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第103章

 クレソン女史は夫のネロ伯爵とプレレ酋長を載せて潜水艇で最後の8つ目の魔石についての探索に向かっていた。





 ネロ伯爵がこの王家へのルートについてのこのツアーでの心境を語り始める。






「私が過去に商船で世界を股にかけて貿易をしていた当時は、海賊たちによってこの海峡は阻まれたものだった。


 あの当時は悪い気の魔力に支配されたドラゴン達が乱舞して、まさに世界中が破滅へと向かっているようだった。


 そんな時勢力を伸ばすフランク伯爵がドラゴンを操って王家の支配力を脅かし始めたので我々は立ち上がった。


 結果としてドラゴン達は沈静化したものの、フランク伯爵の支配圏は日増しに増加したのだった…」







ーーー☆☆ー


 クレソン女史は優しくネロ伯爵の手を取り、微笑みながら言いました。





「ネロ様、過去の苦難は今や遠い過去。私たちの目的は王家の遺産を守り、魔石を見つけることです。


 あなたの過去の勇気と決断が今日の私たちを導いています。


 私たちは一緒に立ち向かい、この最後の冒険を成功させましょう。そして、未来への希望を紡ぎましょう。」






黙って二人の話に気に入っていたプレレ酋長。





 彼がかつて自国のトミマロアイランドに難破したネロ伯爵が漂流してきた話をクレソン女史に聞かせ始めますーーーー






ーーー☆☆ー☆


プレレ酋長は深い声で語り始めました。




「ネロ伯爵、あの時のことは私の心にも深く刻まれています。


 荒れ狂う海があなたを私たちの島へと導いたのです。


 あなたが漂流してきた時、私たちはあなたを救いました。


 あなたの辿った武勇伝は、後に我々の部族の伝説となりました。


 その日以来、私たちはあなたを家族の一員として迎え入れ、共に困難に立ち向かってきました。


 今こそ、私たちは再び共に王家への道を共にし、新たな伝説を築こうとしている真っ只中なのです〜〜〜〜」







ーーー☆ー



その時突然にクラーケンが潜水艇目掛けて突進し、体当りしました。






 皆は慌てて更に海底目指して潜水しますが、どうした訳か、衰えも知らないクラーケンはいつまでも追って来ますーーーー






ネロ伯爵は舵を取り、潜水艇を巧みに操りながら言いました。






「このクラーケンめ、どうやってこんなに深い海まで追ってくるんだ!


 皆、しっかりと支持してくれ!この怪物には私たちの意志と勇気で立ち向かうぞ!」





クレソン女史は冷静に言いました。





「ネロ様、私たちはこれまで何度も危機を乗り越えてきました。


 今回も同じです。私たちは一致団結し、このクラーケンを振り払います。


 プレレ酋長、我々の仲間の力を貸してください。共に立ち向かいましょう!」





プレレ酋長は頷きながら言いました。





「その通りだ。このクラーケンも私たちの力を知るが良い。一緒に立ち向かい、この海底の冒険を果たそうではないか!」





皆は団結し、力を合わせてクラーケンとの戦いに臨もうとします。





するとどうしたことでしょう、クレソンがハンドバッグに仕舞っていた魔石を取り出すと、なにやら呪文を唱え始めます。






 プレレ酋長がそのクレソンの魔石をよく見ると、何とその表面には「No.8」の刻印が刻まれているではありませんか!





「ん……? ややっ!」






 驚くプレレを尻目に、そしてまもなく青白い閃光が魔石から眩しく輝くと、海中にいきなりすごい渦が巻き起こります。





 かと思うや、すごい速さで潜水艇ごとの見込まれ始めますーーーー





慌ててクレソン女史の唱える呪文が魔石に反応するや、突如として青白い閃光が放たれます。






 プレレ酋長は驚きながらも、確認のため、その魔石に刻まれた「No.8」の文字を目をこすって見つめます。






 更に閃光がつよさを増した瞬間、海底が激しい渦巻きに包まれ、潜水艇は見る間に速度を増して深海へと突き進みます。







 ネロ伯爵は舵を取り固め、船内にいるゾンビモンスターのクルーたちに呼びかけます。






「これは一体どういう事だ…みんな、しっかりと気を張っているんだぞ。この潜水艇は何故か深海へと進んでいる、皆覚悟しろ!」





クレソン女史は魔石をしっかりと握りしめながら、勢いよく呪文を唱え続けますーーーー





 プレレ酋長は力強く彼女を支え、周囲の潮流に押し流されないように潜水艇を操ります。







 深海の秘密を探求する一行は、魔石の力に導かれ、見知らぬ世界へと踏み入っていくのでした〜〜〜〜









ー◆ー◆ー◆ー



 それからどのくらいの時が流れたのでしょう、皆が目覚めると、潜水艇はかつてみたこともない大陸の沖に漂着していることに気づくのでしたーーーー






 潜水艇が未知の大陸の沖に漂着していることで、ネロ伯爵は驚きながらも船を見渡し、言います。






「これは…まさか、私たちはどこに来てしまったのだろう?」






クレソン女史は舷窓から外を見て、興奮しながら言いました。






「これは素晴らしい!この大陸、どんな秘密を隠しているのでしょう?」






プレレ酋長は静かに頷きながら語りだしました。





「これまでとはまったく違う、新たなる境地に我々は立ち向かうのだろう。」






彼らは未知の大陸への探検を始めるために、潜水艇から降りて大地へと足を踏み入れました。







ーーー☆☆☆ー



するとどうしたわけか、この事を知っていたように島の住人たちが現れると皆を取り囲むのでしたーーーー






島の住人たちが不思議なほど迅速に集まり、皆を取り囲みました。






 彼らは異国から来た旅人たちを驚きながらも歓迎し、彼らの目的を知りたがります。






一人の長老が前に出て、深い声で言いました。







「ようこそ、異邦の旅人たちよ。我々はこの大陸の住人であり、あなたがたの到来を喜んでいます。


 どのような目的で我々の地にやってきたのか、教えてくれませんか?」






ネロ伯爵は礼儀正しく頭を下げて言いました。






「私たちは王家の遺産を守り、魔石を探しに来たのです。


 どうか、ご協力をお願いします。」






クレソン女史も同じく頭を下げる。






「私たちは冒険心と好奇心に導かれ、新しい世界を探求しに来ました。


 どうか、私たちの目的を理解してくれますように。」






プレレ酋長は力強く言いました。





「我々は友好的な意図で来たので心配はいらん。だから君たちが協力してくれることを願うのだが。」






島の住人たちは一瞬、互いに視線を交わした後、同意した様子で微笑みながら頷きます。






「私たちはあなたがたを助けることに喜んでいます。


 どうぞ私たちの地を探索し、我々の文化を知ってください。そして共に新たなる冒険を始めましょう。」










ーーー☆☆☆ー


彼らラビー族の特徴は、皆ウサギのような耳と顔立ちをしていました。





 彼らが自己紹介した時、プレレ酋長は遠い昔、戦時中にこの大陸に攻め込んだことがあったと思い出しました。





ラビー族のそのウサギのような耳と顔立ち、彼らの友好的な態度を考えると、その話をこの場では切り出すことに躊躇しました。






しかしネロ伯爵が彼の葛藤に気づき、静かに彼の肩を叩きます。





 そして同情し優しく囁きました。





「プレレ酋長、過去の出来事はあなたの過去です。


 しかし今は新たな章が始まりました。


 彼らは友好的な意図で私たちを迎え入れています。過去のことを持ち出すことは必要ありません。」






プレレ酋長はネロ伯爵の言葉に耳を傾け、深くため息をつきます。






 そして微笑みながらラビー族に向かって言います。






「あなたたちの温かい歓迎に感謝します。過去の出来事は水に流しましょう。


 私たちは新しい友情を育み、共に未来を築いていきましょう。」









ーー☆☆☆ーー



 やがて夕暮れの静かな波音がビーチに響き渡り、皆はキャンプファイヤーを囲んで夜の宴を楽しんでいました。






 火の周りに集まったラビー族の住人たちと一緒に、豚や牛の丸焼きがほんのりと香り立ちます。






プレレ酋長は笑顔で言いました。






「この美味しい食事を共に楽しむことができて嬉しいですね。我々の絆がより深まりますように。」





クレソン女史もうなずきながら言いました。





「この素晴らしい夜に感謝します。新たな友情が芽生えていることを感じます。」





ネロ伯爵は皆に杯を挙げて言いました。




「この出会いとこの夜を忘れることはありません。新たな友人たちとの冒険が始まりました。」





そして彼らは楽しい夜を過ごしながら、未知の大陸と新しい友情に対する期待を高めていったのでした。





 夜中になると人魚のコスチュームに身を纏った女性陣が古代から伝わるダンスを披露すると、その中の一人にクレソン女史は見覚えのある事に気づきます。






 それは何と、以前いた島から逃げ出していった、あの、仙人フォーではありませんか!






 するとプレレが彼を捕まえようとするや、平和であった筈のラビー族の酋長シュワがプレレ酋長が島の女に手を出そうとした罪で彼を捕えると牢獄にぶち込む。





 クレソン女史が人魚のコスチュームに身を纏った女性陣の中に、かつての島の仙人フォーを見つけると、驚きと戸惑いが彼女の顔に広がりました。






 彼女は静かに彼を見つめ、過去の出来事を思い出しました。






プレレ酋長は即座に立ち上がり、仙人フォーに向かって歩み寄ります。






 しかしその時、ラビー族の酋長シュワが突然プレレ酋長に手をかけます。






「プレレ酋長よ、あなたが島の女性に手を出そうとした罪で、この島の掟に従って捕らえられるべきだ。」





 と彼は厳しい声で言いました。






プレレ酋長は驚きと怒りを隠せませんでした。





「何を言うのだ、シュワ酋長!私は何も悪いことをしていない!」





しかしシュワ酋長は聞く耳を持ちませんでした。彼はプレレ酋長を牢獄に連れ去り、そこで彼を拘束しました。





クレソン女史とネロ伯爵は驚きの表情を浮かべながら、この意外な展開に戸惑っていました。





 彼らはプレレ酋長を守るために何かできることはないのか、悩みながらその夜は過ごしたのでしたーーーー







ーーー☆☆☆ー


すると人魚のコスチュームの仙人フォーが、クレソン女史のハンドバッグから「魔石No.8」をひったくるや、またもや逃げ出していきました〜〜〜〜






 クレソン女史は仙人フォーが魔石を盗み出したことに驚き、怒りを感じながらも彼を追おうとします。






 しかし仙人フォーはすでにスゴスゴと姿を消してしまいました。






プレレ酋長が牢獄に囚われている中、クレソン女史はハンドバッグから魔石を盗まれたことに対する責任を感じます。







 ネロ伯爵は彼女の肩を軽く叩き、励ましの言葉をかけます。






「クレソン女史、あなたが悪いわけではありません。もしかしたら、仙人フォーが再びヒョッコリと現れるかもしれませんしね。

 今は彼から魔石を取り戻す方法だけを考えれば良いのです。」






 一行は仙人フォーを追うために決意を固め、誤解して牢獄に閉じ込められてしまったプレレ酋長を救うために行動を開始しました。









///to be continued!!!☆☆☆




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