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異世界召喚に巻き込まれたけど呑気に何でも屋をする  作者: 夢木優也
一章 バルドル王国
9/11

九話 予想通り

ギャーギャー


「下は騒がしいな…こんな時間になっても騒いでるもんなのか?…いや、酒場はこんなもんか」


独り言を言いながら階段を降りていると


「おっ!やっぱり上から来たかー!」


「ん?ギルドマスター。やっぱりってどういうことです?」


またギルマスは飲んでるのか


「ハクト様。お帰りなさいませ。一先ず、第一応接室…いえ、第一も第二も清掃中でしたね。」


およアラナさんもいる。


「なら、ガリルの方に行きゃーいじゃねーか」


ガリルって…確か素材買取の解体屋か


「そうですね。思いのほか早く解体が進んで全ての解体が終わっていたと言っていましたし」


「んじゃ、それで決まりだな。」


・・・


「ん?なんだ。もう来たのか。この時間に来たって事は寝ずに来たんだろ?明日こればいいのに」


確かに眠らないでここまで来ればちょっどこんな時間か


「それがよ。こいつ転移魔法使ってここまで戻ってきたんだよ」


「おいおい、流石にこんな子供が使えるわけねーだろ。それにあれは…あー。はいはい。」


なんで納得してるんだ?


「???」


「2人とも、説明くらいしてください。

実は転移魔法は並み大抵の魔力がないと使えませんが、使えない訳では無いんですよ」


えっ?


「えっ?」


あ、声に出てた


「転移魔法は主にふたつに分けられます。物体を分解・再構成させる瞬間移動型と物体を移動させる経過移動型のふたつです。瞬間移動型は一瞬で移動できますが経過移動型はそこまで移動する時間と同じ時間をかけて移動します。ハクト様は現在のレベルも考えて後者だとクズマスは考えたのでしょう」


実力不足だったわけだ


「あー成程。だからギルドマスターはやっぱりって言ったんですか」


「はい。アルファン支部のギルドマスターからハクト様がドラゴンを討伐し、転移魔法で帰ったと報告を受けておりました。」


「ふむふむ。っと長話してる場合じゃない」


「どうかしたのですか?」


「いやー。ドラゴンって解体できる人ここにいるかなって」


どの世界の話でもドラゴン解体できる人は珍しいからね…


「残念ながらここで解体できるやつはいねーな」


やっぱり…まず、討伐すら珍しいはずだからな…


「スマンな。ドラゴンは出来てもエンシェントドラゴンに関しちゃダメダメでね。ほかの魔物やドラゴンと違ってエンシェントドラゴンは専用の解体スキルが必要なんだ」


「やっぱりそうですか。」


居ないって訳じゃなさそうだ


「確か、迷宮都市のランビリンスには解体できるやつが…」


いるにはいるのか…でも


「自分でやるしか無いよなぁ」


「は?小僧お前出来るのか」


「はい。まぁ、可能ではありますね。でもちゃんとした解体道具は持ち合わせてないので迷宮都市で借りましょうかね…」


「い、いや。そのままやらせればいいじゃねーか」


それもそうなんだけど…


「なら、実物みます?多分誰も解体しようとしないと思いますけど」


「「はぁ?」」


お、ガリルさんとアンドリューさん息ぴったりだな


「流石にここでは無理でしょうからオークキングを運んだ時の大型魔物一時置き場で出してくださいね」


「はい」


「ま、まぁいい。とりあえず見るか」


「だな」




「えーっと、これですね」


ドスーン


「おいおいこりゃ…」


「小僧お前どうやってこのエンシェントドラゴン倒したんだ…なんで、致命傷の傷一つねーんだよ!!!」


「まさか、アルファンの報告は冗談ではなかったんですか…エンシェントドラゴンの魂を刈り取ったって話は」


「おいおい、それが出来るのはシャルゼン様位だろうが」


「まさか、この小僧が神様ってわけねーだろ」


ん?シャルゼンって神様は魂を刈り取れるの?まさか…ユキくんの事じゃないよな…


「流石に死を司るシャルゼン様ではないでしょう。しかし、この世界に召喚された異世界人は命を司るベルフェル様から加護を受けると言います。」


「し、死を司る神…」


たしか、ユキくんも…死を司るって言ってたような


「ハクト様もしかして心当たりが?」


「い、いえ。この世界には死を司る神様がいるんですね」


バレたらヤバイよな


「はい、異世界人にとっては珍しいかも知れませんね。この世界には命を司るベルフェル様と死を司るシャルゼン様二柱様を創造神として崇拝してるんですよ」


「そ、創造神ですか…」


「総本山はヴェラフィアと言う都市ですが王都でも神殿があるので1度出向いてみては?」


「そうですね」


「それより、こいつ仕舞えよ。寝てるようにしか見えねぇから油断出来ねぇんだよ」


「わかりました…っと」


ドラゴンの死体に触れ戻れと念じると何も無かったように消える


「便利だなぁ。さて、飲み直すか」


「素材については明日お話しますね」


「おう、それで頼むわ。さて、俺も飲もうかねぇ」


「あ、アラナさん。小型の商人用の馬車とある程度の荷物を用意できますか?」


「荷物と言うのは商品でしょうか?それともハクト様自身のでしょうか?」


「商品です。いつ頃準備できるでしょうか」


「はい、予算はおいくら程出せますか?」


「白金貨50枚ですね」


「そんなにいりませんが、それなら5日程でできます」


「わかりました。では、僕は上に戻りますね」


「はい。5日後に商人ギルドでギルドカードを提示していただければ案内されると思いますからその間に準備いただけると思います」


「何から何まですみません」


「いえいえ。王からも仰せつかってますから」


「そうなんですね」


「お前らいつ会話終わるんだよ」


「あら、ハクト様は今回はダメですよ」


「なんでだよー。せっかくエンシェントドラゴンを倒したんだ。祝い酒を飲ませようと思ってたのによ」


「彼はまだ幼いんですから、無理はさせてはダメでしょう。さぁ、ハクト様も上に戻って寝てください」


「ふぁ…ーい」


うっ、急に眠気が…上に戻るか



その後部屋に戻ったがシンワはいなかった。多分ギルマス達と話してる間に片付けを終えて出たのだろう。今回もぐっすり眠れそうだ



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