第105章
手に入れた魔石No.8を仙人フォーに見つからないように懐に隠す人魚のコスチュームでピチピチなウメ婆さん。
ウメ婆さんは、ヒナドラゴンちゃんマツコにこっそりと魔石を隠してもらうために預けるのだった。
夜目の聞くマツコは仙人フォーに気づかれないように魔石を持って飛び立っていったのでした。
ウメ婆さんは仙人フォーと焚き火を囲んで再会の祝杯を挙げる事でヒナドラゴンから目をそらすことにしました。
「フォーや、さあさこちらへ!アタシもそうだけど、それにしてもよう今までご無事にここまで来れましたね。」
「いやホント、流石にこの年でイカダに日干しになるのは無理がありましたな!そろそろ無茶は出来ませんかな……」
「何を仰る、そんな真っ黒に日焼けした逞しいアンタなら、最近の若いもんよりも強いに決まってますよ。
さぁ今宵は飲み明かしましょうか!」
この日は何とか仙人フォーから魔石の事をそらすことができたのでした。
翌朝、ヒナドラゴンマツコが夜通し飛んでいたせいか疲れ果てた様子でウメ婆さんの元にたどり着く。
「で、どうじゃった?良い場所はあったかな?」
すると何やらマツコか涙を浮かべながら言う。
「あのね、アタイ大人なことをしでかしちゃって、魔石を無くしちゃったの。」
ウメ婆さんはあまりのとっさの出来事にポカンと口を開けたまま静止する。
「それがね、魔石が重かったのもあるけど、此処から100マイルくらい飛んだところで、いきなり横風に飛ばされた拍子に海の中に落っことしちゃったの。」
するとウメ婆さんが途方に暮れると遙か彼方を無言で呆然と見つめている。
せっかく最後の魔石が手に入ったというのに、またもや無くしてしまうとは。
そもそもマツコも何で100マイルも離れた場所を選んだのか……ウメ婆さんは後悔するのだったーーーー
ーー☆☆ーー
甥っ子宗谷はウメ婆さんからの連絡を受け、即座に行動を開始する。
彼はVRコントロールを駆使して探査した結果、魔石が海の底に沈んだ場所を特定するや、更にその近くにある洞窟の中にあるのを発見しました。
しかし洞窟の入り口はとても狭く、通常のダイビングでは到達できない深さにあった。
そこで宗谷は高度なダイビング装備とVR技術を組み合わせ、自身の身体をリアルタイムでコントロールしながら洞窟の中へと潜っていきました。
途中で様々な困難に遭遇しながらも彼は決してあきらめず、魔石を見つけるために奮闘しました。
そしてついに魔石を手に入れた宗谷は、その場で喜びに満ちた笑顔を浮かべるのでした。
彼は成功裏に任務を遂行し、ウメ婆さんとマツコに魔石の安全な保管場所を知らせるため、急いで帰還したのでした。
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ところ宗谷が帰還の途中で出会ったマーメイド達の話では、せっかく安全と思われた場所に隠した魔石は、どうやら巨大なクラーケンが現れて飲み込むや、物凄い勢いで遠ざかっていったのだと聞きます。
宗谷は、マーメイド達の話を聞きながら、巨大なクラーケンの存在に驚きました。
しかし彼は魔石を取り戻すために決意を固めると、マーメイド達とタッグを組んで行動することを決めました。
ドアーフ一行はマーメイド達の案内で大型帆船を準備し、クラーケンの生息地に向かいました。
船上では、宗谷とマーメイド達が戦略を練りながらクラーケンに挑む準備を整えました。
そしてついにクラーケンが現れると、激しい戦いが始まりますーーーー
帆船が激しい波に揺られながらも、宗谷と仲間達は勇敢に立ち向かい、巨大なクラーケンとの壮絶なバトルを繰り広げました。
そして宗谷は巧みな操縦技術を駆使して、クラーケンの弱点を突き、魔石を取り戻すことに成功したのでした。
喜びに満ちた船上では、マーメイド達との友情を深めながら、魔石の安全な保管方法について話し合いました。
そして一同は帆船を舵取り、魔石を守るための新たな冒険の旅に向かうのでした。
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しかし魔石に何かしら呪いでもかけられていたのでしょうか、突然の大風で大型帆船は転覆したのでしたーーーー
勿論頼みの魔石さえも海の中へと忽然と消えてしまいます。
船が転覆してしまった瞬間、宗谷と仲間達は大きな衝撃に襲われました。
しかし彼らは決して希望を捨てることはありませんでした。
海の中に消えた魔石を取り戻すために、再び立ち上がる決意を固めます。
宗谷は周囲を見回しながら仲間達に元気づけの言葉をかけます。
「みんな、落ち込む暇はありません!魔石を取り戻すために、今こそ力を合わせて立ち上がりましょう!」
仲間達も宗谷の言葉に勇気づけられ、再び立ち上がる決意を固めました。
彼らは海の中に潜ると魔石を探すために全力を尽くすのでした。
海の底には様々な困難が待ち受けており、魔石を見つけることは容易ではありませんでした。
しかし彼らは決して諦めず、絶え間ない努力と勇気で、ついに魔石を見つけ出すことに成功したのでした。
魔石を手に入れた宗谷と仲間達は、喜びに満ちた笑顔を浮かべながら海から上がりました。
彼らは困難を乗り越え、何とか魔石を取り戻すという使命を果たしたことに大きな喜びを感じていました。
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その頃仙人フォーは宗谷の帰りが遅いことに気づきます。
「ウメ婆さんや、宗谷の奴いつまでも戻って来ないようジャが、まさか難破したりしてないか?」
すると仙人フォーは、宗谷の救助のために再びイカダを作ることを提案しました。
ウメ婆さんは心配そうに仙人フォーを見つめながら、
「フォーや、本当に大丈夫かしら?マーメイド達からもあの大きなクラーケンが出没していたって聞いたじゃない。危険があるわよ!」
と心配気な様子で言います。
しかし仙人フォーは決然とした表情で答えます。
「ウメさん、アンタの甥っ子の宗谷のことだからな。私たちが彼を助けなければ誰が助ける?
彼が危険にさらされているかもしれない状況下において私たちは力を合わせ宗谷を救出しようじゃないかっ!」
そう言って仙人フォーはすぐに動き出しました。
彼は手慣れた様子で素早くイカダを作り、ウメ婆さんを乗せて共に大海原へと漕ぎ出してゆきました。
いつしか波は高くなり、荒れた海を進む中、共に人魚のコスチュームの二人ではありましたが、困難に立ち向かいながらも宗谷を救出するために全力を尽くして漕ぎ出します。
そして彼らの努力が実り宗谷達を見つけることに成功したのでした。
「いやぁ、助かった〜!一時はどうなることかと思ったよ、フォー、お祖母様、ありがとう!」
宗谷は感謝の言葉を述べながらウメ婆さんと仙人フォーに抱きしめられました。
三人は安堵のため息をつきながらイカダに乗って家路についたのですーーーー
///to be continued!!!☆☆☆




