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第11章

VRツアーに参加したとある精神科医があちらの世界でドアーフってどういうこと?! 第11章 



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


Scene.18



仙人フォーは皆の前に現れると厳しい眼つきは相変わらずに話し始める。


「さぁ、此処を出るぞ、もう時間は無い。早く支度をしろ!」


皆は訳もわからずにポカンとするものの、急きたてられるように一同は自分の荷物を取りに向かう。

そして身支度を整えた一同はフォー仙人に促されるままに裏口へと通路に向かう。


「さぁ、時間は無い、皆、駆け足!」


すると仙人は年甲斐も無くダッシュをし始める。

ドアーフ一同は黙ったまま駆け出してゆく。

裏口へと続く廊下をただひたすらにフォーの後を追う一同は、フォーの足の速さに驚きを隠せないでいる。

次に早いのはかつての婆さんで魔法使いのウメ、自衛隊上がりのソルジャーだ。



やっとのことで突き当たりに辿りつくとそこには螺旋階段が鎮座していた。

それはまるで奈落の底までも続くが如く薄暗い階下へと連なっていた。

尚も小走りで走り続けるフォー仙人。

ウメも必死で離れないでついてゆく。


「ちょっと、待ってよぅ~っ!あんたたち加減を知らないのぅ?」


キャンの叫びも空しく階下まで木霊しているが、フォーはその足を止める事は無かった。

やがて一同は地下のフロアに到着した。


フォーは裏口と思しき鉄扉の傍らにあるランプに灯をともす。

辺りがふぁっと一気に明るくなる。


「おい、手を貸せ!」


そういうやフォーは大きな古びた鉄扉を力いっぱいに向こう側へと押し始める。

ウメとソルジャーも手伝う。

ギシギシと奇妙な音を地下廊に響かせながらやっとのことで扉が開く。


「さぁ、こっちだ、急げ!」


何を急いでいるとも解らずに急かされるままにフォーに従う。

扉の向こう側は鬱蒼とした森の木々が手入れもされず高く聳えている。

木漏れ日で鬱蒼として暗い道なき道を掻き分けてゆく。

キャンもキャピキャピ文句を言いながら追いついてきた。

CAリンリンとケント、自宅警備員のハイジ、精神課医ナリミーが黙々とついてくる。



~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~



道なき道を尚も掻き分けながら先へと急ぐとやがて小川の音がする場所にたどり着く。

そこには橋が架かっている様子。

フォー仙人がそれにランプを向けると、古びた吊り橋が掛かっているのが見えた。

しかも落差はおよそ100m位あろうか、足を踏み外そうものなら命の保障は無い。

それを見たキャンがまたまた騒ぎ始める。まったく元気な娘だ。


「やだぁ~私、高いとこ苦手なのにぃ~誰かおんぶしてっ!」


甘えたことを言うキャンに一同が白い眼を向ける。

それに驚いたキャンが黙り込む。


「しょうがないな、じゃオイラが負ぶってやるよ!でもな、俺が落ちたらお前も・・・」


「わ、解ったわよぅ、わたればいいんでしょ、渡れば!」


ふてくされたキャンを尻目にドアーフたちは先へと向かう。

フォーは揺れるつり橋を渡りながら慎重な足取りへと変わる。

皆が渡り切るころ、キャンは恐々と未だ橋の真ん中でグズグズしている。

すると暗闇の来た道向こうから灯りがこちらに近づいて来たではないか!

そして橋の上のキャンを見つけるや、灯りを持った傭兵が叫び始める


「お、居たぞ、アソコダッ!」


するとキャンも気付いたのか慌て始める。

それにより先ほどよりも吊り橋が強く揺れ始める。

追っ手が直ぐそこまで来ていることにキャンが動揺する!


「な、何よぅ~ウルルッ、た、たすけてぇ~」


ソルジャーがそれに答える。


「お、オマエ、何やってんだぁ~、落ちないから早くこっちに駆け出して来いよ!」


「だ、だってぇ~怖いんだもんぅ~」


「オマエって、自分が可愛いとでも思ってんの?いいからそこから・・・・・」


ソルジャーがそういうや、その古びたつり橋の縄が避け始めたではないかっ!

一同がそれを見守る。

そして、いよいよウメが黙っちゃ居られないとでも言うように、その千切れかかった縄の突端を掴むや、綱引きの要領で引っ張り始めるではないか―――――――――――


元精神課医のナリミーが我に帰ったようにハッとそれに気がつくと、ウメの腰に手を回して落ちないように踏ん張り始める・・・


その様子を見ていた仙人フォーが呟く。

「あいつ・・・・あの追っ手は城主フランクの手下だ。よりにもよって俺らを利用したばかりではなく、お前らをも引き込んで奴隷にするつもりさ。それは俺にはわかっていた。ならば君達の安全を先ず考え、そしてワシの家まで連れて行こうと・・・だがそれも叶わないかもしれない・・・」


するとナリミーがフォーに口添えする。


「ご恩は一生忘れません・・・あなたの行動に感謝する次第であります。我々が宗谷というツアコンにここに案内され、そのツアコンの指示の元、VR表示に従って訳もわからず此処まで到着しました。そして指示に従う形で我々は城主の言いなりとなって・・・・」


「ナニィ?宗谷だと?」


フォーはツアコンである宗谷という人物の名前を聞いたとたん、何かを悟ったかのように大声でその名前を唱えたではないか!


これは一体-------?








~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~


////////// To Be Continued ☆☆☆☆☆










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