチ人魚美人のCAリンリンとキャンも舞い降りる。
それを遠くから見ていたソルジャーも参上。
「おうおうこれはこれは、皆さん長旅お疲れ様。
久々の皆んなでの朝食だ、楽しいね、さぁお食べ!」
腹ペコの一同はフォーのお手せいのモーニングを腹いっぱい嗜んだのだった……
人心地ついた頃、ソルジャーが話し始める。
「ねぇフォー、一体何処に雲隠れしていたんだい?皆んな心配してたんだぞ~!」
仙人フォーは渋々呟き始めた。
「それがジャな、魔石を盗んだと思っていた酋長プレレに島流しにされてから何日も大海原を彷徨って、命からがらこのトミマロアイランドに戻っては来たのに、結局また捕らえられる位ならいっそプレレと闘って乗っ取ろうかとも思ったが、ワシにはそんな野望など正直意味がないことに気付かされたんじゃ…
きっと未だプレレはワシの事を赦してはおらんじゃろう。」
するとウメ婆さんが何かを思いついたように言う。
「確かにアンタの罪は重いがな、どうだろう、ものは相談じゃが、プレレに恩返ししてはどうじゃ?
プレレは酋長としてこのトミマロアイランドで何十年も暮らしては来たが、部下に恵まれないせいか未だに城を持つまでには至っていない。
そこでじゃ、アンタの手腕でこの島にプレレの城を作ってはみないかい?その気があればワシらドアーフ達も協力せんこともないぞよ!」
ウメ婆さんの言葉にドアーフ一同に動揺が走る。ウメ婆さんの話をソルジャーが遮る。
「ちょ、ちょっと待った!悪いのはフォーだけであって、俺たちが何で協力しなきゃなんないんだよぅ。」
ウメ婆さんは言う。
「それはジャな、仲間ジャからなっ!」
一同は再び沈黙すると、仙人フォーはウメ婆さんの言葉に涙を流す。
「ありがとう、ウメさんや……では早速取り掛かろう!一同、準備はいいね!」
何故かフォーに再び主導権が移った形で押し切られたドアーフ一同はやれやれといった表情で俯くのだった……
ーーーー☆☆☆
あくる日から城の建設に取り掛かることになると、フォーはウメ婆さんに何やら切り出す。
「あの〜、早速困ったことに、城を作ろうにも道具が一つもないのじゃ。何とかならぬか?」
するとウメ婆さんは何と、お得意の魔法でたちまち大量の道具を用意してしまった!
ウメ婆さんの魔法によって、大量の建設道具が出現しました。
ドアーフ一同は驚きと感謝の表情でその光景を見つめ、仙人フォーは特に感慨深そうでした。
「ウメさん、これは本当にすごいことだ。ありがとう!」
フォーはウメ婆さんに深く頭を下げました。
「あまりにも感謝せずにはいられんな、よしっ、早速働かないとね。」
ウメ婆さんはにっこり笑いました。
ドアーフ一同は建設作業に取り掛かり、プレレの城の建設が始まりました。
フォーは再び彼らのリーダーとして、建設の指揮を執り、ウメ婆さんの魔法で生み出された道具を駆使して城の土台を築いていきました。
その間、CAリンリンとキャンも手伝いに加わり、彼らの特殊能力や知識が役立ちました。
リンリンは水中の建設に長けており、美しい水中の庭園を造り、キャンは植物学の知識を生かして城の周りに美しい庭を作り上げました。
数日が経過し、プレレの城はどんどん形を成していきました。ドアーフたちは仲間として連携し、フォーの指導のもとで力強く働いていました。
ソルジャーも最初は疑念を抱いていましたが、次第に仲間たちとの協力の大切さを理解し、彼らに加わりました。
プレレも城の建設を見守りながら、次第にフォーとの対立感情が薄れていきました。
彼はドアーフたちの努力と協力を目の当たりにし、心に変化が生じていたのです。
やがて、プレレの城は立派なものとなり、トミマロアイランドに新たなるランドマークが誕生しました。
フォーとドアーフたちは大団円を迎え、ウメ婆さんの提案が成功裏に実現した瞬間でした。
こうして、かつての敵であったプレレとフォーは友となり、島の平和が保たれました。
彼らは共に過ごした日々を大切にし、新たな冒険への旅立ちを予感させる未来へと向かったのでした。
ーーーー☆☆☆
これを見た酋長プレレがご満悦だったものの、面白くないのはフランクだ。
「こんなんじゃまだまだプレレにふさわしい城とは言えないな。はい、皆んな、やり直し〜!」
プレレが満足げに城を見つめていると、フランクが口を挟みました。
フランク: こんなんじゃまだまだプレレにふさわしい城とは言えないな。はい、やり直し〜!
プレレ(驚きつつも笑顔で): フランク、お前はいつも厳しいな。でも確かに、もっと壮大な城にすることはできるだろうな。
フォー: フランクの提案に賛成だ。我々は協力してこれまでのように素晴らしい城を作るべきだ。
ウメ婆さん: それじゃあ、もっと素材と力を提供しましょう!(魔法でさらに多くの資材が出現する)
キャン: (笑顔で)もちろん、庭ももっと美しくする方法を考えよう!
CAリンリン: 水中のエレメンツを追加してみましょう!(水中庭園のアイデアを提供)
ソルジャー: みんなが協力すれば、もっと素晴らしい城になるな! 一同は再び力を合わせ、より壮大で美しい城の建設に取り掛かりました。
フランクの要求に応えるべく、彼らは新たなアイデアと努力を注ぎ込み、城の拡張を続けました。
数週間後、プレレの新しい城は完璧なものとなり、トミマロアイランドの誇りとなりました。
フランクの厳格な指導のおかげで、城はそれまで以上に壮大で美しいものに仕上がりました。
プレレ: (感謝の表情で)皆、本当にありがとう。この城は私の夢のようだよ。
フランク: (満足げに頷きながら)これならプレレ様に相応しい城だな。
フォー: 今度こそ、島の平和が続きますように。
ウメ婆さん: これからも仲間と協力し、島を守りましょう。 一同は新たなる友情と協力の結びつきを感じ、島の平和を守るために共に歩むことを誓いました。
そしてプレレの壮大な城はトミマロアイランドの新たなシンボルとなり、島の住民たちに幸せと安心をもたらしました。
ーーーー☆☆☆
すると面白くないのは自分たちに出来なかった城の建築を黙って見つめているプレレ酋長の役立たずの部下たちだった。
そして詐欺師のフランクにそそのかされてこの日から部下たちの意地悪が始まったのだ!
プレレ酋長の壮大な城が完成し、島の住民たちは喜びに満ちていました。
しかし、プレレの部下たちは不満と嫉妬を抱いていました。
特にフランク、そして今やすっかり詐欺師の部下となった役立たず達は、プレレ酋長に対抗心を燃やし、悪い計画を巡らせました。
フランク: (ひそひそと部下たちに囁く)あのフォーとその仲間たち、本当に偉そうだな。我々がプレレ酋長の忠実な部下なのに、こんなにも素晴らしい城を建てる手伝いをさせてもらえなかった。これは許せない!
部下1: そうだ、フランクの言う通りだ。我々も立派な部下なのに、見過ごすわけにはいかない!
部下2: (怒りを込めて)フォーとその仲間たちに見返してやるんだ。どうやってやるか考えよう!
一同はフランクの策略に乗り、嫉妬心から行動を起こしました。
彼らはプレレ酋長とフォーたちの関係を険悪にし、城を乗っ取る計画を練りました。
まず、部下たちは噂を広め、プレレ酋長とフォーたちの間に不和を引き起こしました。
偽の情報を流し、プレレ酋長を疑わせることに成功しました。
プレレ酋長: (心を痛めながら)なぜこんな噂が立つんだろう…フォーとは友達なのに。
フォー: (戸惑いながら)何が起こっているんだろう。プレレとの関係が悪くなるはずはないーーーー
部下たちは城内で混乱を引き起こし、貴重な装飾品や資材を盗んでいきました。
フランクは部下たちを指揮し、プレレ酋長の信頼を裏切る行動を続けました。
フランク: これでプレレの信用も地に落ちた。もう我々が支配する番だ!
しかし、プレレ酋長とフォーたちは事態に気付き、部下たちの陰謀を阻止するために協力しました。
彼らは島の平和を守るために立ち上がり、部下たちに立ち向かう覚悟を決めました。
プレレ酋長: (怒りを押さえながら)私たちの仲間たちがこんなことをするなんて信じられない。でも、彼らを止める必要がある。
フォー: (決意を込めて)島の平和を守るために、立ち向かうしかない。我々は一つになろう。
プレレ酋長とフォーたちのフランクへの壮大な対決が始まるのだった……
///to be continued☆☆!!




