第129章
まんまと仙人フォーの演技に騙されてしまった一行ではあったが、特にショックを受けたのはフランク伯爵であった〜〜〜
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フランク伯爵「あの仙人め、幼馴染だと思ったらとんでもない野郎だった!先住民に成り代わって騙してまでワシのことを本気で燃やそうとしたなんてッ!」
すると燃やされまいと、カラオケフェスティバルバトルに皆が盛り上がっている間に一人その場から逃げ出すのでしたーーー
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ウメ婆さん「いや〜、久々のカラオケバトル、楽しかったねぇ!ワシもこれで寿命が延びたわい!」
仙人フォー「ウメちゃん相変わらずお歌上手ですね〜ッ!だから大好き❤」
ウメ婆さん「何よやだわァ〜、こんな所でそんな事言っちゃって……ほらあ、皆が見てる前でいやんッ。」
仙人フォー「なんだよぅ、ウメちゃん色っぺぇなぁ〜〜〜たまらんわ!」
キャン「ちょっと、やめなさいよぅ二人とも!マイク通して何アピールしてんのよぅ、恥ずかしッ……」
仙人フォー「い、いいでねぇか!久方ぶりのご対面なんだから積もる話があんべよ!」
元自宅警備員ハイジ「ハイハイッ、あまりにもお下劣ですと取り締まっちゃいますよ〜いどん!」
ナリミー「まぁそう仰らずに、今宵は無礼講ですよね。ではコチラで盛り上がりましょうよ!」
久々のフルメンバー集合に焚き火の前で夜更けまで話が盛り上がる一行。しかし今夜は酒が進むなぁ〜〜〜
ウメ婆さん「ハイハイッ、フォーちゃんお口あーんしてご覧、ヨイショッ、はいこれは鴨肉のネギ間焼鳥よ!まさに鴨がネギ背負ってるジャン、やだよぅ!」
仙人フォー「あらら、ウメちゃんや、これではワシのほっぺたが落ちてしまうではないかい〜〜」
キャン「もう〜ッ、良い歳してイチャイチャシーンさらすんじゃ無きよ〜〜〜で、フォー、アンタ王家と間違えた、ってさっき言ってけど、それって何処にあるのよッピ?」
仙人フォー「何故そんな事を聞きたがるのじゃ?自分の道は自分で探せば良いじゃないかッ!」
キャン「何よ、ちょっとばかりいいじゃないのよぅ〜フォーのイジワルッペ!」
ウメ婆さん「そうよ、ちょっとだけならいいじゃない?ネッ。」
仙人フォー「じゃ、おウメさんにだけ特別に教えてあげるを。」
するとウメ婆さんの耳元で何やらヒソヒソと囁いているーーー
ウメ婆さん「へッ、それであの山の洞穴に出てきちゃったの?」
仙人フォー「だから駄目じゃん、そんな大声で喋っちゃったら……皆が聞き耳たててるじゃん〜!」
ウメ婆さん「どうせ明日皆で行くんだからいいでしょ、内緒にしなくても。それとも二人だけで脱走でもしようと思ったの?」
仙人フォー「せっかくのワシのプランニングが台無しじゃのぅ……ま、楽しみは後にとっておくのもいいかもね。」
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フランク伯爵はドラゴンちゃんヒロトに勝手に乗ってこの島からの脱出に旅立ちました。なぜドアーフ達の味方のヒロトがこの脱出に協力したかというと、大海原の彼方にあるヒロトの大好物のマンゴーの楽園へ連れて行ってあげるとそそのかしたからでありました〜〜〜
フランク伯爵「ほらヒロトあれを見なよ!あの水平線にかかった虹の向こうにマンゴーが沢山なっている島が見えてくるよ、さあいそぐんだぁ!」
ヒロトは目の前にぶら下げられたマンゴーの楽園を夢見て、ときにヨダレを垂れ流しながら飛び続けて行くのでした。
しかし2日たっても3日たっても中々たどり着きません。気がつけば何処か見覚えのある場所が見えてくるのでした〜〜〜
ドラゴンちゃんヒロト「ねぇフランク、ここは昔僕が住んでいた場所に似ている気がするのですが?ほら、あそこにいっぱい赤い屋根が見えてきて、ほらあの通りの先は……やっぱりあの広場、そしてあの丘の上には……ほら、フランクのおウチ、アレッ、もしかしてフランク、まさか僕のこと騙してな〜い?」
フランク伯爵「い、いやいや騙してなんか居ないからねぇ〜…ちょっと僕んちに寄ってからそっちに向かうからねっ、ヒロトは良い子だから僕の言うことちゃんと聞けるよね!」
ドラゴンちゃんヒロト「でも、マンゴーって南国にあるんだよね?こっちはどちらかというと北側になるから……すると通り過ぎたってことかな?」
フランク伯爵「そ、そうだっけ?ま、とりあえず僕んちに寄ってからその辺は考えようか?」
ヒロトはフランクに騙されたまま、その先にある丘の上の真っ白な「フランクのノイシュバンシュタイン風の城」に舞い降りたのでしたーーー
フランク伯爵「はい着いたよ、フランク!早く用事済ませてきてね。」
フランク伯爵はドラゴンちゃんヒロトの背中から颯爽と降りると、執事に出迎えられます。重厚な鉄扉を開け放ち伯爵が中へと通されてゆきました。門の前でヒロトは長旅の疲れでその場で眠ってしまいました。気がつくと辺りは真っ暗でした。
ヒロト「あ〜〜っ、もう夜になっちゃった。そういえば〜お腹が空いたよぅ。もしかしてフランク、僕の事忘れちゃったのかなぁ?」
ヒロトはガオガオと叫んでフランク伯爵を呼びましたが全く応答がありません。それもそのはずおなかが空きすぎて小さい声しか出せなかったのです。そしてもう飛ぶ気力さえも無く、その場で再び寝入ってしまいました。再び気づいたのはそれから2日後の朝でした。そこで門番にフランクを呼んでもらうことにしました。数分後、門番は中から執事を連れて戻って来たのでした。
ヒロト「あのぅ、フランクはいませんか?」
執事「アレッ、ご存じ無いのでした?フランク様はコチラに到着された翌日にお出かけになりましたが。貴方が疲れてお休みでしたので「そのままそっとしておく様に、ドラゴンには伝えてある」と申していましたので、安心しておりましたが。フランク様はまだお帰りにはなっておりません……」
それを聞いたヒロトは、ようやくフランクに騙された事に気づいたのでした。フランク伯爵は単にヒロトを利用して自宅まで送ってもらっただけなのでした。そこで執事に食料をありったけ用意させて、その半分をその場で食べてから残り半分を背中に乗せてもらいました。
ヒロト「アバヨッ、フランク。もう2度とオマエの言う事なんか信じないぜッ、ケッ!」
///to be continued!!!☆☆☆〜〜〜




