第63章
☆〜Mission〜☆
ようやく皆さんが一眼となって協力することになったようで何よりです。
しかしこれから始まる王家の城への旅路において、きっと君たちに多くの試練が待ち受けていることであろう。
そこでだ、君たちにこちらのクエストの答えを探し当ててほしいのだ!
それでは第1問、さて私は誰でしょうっ!
続いて、第2問、君たちの仲間の中に大嘘つきが1人混ざっています。さて、それは誰でしょう!
☆では皆さん、ご機嫌麗しゅう〜〜〜
〜☆〜☆〜☆〜☆〜
すると静かにVRの表示が消える。
ミッションを聞いたドアーフ達はざわつきだすのだった〜〜〜〜
宗谷はウメ婆さんに早速問いかける。
「お、お祖母様っ、このクエストは一体どういうことなんでしょうか?
1問目の質問は、僕には全く想像も付きません。
2問目は心当たりがありすぎて僕には解けませんよ、どうしましょう、お祖母様っ!」
するとウメ婆さんが傍らですがりつく甥っ子の宗谷をギロッと見やると頷きながら答える。
「おやおや、それはそれは。あたかもお前さんは関係ないようにしておいでだが、私からするとお前さんが一番怪しいのだがね?」
宗谷は驚きと困惑の表情を浮かべながら、ウメ婆さんの言葉に目を見開いた。
彼は自分が一番怪しいとはどういうことなのか理解できなかった。
しかし、ウメ婆さんの視線の奥には何かを見透かすような鋭さが感じられ、宗谷は内心で戦慄を覚えた。
その後仲間たちはそれぞれ自分の中で、クエストについての答えを熱心に考え始めるのだった。
宗谷の状況に疑念を抱く者もいれば、ウメ婆さんの言葉には何か裏があるのではないかと疑う者もいた。
しかし、クエストの意味や目的を正確に理解することは難しく、次第に不安と混乱が広がっていった。
ドアーフたちは第1問目の答えを見つけるために情報を集め始める。
VRの言葉の最初の一節、「王家の城への旅路における試練」とは一体何の事を指しているのか、又、ウメ婆さんがなぜ甥っ子でもある宗谷を怪しんでいるのか、それらの謎に迫るために彼らは知恵を絞り始めるのだったーーーー
そして仲間たちは第1問目の一つの答えをついに見つけ出したのだ。
それは、かつてこのトミマロアイランドに住んでいたという伝説の魔法使いの名前であった。
その言い伝えによると、彼は幾多のモンスターとの闘いや水難や海賊などによる困難を乗り越えながらも王家の城に辿り着き、多くの人々を救ったと言われていたからだ。
一方の第2問目に関しても、仲間たちの中で大きな疑念と緊張が広がっていた。
だが、彼らはお互いの信頼を深めるために率直な会話を重ねながら、最終的に嘘をついているだろうある仲間を見つけることに成功した。
その人物とは意外なことに宗谷ではなく、仲間たちの中の別の一人であることが判明したのだ……
この発見により、仲間たちはクエストの真の意味を理解した様子で、その目的に向かって進む決意を新たにするのだった。
しかし宗谷の胸中は複雑であった。
だってお祖母様の口から僕の事が信じられないと言われたようなものであったから…
そこでこの事をキャンにも相談してみることにする。
「ねぇキャン、さっきのMissionの謎解きできた?」
すると何故か目を見開いて動揺する。
「やだぁ、アナタだったのね、さっきCAリンリンと相談して、普段話さないのに最初に相談に来た人が怪しいって…まさか宗谷さんが……
そもそもこのツアーを企画したんだし、貴方の詐欺的な態度がそのまま見た目通りだったということね!オロロンッ…」
「ち、違うよぅ…だって僕はただ召喚されただけでぇ、皆んなだってそうだったしぃ〜、その後あのフランクに騙されて詐欺師のように仕立て上げられたのさ!
だから僕はこのクエストの答えは両方ともブランクだと思っているのだ。」
キャンの目からは驚きと怒りが交錯していた。
宗谷の言葉により、事の真相が少しずつ明らかになってきたようだった。
しかし宗谷の悔しさともどかしさがにじむ声のリアルさに、キャンも一瞬戸惑いを感じた。
「宗谷、君の話は理解できるよん。でも〜だからこそ今、我々は一緒にこのクエストを解決する必要があるんだよ。今更敵も味方もないでしょう?
君が詐欺師のように思われたくないのなら、私達は一緒に協力し真相をつきとめるべきなのよ!
そして第2敵候補のウメお祖母さんの疑いを晴らす方法も見つけ出すのよっ。」
宗谷はキャンの言葉に心を打たれ、頷いた。
仲間たちと協力しながらもクエストの謎を解き明かし真実を知ることが彼の名誉と信頼を取り戻す第一歩と感じられた。
二人は仲間たちと再び集まり、情報を共有しながら次なる手がかりを探し始めた。
宗谷の無実を証明しウメ祖母さんの信頼を取り戻すためも、そして王家の城への旅路を成功させるために、新たな冒険が始まろうとしていた〜〜〜
〜☆〜☆〜☆〜
その頃、トミマロアイランドの酋長と仙人フォーは酋長の屋敷で宴を囲む。
「フォーや、それでは上手く行った様子なんだね?」
「はい、仰っしゃる通りでありまして…VR通信のハッキングによるドアーフの洗脳教育は無事に成功でっす!
これで、まさか王家への場所を私が忘れちまって裏切ったとは誰も思わないでしょう、ヒヒッ!」
「ムムッ、お主も悪よのう、で、王家への行き先は誰が知っとるんじゃ?」
「へ、酋長アナタじゃ無かったんですか〜?そんなぁ……」
☆☆☆to be continued!!///




