第117章
イグアナ族酋長グレーを筆頭のイグアナ一行は、妻の幸恵ママが洗脳したゾンビ達が自分たちに奇襲攻撃を仕掛けようと企てているなどとは全く気付いては居なかった。
そしてアバター扮した幸恵はカラオケバトルで盛り上がった酔っ払いのイグアナ達を連れて「スナック南国」の奥のVIPルームへと案内するのだったーーーー
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皆が席についたことを確認すると、幸恵ママは
「じゃちょっと待っててね!」
と言うや戸外へと出てゆく。
すかさず「カチッ!」と鍵を掛けると、ルーム前で待機していたゾンビ達に鍵を手渡す。
「アンタ達、分かってるわね?じゃ、後は宜しく。」
幸恵はスタスタと店を出てゆく。
ゾンビ達はそのVIPルームの換気ダクトから何と氷結ガスを噴射し、イグアナ達が固まったのを確認するのでした。
その移動式コンテナルームになっているVIPルーム毎トレーラーに載せるや、それを引っ張って夜の地下都市の摩天楼ハイウェイへとなだれ込んでいったのでした。
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イグアナ族の酋長グレーを筆頭とする一行が、氷結ガスによって固められたVIPルームから目を覚ますと、彼らは地下都市「スパイラルワールド」で一番大きなビーチの砂浜に立っていたーーーー
遠くには無限に続く砂浜が広がり、静寂が支配していた。
グレーが目をこすりながら周囲を見回すと、仲間たちも次々と意識を取り戻していた。
「これは一体…?」
グレーが呟くと、一行の中から声が上がった。
「あれはアバターなんかじゃない本物の幸恵ママなのか…そしてやはり我々のことを裏切ったのか?」
「まさか、あの可愛らしい笑顔の奥さまに、そんな闇があったなんて信じられない…」
「どうやら私たちは今度こそ本当に幸恵ママの罠にはまったようだな…」
イグアナたちは困惑と怒りを胸に抱きながら、砂浜を歩き始めた。
彼らの前に広がるのは未知の地下都市であり、彼らの目指すものはまだ見えない。
しかしどんな苦境に立たされても彼らはいつものように団結して、この地下都市での未来の暮らしに進む決意を固めるのでしたーーーー
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しかし真夏の日照りが激しい海岸線では、イグアナ達にとっては死活問題となっていた。
捜索していた、かつてイグアナ族の敵だと勝手に思い込んでいた四人のアバターは、イグアナ達を見つけるや彼らを助けるのでした。
イグアナ達は手厚く介護してくれたアバター達に感謝の意を示すと同時に、幸恵ママに対する警戒心をより一層高めるのだった。
「ありがとう、君たちのおかげで我々の生命は助かったよ。それにしても幸恵ママの奴らめ……」
アバターの一人が青い鱗に覆われた肌で微笑む。
「幸恵ママには気をつけろよ。彼女の本来の正体はまだ見えてはいないが、彼女の目的は非常に危険だ。」
イグアナ達は四人のアバターの言葉に耳を傾け、幸恵ママの真の目的についての警戒心を抱く。
彼らは今後、敵意を持つ可能性のある相手に対してより用心深くなることを誓った。
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その頃幸恵はゾンビ達に次なる司令を出すのだった。
彼女はイグアナ族の酋長グレーが観覧車を作ってくれないことに不満を抱いており、それを解決するためには自らの手で動かなければならないと感じた。
「さて、次の計画だわ。観覧車を作るのよ。」
ゾンビ達は幸恵の命令に従い、この地下都市の中に巨大な観覧車を作り始めた。
鉄の骨組みが徐々に形を成し、ゆっくりとしたペースで観覧車が完成していく様子を見て、幸恵は満足げに微笑んだ。
「グレー、あなたもこれを見て、観覧車の素晴らしさを理解してくれるはずよ。」
幸恵は自信を持って次なる一手を打ち、彼女の計画が順調に進んでいくことを確信した。
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しかしイグアナ族のお供のメンバー達は、高所恐怖症の酋長グレーを幸恵ママが虐待しようとしているとして、幸恵に洗脳されたゾンビ達の手からグレーを取り戻そうと躍起になるのでしたーーーー
ゾンビ達は比較的威力の弱めなタンポポ爆弾で彼らに威嚇攻撃を仕掛けてくるのでした。
それでも幸恵からグレーを取り戻すために立ち上がることを決意し、躍起になって行動を開始しました。
「グレーを助けなくちゃ!幸恵ママの洗脳から解放しなきゃ!」
イグアナ族の仲間たちは団結し、ゾンビ達との戦いに備えて準備を始めた。
更にゾンビ達がタンポポ爆弾を使って奇襲攻撃を仕掛けて来る。
そこらじゅうで爆発音が響く中、イグアナ族の仲間たちは必死に身を守りながら、グレーを救出する作戦を練り始めた。
彼らは決して幸恵ママの手に渡さないと心に誓い、勇敢に立ち向かったのでしたーーーー
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すると幸恵ママは今度は観覧車だけではなく、次なる策略として超高速コーヒーカップに酋長グレーを乗せるや、回転数の高い速度で何と彼をフッ飛ばしてしまったのでしたッ!
酋長は遠心力によってヒラヒラと飛ばされるや、中心街にある老人アバターホームに落下するや、暫くの間此処で厄介になることとなった。
一方、イグアナ族のお供達はというと、既に四人のアバター達に連れられて老人アバターホームへと案内されていた。
そこで彼らは老人アバター達と打ち解け仲良しとなり、お互いの物語や経験を分かち合いながら旧知の如く仲良く過ごしていきました。
老人アバター達はイグアナ族のお供達に手助けを申し出て、彼らを幸福な生活に導くことを決意しました。
この出会いが、新たな絆を生み出すきっかけとなるのか、それとも幸恵ママの策略によって破壊されるのか、その行く末は未知数であった。
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こうして酋長グレー達の正義の味方側になった四人のアバターは、幸恵ママの残酷な所行についてラジオ番組のゲスト出演します。
するとリスナー達が幸恵ママやゾンビ達をボイコットすべく立ち上がります。
これを脅威に感じた幸恵ママ一行は、早速遊園地と「スナック南国」を高値で売却し、あのクレソン女史そっくりのエミリーの住んでいたワットナンプラー駅近の物件で引きこもりますーーーー
幸恵ママ一行がバックルし、遊園地と「スナック南国」を高値で売却して引きこもった後、幸恵はエミリーの住んでいたワットナンプラー駅近くの物件でVRコントローラーを見つけました。
彼女はそのコントローラーを使ってネロ伯爵に救助メッセージを送ることを思いついた。
「ネロ伯爵…私たちを助けてください。幸恵ママによって囚われています。」
メッセージを送った後、幸恵はネロ伯爵の到着を待ちながら、仲間たちと共に幽閉された物件での生活を送リ始めました。
彼女たちはネロ伯爵の救援を信じて希望を失わずに待ち続けるのでしたーーーー
///to be continued!!!☆☆☆




