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第2話 同時多発シャーク・テロ!起承転結で言えば起!!!

 パリーーーン!!!


「きゃー!」


 教室内に悲鳴が轟いた。


 突然窓ガラスを割って教室内に侵入してきた者達! その人数は3人!


「コラーッ! 窓ガラスを割るなー! 廊下に立っとれ!」


 先生は激怒!


「聞いとるのかこのサメ……鮫? ウチの生徒か?」


 先生はこの時はじめて、ある違和感を覚えた。侵入者達はおフザケで顔に鮫のマスクをしているものだとばかり思っていた。だが実際にはどうやら違うようなのだ。


「クックック」

「ヒッヒッヒ」

「フッフッフ」


 その作り物じみた精巧な“マスク”の口元が邪悪に歪み、人間の言葉を発した。


「え、サメ人間?」


 サメとは! 漢字では“鮫”と書く! 魚と交わると書いて(サメ)

 これぞまさにシャーク・テロリストと人間との最初の(ファースト)交わり(コンタクト)

 瞬間、発火炎(マズルフラッシュ)と共に先生の頭部が薬玉(くすだま)よろしく派手に吹っ飛んだ。


「あばばばばーっ!!!!」


 BUSYAAAAAAA!!!!!!


 血と肉を撒き散らし先生の体が崩れ落ちる!

 黒板には趣味の悪いロールシャッハ・テストみたいな模様!


 サメ人間の一人がサブマシンガンを発砲したのだった。


 硝煙が香り、続いて猛烈な血臭が前列の生徒の鼻を突き刺した!


「くさい!」


 ここへ来て、生徒の悲鳴が一斉に木霊する! ある者は腰を抜かし、ある者は一目散に逃げようとし、またある者は目の前で起こっている現実に打ちのめされて、呆然と身動きも取れずにいた。


「うわー! 腰が抜けた!」

「助けてくれ!」

「堪忍して!」

「ファッ!?」


 生徒達の口を衝いて転がり出るのは絶望のファンファーレである!


 しかし3人のサメ人間はいたって冷静に生気の無い目を動かし、狂騒状態に陥った生徒達に対し無慈悲な弾丸を浴びせかけていく!

 背中に銃弾を受けて前のめりに倒れる者、それに足を取られた生徒が折り重なり、そこへ掃射が行われる!


「背中が!」

「助けてくれ!」

「堪忍して!」

「ンゴーッ!」


 苦悶、絶叫! 一瞬の間に教室内には死体の山! 阿鼻叫喚の地獄絵図!

 しかも悲鳴は隣の教室からも、その隣の教室からも、そして校庭からも聞こえてきたではないか!


 同時多発シャーク・テロ! まさにシャーク・テロリストである!

 

 だが読者諸君よ、この恐怖に打ち勝ちその目を開いてもらいたい!

 あるいはこっそりと指の隙間から覗き見てもらいたい!

 どう考えてもパニックジャンルに投稿するのがふさわしい程のこのパニックパニックした状況に!

 あまりの(おぞま)しさに!

 ブラウザバックする前にとくと見よ!

 この絶望的状況下で何が起ころうとしているのか!


「上履きに溜めた雨水、今日の昼飯な、お前!」


「お昼はお弁当を持ってきているから」


 信じ難いがこの二人は、剛力腕太郎と甲賀忍之介は今、圧倒的死の暴風の中で未だに他愛もないいじめ遊びに興じていたのだ! 大丈夫か、頭、お前ら!


 ぎょろりとサメ人間が二人を睨んだ。


「そこの人間ども」


 意外に流暢(りゅうちょう)に喋る!


「死ぬのが怖くないのか?」


 サブマシンガンが冷たい輝きを放った。遂に、甲賀と剛力の最後の時が迫るのか!?


「殺しちまおうぜ! 構うもんかよ! 俺ら、突然降り注いだ宇宙線によって細胞が変異し異常進化したシャーク・テロリストに歯向かう者には死を!」


 横から別のサメ人間が身上を説明しながら会話に割り込んできた!


「何だかヤバそうな雰囲気だよ、剛力くん!」


「ま、イケるっしょ」


 何がイケるのかはさっぱりわからないが何だかイケそうな剛力が立ち上がる! 主将、柔道部の!

 やってくれるのか、剛力!


 緊迫感に読者の心臓がピンチ!

 次回へ続く!

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― 新着の感想 ―
[良い点] やたらと語彙が豊富ですね!
[気になる点] テロリストの持つサブマシンガン、一体どこで調達したのでしょう? という、冷静なツッコミ。 そして、テロリストを前に余裕にも見える二人の運命は……?
[良い点] な……なんか生徒の中に、射●音先生混じってないですか?
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