第54章
私は只この世界や島の平和な共存をVRツアーによって取り戻すはずだったのにーーーー
その頃、ツアコンでウメの甥っ子である宗谷はフランクの乗っ取りにあったリカルド島のVRコントロールセンターのセンター長室でフランクの一連の動きを全て監視していた。
そう、実は宗谷はフランクと取引してこの島の管理を任されていたのだった。
ハッキングによってドアーフ達を目的達成までの間だけ、この世界からログアウトすることを禁じただけだったのだが、なんだか俗な欲望には勝てないものだな。
嗚呼、私の想像を超えたこのツアーの展開は一体どうしたものだろうか…
ま、フランクにはこのまま流されてサメの餌にでもなってもらったほうが私には良いかもしれないな。
そうなれば私がフランクの座に就きこの世界を我が手中にすることも可能ではないかなーーーー
と、突然管制室からアナウンスが入る。
「センター長、大変です!伝書鳩からの監視写真によりますと、未確認の幽霊船と思しき大型船がこの島の領海に入った模様。しかもスゴイスピードで突進して来ますっ!」
宗谷は新たなる脅威が迫った事に動揺しつつも、何故か僅かなチャンスの期待に胸が高まるのだったーーーー
幽霊船?…
お、これはもしやモンスター達のお宝が満載された船の方から舞い込んでくるとはなんとラッキーなことだろう!
宗谷は管制塔に向かうと望遠スコープで真夏の水平線の彼方を見つめる。
「やや!」
宗谷は高波と真っ黒な雲を従えたものすごい勢いで迫る船団に思わず恐怖を覚えるのだったーーーー
「おう、あの島か!ようやく見つけたぜ、宗谷の奴めっ!ようし、このまま真っ直ぐに突っ込んでやれ!」
幽霊船の船首に堂々とした体格の男は双眼鏡でリカルド島を確認すると、船のクルーであるゾンビ達に威勢よく命令する。
その男はあの元自衛官のソルジャーだった。
何故かいつものファンキーな様子は微塵もなく、勇ましい佇まいは威風堂々とした貫禄だ。
まるでかつてのミケロッティ伯爵そのものであった!
リカルド島の宗谷は青ざめて、先程までの期待感は既に消え失せた。
「み、皆んな〜、戦闘準備に入れ〜っ……」
慌てた宗谷はふらふらの足取りで、気付け薬にスコッチをゴクリとはやってみたが、来たるべく不安にカタカタと震えだすのだったーーーー
宗谷は取り乱した心を抑え、リカルド島を目指すソルジャー率いるモンスターたちに対応するため、自分たちの準備を急ぐことに決めました。
彼は島の防衛システムを起動し、忠実な仲間たちに呼びかけて緊急対応の準備を始めました。
一方、ソルジャー率いる幽霊船の船団は真暗闇の嵐と雷を伴って驚異的なスピードでリカルド島に接近していきました。
ゾンビたちが襲撃を開始する前に、ちょいと弱気になった宗谷は友好的な接触を試みることに変更しようと決めました。
彼は島のコミュニケーションシステムを利用して、幽霊船の船長に向けて伝言を送りました。
「こちらリカルド島センター長室から幽霊船の船長に伝えますっ。私たちは無害な存在であり、島の平和を乱すつもりはありません。どうか、敵対的な行動をやめて話し合いの機会を設けてくださいな。」
ソルジャーは一瞬戸惑いましたが、ちょいと宗谷の言葉に耳を傾けることに決めました。
ミケロッティ伯爵漂流中の彼も元々は平和を求めていたのでした。
宗谷とソルジャーは、島のリーダーとしての責任や過去の経緯について語り合い、互いの立場を理解し合うことができました。
その結果、宗谷とソルジャーは協力して、リカルド島をモンスターたちの居住地として共存可能な場所に変えることを決めました。
幽霊船の船団は島の資源や宝物を求める目的で来ていたため、彼らと島の住民が協力すればお互いに利益を得ることができると画策していたのです。
宗谷とソルジャーのリーダーシップのもと、島のモンスターたちは新たな共同体を形成しました。
彼らは文化や技術を交換し合い、お互いに理解を深めていきました。
幽霊船のクルーであるゾンビたちも、戦いの過去を超えて新しい人生を見つけることができたのです。
そして、リカルド島は新たな冒険のアトラクションとなり始めました。
島を訪れる冒険者たちには、以前よりも魅力的な仲間や財宝が待ち受けることになりました。
宗谷はかつてのフランクの野望に囚われることなく、平和と共存を築くことに成功したのでした。
この島の政治は未知の出来事と挑戦が人生を豊かにし、運命を変える力が誰にでもあることを教えてくれます〜〜〜〜
ある真夏の暑い午後、ソルジャーは宗谷の側近から不穏な話を聞かされました。
どうやら宗谷がこの世界を自分の手中に陥落する準備を密かに企て始めたたのことを。
ソルジャーは宗谷との平和協定が一時的に和解したふりをする嘘の計画だったと知った瞬間、怒りと失望が心を満たしました。
彼は自分が利用されたと感じ、宗谷より先に島を乗っ取ることに執念を燃やすようになりました。
彼の決意した横顔は、まさにフランクと対峙していたあの頃のミケロッティ伯爵そのものでした。
以前のファンキーな様子は完全に消え、かつての威厳を取り戻したかのような堂々たる姿が彼の中に宿ったのです。
幽霊船のクルーであるゾンビたちもソルジャーの変化に気付きました。
彼らはかつてのリーダーの情熱を取り戻したソルジャーに心を動かされ、再び彼だけの指揮下につくことを決めました。
ソルジャーは彼らを奮い立たせ、リカルド島への最終攻撃の準備を始めました。
一方、宗谷はソルジャーの変化に気付きましたが、互いの立場を理解することができるようになる前に戦闘が始まってしまいました。
彼は島の仲間たちと共に防衛を固め、リカルド島を守るために戦いました。
しかし、ソルジャーの船団は多勢に無勢であり、激しい戦闘が繰り広げられました。
宗谷とソルジャーは、かつての取引の経緯や誤解を話し合う時間がなく、相手を敵だと認識してしまっていました。
両者の衝突は避けられないかに見えましたが、その最中に何かが起こりました。
突然、島の地下から謎の古代装置が現れ、強力なエネルギーを放出し始めたのです。
それはリカルド島を守護すべく、古代の王家から伝わる計り知れない恐怖の防衛システムだったのです!
装置は島の周囲に強力なバリアを形成し、外部からの攻撃を防ぐことに成功しました。
この奇跡的な現象によって、宗谷とソルジャーの戦いは一時中断されました。
両者は混乱した状況の中、再び向き合い、装置の力を使って互いの言葉を聞くことに成功したのです。
彼らは過去の誤解を解き、互いの意図を理解し合いました。
宗谷とソルジャーは、再びリカルド島を共同で守ることを決意しました。
ソルジャーは以前のような戦いのリーダーではなく、島の住民と協力して平和を築くリーダーとなったのです。
宗谷も、ソルジャーの過去の振る舞いに対する憎しみを捨て、彼との信頼を取り戻しました。
島の防衛システムのおかげで、リカルド島は外部からの攻撃を防ぎ、新たな平和な共同体を築くことができました。
宗谷とソルジャーは互いを尊重し、協力して島の未来を守り抜くのでした。
この出来事をきっかけに、彼らは共に成長し、新たな友情を築いたのです、この時点では……
しかし数日後にはリカルド島がミケロッティ伯爵が憑依したソルジャーの手中に陥落していたのです!
彼の恐怖政治が広がるや、宗谷は本気で島やこの世界の悪の未来を憂いていました。
彼はソルジャーの変貌に心を痛めつつも、リカルド島の平和を取り戻すために行動を起こすことを決意しました。
一方、漂流中のフランクは偶然にも宗谷からの呼び声を感じ取り、何とか島に漂着しました〜〜〜
彼は深い森の中で一晩倒れていたが、意識が戻ったと同時に宗谷のSOSを察知したのです。
フランクは力強く立ち上がり、宗谷との再会に向かう決意を固めました。
ソルジャーの目を盗んでコントロールセンターの室長室に入り込むフランクは宗谷とのコンタクトを成功したのでした。
彼らは再び手を取り合い、リカルド島の平和を取り戻すための作戦を練りました。
彼らは恐怖政治に苦しむ島の住民たちを勇気づけ、共に立ち上がるよう呼びかけました。
島の住民たちはソルジャーの暴虐な支配から解放されたいと願っており、宗谷と心を入れ替えたフランクの言葉に希望を見出しました。
やがて平和への戦いが始まると、ソルジャーに憑依したミケロッティ伯爵は強大な魔力を発揮し、宗谷とフランクの前に立ちはだかりました。
彼は怪物や邪悪な力を操り、二人を追い詰めようとしますが、宗谷とフランクの仲間たちは団結し、決死の戦いを繰り広げます。
長い戦いの中で、宗谷とフランクは困難に立ち向かい、友情と信頼が彼らを支えました。
フランクはかつての自分を取り戻し、宗谷の信念に感化されました。
一方で宗谷も、フランクの冒険心と度胸に敬意を抱きながら共に戦いましたーーーー
そして、ついに宗谷とフランクはミケロッティ伯爵に立ち向かいます。
彼らの仲間たちの力と結束によって、ミケロッティ伯爵の魔力が徐々に弱まり始めました。
宗谷はソルジャーの心を取り戻すために彼と対話し、真の友情を呼び起こすのです。
ミケロッティ伯爵の支配が解かれ、ソルジャーは自分の行動に気づきました。
彼は自らの過ちを受け入れ、かつての優しさと勇気を取り戻しました。
リカルド島は再び平和な場所となり、恐怖政治が終わったのでした。
宗谷とフランク、そして島の住民たちは共に喜び合い、新たな未来を迎えることになりました。
彼らは協力して島を発展させ、さまざまな冒険者たちが集まる素晴らしい場所となりました。
彼らのレジェンドは友情と信頼、そして絶え間ない努力が平和を取り戻す力を持つことを教えてくれます。
宗谷とフランクの勇気ある行動が、リカルド島に新たな希望をもたらしたのでした〜〜〜〜
to be continued!!☆☆☆/〜〜〜




