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第17章

VRツアーに参加したとある精神科医があちらの世界でドアーフってどういうこと?! 第17章 



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


Scene.26



元老婆ウメが率いる一行は無事フランクの居城「ノイシュバンシュタイン城」からの脱出に成功したのだった。一行は久々の外の空気に触れることで大いに開放された気分でご機嫌そのもの。辿りついた赤い屋根の建物が立ち並ぶミラージュ市街を早速散策することにする。

ウメはドラゴン・ヒロトとメグミに公園でしばし待機を命じると、早速街を散策することとなった。



「あら、なにかしらあの人だかり?とにかく行ってみようよっ!」



キャンが案内役ハイジの許可も得ずに勝手に駆け出していく。

使用がない様子でそちらへ向かう面々。

それは街角に建つジェラート屋であった。子供たちが大勢並んで買い食いしていた。



「チョーサイコー!本場のジェラート食べたかったんだ。」

キャンは行列の後ろに並んだ。仕方なく皆も並ぶ。



「此処はキャンのおごりってことでいいよね?」

ハイジはキャンにたかる気満々の様子。



「何言ってんのよ、自分の分くらい払いなさいよ!あっ・・・」



「ん?どうしたんだキャン?」



「ええと~私ってお小遣い持ってたっけ?ていうか、ドアーフのバイト代誰が持ってんのよ?」



そこで一同は仙人フォーからドアーフとしてモンスター作成のバイト代を受け取っていないことに気がつく。一同が青ざめる。



「ねぇ、ウメさん・・・私達一文無しね。これからどうしよう・・・・」



ウメが暫く考え込む。するとハイジが何やらニヤニヤしながらしゃべる。

「ということは、今日から僕らは新たなバイトをするしかなさそうだな。さぁて、何から始める?」



元自衛官ソルジャーが怒り始める。

「ちゃんとバイト代受け取らないからこうなるんだよ、まったく!バイトするにしても腹が減っては戦は出来ないからなっ!」



ウメが皆をなだめに掛かる。

「まあまあそんなに怒りなさるな。そもそも私が脱出をせかしたのがいけなかったんじゃ。そのお詫びに私の魔法で何とかするから・・・」



「何とかって、どうするの?」



「そりゃ、ワシにもわからん・・・」



一同はツアーを続ける気力も失せてトボトボともと来た道に帰り始める。



~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~

~~~~~~~~~~~~~~~



公園に着く頃、2頭のモンスターの周りには黒山の人だかり。そして何やら歓声があがっているではないか。人だかりは公園を埋め尽くすほどになってゆく~~~



一体ドラゴンに何か起きたのであろうか?苛められてはしないだろうか・・・心配のあまり慌てて人込みを掻き分ける一行。ようやく見えるところまでたどり着くと、どうやらドラゴン・ヒロトとメグミが曲芸のようなことをしているではないか!



飛んだり跳ねたりしながら楽しげに宙返り、ヒロトがメグミに口から炎を吹きかけるのをうまく交わしているではないか。今度はメグミが池の水をタップリ飲みこむや、まるで噴水のように一気にヒロトに吹きかける。もうずぶ濡れのヒロトが羽根を凄い勢いでパタパタとはためかすと、あっという間に乾かされた。そこで観衆が拍手する。なかなかのコメディアンっぷりだった。



「そうだ!よ~し!」

ハイジがそういうや2頭の間へ入ってゆくと、頭に被っていたハットを目の前に差し出しお辞儀をする。するとどうしたことでしょう、観衆達は一斉にハット目掛けてコインを投げ入れるではないか!これには一同も驚く。



「なるほど~、アイツやるねぇ!」

キャンは満足げにニッコリする。

そして日が暮れるまでドラゴンの曲芸は続いていった~☆~☆~☆~



~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~

~~~~~~~~~~~~~~~



その頃仙人フォーは自分の飼っているドラゴンでドアーフ一行を探し続けていた。

そろりと月も高く上がり、満天の星空の中、大きなドラゴンは夜空を流星の如く滑空してゆく。夜風がひんやりと心地よい。



~~~しめしめ、ドアーフの奴ら中々頑張ってくれたお陰でかなりの金額の金貨をいただけたもんだ!これなら一年くらい遊んで暮らせるな!いや、まだまだ足りない。アイツラをひっとらえてもう一度タップリ働いてもらうとしよう。ヒッヒヒヒ!~~~



本日は一行を発見するのを諦めたフォーは、彼方に見えるミラージュ市外で一泊することに決めるのだった。



~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~

~~~~~~~~~~~~~~~



VRツアコン宗谷はGPSでとっくにドアーフ一行の居場所を突き止めていた。

ツアー参加者の装着するVRヘッドには、宗谷のところから全て遠隔コントロールできるシステムとなっている。そのため常に監視可能な状況であり、彼らの行動は宗谷に筒抜けとなっていた。さらに、彼らは偶然発見したと思い込んでいるあのミラージュ市街の到着に至っても、実は既にプログラミングされて自動案内ジャイロによって方向を決定付けられたものである。宗谷は一行が到着するより先にこの拠点で様子を伺っていたのだ。

もちろん2頭のドラゴンのショーについても先回りで見物していたのだった。


ワイン片手に高見の見物さながらにスパイしながら、彼らへのミッションを企てているのであった~~~~





~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~


////////// To Be Continued ☆☆☆☆☆







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