八話 新たな出会い?
「さてと」
ドラゴンを倒したはいいが今すぐにクズマス…じゃないアンドリューさんかアラナさんに言った方がいいのか?
「だけど…いや…うーん…やっぱり…でも…」
ハクトが今行くか時間を置いて行くか悩んで唸っていると
ガチャ
「ん?」
誰だ?ここは俺がいるから誰も来ないはずだけど…
「あれ?人がいる。アラナさんは今はお客さんがいないからその間に片付けてって言われたんだけど」
ああ!アラナさんが俺がいない間に部屋を片付けようとしたのか
「ああ、済まないね。思いのほか仕事が終わったから、早めに帰って来たんだよ」
まぁ、嘘ではからいいか
「では、貴方がハクト様ですか!」
驚いたように声を上げる青年…と言ってもまだ14~15歳位だろうが
「まぁね。君は?」
何となく彼の名前を聞く。あまり他人には興味は無いのだが、こういう正直な人は好きだった。もちろん人としてなのだが。
「あ!僕はシンワって言います。普段は冒険者やってるんですけど今回はリョータが…ああ、パーティのメンバーなんですけど、そいつが体調悪いので個々で雑用してるんですよ」
成程。パーティメンバーがね…
「へぇ。他には誰がいるの?」
「ええっと、みんな男なんですけど…リーダーで高位神官のカツヒコさん、騎士のリョータ、魔法使いのユウム、魔法剣士の僕で4人ですね」
「へぇ!君ルーンナイトなんだ」
ハクトは驚いたように聞き返す
「ええ、まぁ。」
「凄いねぇ。ルーンナイトは剣と魔法どちらも使える汎用的な職種だし、これは剣の才能と魔法の才能両方がないと使えないからねぇ。それに、ちゃんとバランスよくすればその一つに長けたものには劣るが充分強いからねぇ。自らの剣に魔法属性を付与したり、味方に色々なバフをかけたり…」
そう、ルーンナイトとは剣と魔法両方の才能が無ければなれない珍しい職業で、しかもちゃんとバランスよく育てればとても強いものになるのがルーンナイトだった。
「にしても、回復役のハイプリーストに盾役のナイト、遠距離支援のウィザードに近距離でも遠距離でも対応できるルーンナイトか…随分バランスがとれてるね」
「はい。カツヒコさんは最近Aランクになりましたし、僕や他のみんなもBランクに上がったのでそこそこやれると思います」
「そっか!頑張ってね」
「はい!ありがとうございます」
「にしても、大変だね」
「???」
「いや、だってこんな夜更けから雑務でしょ?」
今は丁度夜の11時過ぎだからね。え?なんで、ドラゴン討伐の時は明るくて転移した夜更けなのかって?…まぁ、転移魔法が不完全だからかな?あれ、転移って言えないんだよね。A地点からB地点に転移する場所に徒歩で5分かかるとしたら転移しても5分かかるんだよね…自分は一瞬で移動したように感じても実際には5分たって現れてるわけだ。っと、話をしてる途中だった
「いえ!無理を言ってここの片付けをさせてもらったんです」
「なんで?」
「えっと、言い方悪いんですけど自分より年下の子がSSクラスって聞いて…なんか信じられなくて」
「ああ!成程。まぁ、そりゃ驚くよねぇ。自分より年下の子供が自分より実力が上なんて信じられる方がすごいと思うよ」
「いえ!そんな…SSランクのハクト様に比べれば」
「様なんてやめてよ。僕の方が年下なんだし…」
「そうですか?」
「あと、敬語もね。」
「そうか?」
「うん。」
「ならハクトも敬語はいらない。俺の事もシンワって気軽に読んでくれ」
「分かった。んじゃ、邪魔になりそうだし僕は下に行くよ。依頼の件でギルマスとも話さないといけないしね。」
「じゃあ、その間に片付けておくよ」
「お願いね」
バタン
「うん…シンワ達のパーティは将来凄くなるんだろうな…っと、長話したしドラゴン討伐完了したって伝えに行くか」