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第26章

VRツアーに参加したとある精神科医があちらの世界でドアーフってどういうこと?! 第26章 



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


Scene.35



Missionである難破しかかっている船を救助する羽目となったドアーフ一行は叩きつける横風にドラゴン毎飛ばされそうになりながらも転覆寸前の大型帆船に乗り込んだ3人の安否を案じていた。



先ほどまで帆船から聞こえていた大勢の乗組員と思しき悲鳴は、いつの間にか消えている。

ウメ婆さんは相変わらず気の利かぬ孫の宗谷と乗るドラゴンちゃん・メグミで上空を旋回しながら様子を伺っている。3人とも甲板から船内に入ってからそろそろ1時間が過ぎていた。



「オイ、孫や。一体船内では何が起きているのかねぇ?仙人フォーとナリミー、ソルジャーが心配だねぇ・・・」



「そんな事僕にはわかりませんよ。それより僕、お腹すいちゃった・・・」



「バカモンッ!老いぼれフォー爺さんと仲間たちが頑張っているっていうのにお前って奴は。若いんだからお前も3人の手伝いに向かいなさいっ!」



「え~、それだけはご勘弁を、お婆さま・・・」



「まったく相変わらずの役立たずっぷりだねぇ、やれやれ。」



CA.リンリンとその彼氏ケントはドラゴン・ヒロトの背中で風雨に飛ばされないように必死にしがみ付いている。



バタバタと嵐に巻かれながらも低空飛行のドラゴン・パトラッシュとトンペイの様子がおかしい事にその上空にいるウメが気づく。



「あれれ、なんだか先ほどまでの勢いがないねぇ・・・羽根のバタつくのがゆっくりになってきたよ。あれじゃあ海に突っ込んじまうよ!」



ウメがそう言うや否や、なんとフォーの愛馬であるドラゴン・パトラッシュが元の石像に戻ってしまった――――



「ドッボ~ンッ!」



なんと、パトラッシュは巨大な水柱を立てて落下したではないかっ!


もう一頭のナリミーとソルジャーが乗っていたドラゴン・トンペイも徐々に頭から石化していく―――すると羽根まで固まってしまって急降下してゆくではないか。背中にはまだキャンが必死でしがみ付いている!



「何よこれぇ~うぇ~っ!凄い早いすぅい~ぃ怖いよぅおぅ・・・キュゥワ~ァッ、、、ピピッ!」



キャンは海面寸でのところで傍らの船に飛び移る事ができた。

揺れる船の甲板の上で右へ左へと転がされている。

ドラゴン・トンペイも「ドッボ~ンッ!」と見事な水しぶきを立てて落下した。


「これって一体・・・ドラゴンの魔法が解けてしまったのかしら?」



ウメがそういうと、宗谷がウメに叫ぶ。



「た~っ、大変ですぅっ~!お婆さまぁ~~~~~~」



そう言いだすのが早いか、既に石化してしまった頭のドラゴンちゃん・メグミから振り落とされた宗谷が船の甲板に叩きつけられたではないかっ!


尚も凄い勢いで落下するメグミに、ウメはジッと歯を食いしばってしがみ付いていたものの、船に近い高度まで達したのを確認すると、どうしたことでしょう、なんとも鮮やかな宙返りで甲板上に着地するではないか!



「ドッボ~ンッ!」



ドラゴンちゃん・メグミもとうとう石の彫刻に戻ると海の底へと沈んでいった~~~




しかしだ、何故かCA.リンリンとその彼氏ケントの乗るドラゴン・ヒロトだけは、尚もトンビの如く遥か上空を旋回して一向に落ちてくる様子もない。


背中で嵐に飛ばされそうな二人がこちらを伺うとリンリンがウメに告げる。



「ウメさんっ!10.0!カッコ良きです!」



そんなCAリンリンに呆れるケント。



「アンタたち!そんなこと良いから早く助けを呼んで来ておくれ。」



ウメの言葉を聞くと、ケントが手綱をピシッ!とドラゴン・ヒロトに叩きつけるや、颯爽と嵐の中を飛んでいったのだった――――






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


Scene.36



この帆船に降りる少し前からネロ伯爵憑依中の仙人フォーは静かで真っ暗な船内を手探りで探索し始める。



「そう、オレの人生なんて気まぐれなのさ。」



決め台詞を囁きながら自分に勇気を与えようとしてはみるものの、恐怖で足元は震えて一向に体が動き辛い。先ほどまでの助けを求めていた悲鳴はすでに消えており、ただ真っ暗闇の中で歩みを進めると、何かにつまづく。フォーはポケットの中からマッチを取り出すと火を点けようと試みるがシ湿っていてなかなか思うように行かない。


そしてようやく点灯すると足元を照らす。



「ウ、ウフェ~ッ!」



足元の床に横たわっていたのは、白骨化した中世の海賊の正装をした死骸であった。

みるみるフォーは青ざめ、後ろへのけぞりしゃがみこむと、ガタガタと震えだす。



「こ、これは・・・幽霊船か!」



震える手でマッチの火でぐるりと周りを照らし出す。辺りには無数のやはり中世の正装をした海賊と思しき死骸が床を埋め尽くしていたのだった・・・・


恐れをなして退散しようとするフォーの目の前にMissionが現れる。




~*~*~*~*~*~*~*~

~Mission~



フォー仙人、もといネロ伯爵!ようこそ我が船に。


早速だが君の仲間であるナリミーとソルジャーの身が危ない!

急いで探索し助けなければならない状況だ。


この船の中で起こる全ての事は霊に憑依された君だけが見える世界なのだ。

そして探索するにあたって霊からの数々のクエストを攻略する必要がある。

タイムリミットはあと3日。


さぁ、唯一君だけが攻略することができるこのステージを存分に楽しむがいい!




~*~*~*~*~*~*~*~










~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~


////////// To Be Continued ☆☆☆☆☆







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