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婚約破棄の日

 

 セリスに何を言われても気にせずフレアス様に近づき続けた結果、最近エリスは影で私のことを色々といっているようです。私に入ってきた記憶では裏でいじめをしていたはずなのですがそこまでには至っていません。おそらくはいつもセリスの近くに居るニールが抑えているのでしょう。わかってやっているのではないのでしょうけれど本当にあの男はこちらの邪魔ばかりしてきますね。


 とはいえ陰口をたたけばフレアス様の耳にも入るというもの。


「最近セリスが君の悪口を言っていると聞いたのだが本当かい?」


「そうなんです・・・私はただフレアス様と親しくなりたいだけですのに・・・」


 そういって泣いたふりをすればフレアス様は考え事を始めてしまいました。


「そうか・・・そろそろセリスに言うべきかも知れないな・・・アマンダ。もし私がセリスと別れることとしたら君は私についてきてくれるかい?」


 これは遂に婚約破棄でしょうか?ついにセリスを王子の婚約者の座から引きずり落とすことが出来るのですね・・・ふふふおじい様の悲願。果たして見せます。


「はい!フレアス様が私を選んでくださるのならば!」


 見ていなさいセリス!今から貴方に絶望を届けに行くわよ!






「もう君もわかっているんだろう?婚約は破棄させて欲しい」


 フレアス様の言葉に固まるセリス。


「そ、そんな・・・何故ですか!?私よりその娘を選ぶと言うのですか!」


 そして出てきたのは私へのさげすみを含んだ視線とセリフ。


「貴女がフレアス様をたぶらかしたのですね!」


 自分がフレアス様に嫌われていたのもわからずに見当違いのことを叫ぶセリス。私は怯えたふりをしてフレアス様の後ろに隠れる。フレアス様も私を庇ってセリスのことを睨みつけているから、もうこのまま破棄は間違いなしね。


「私はたとえ婚約を解消されても貴方のことは認めません!今に見ていなさい!」


 そう!その憎悪に歪んだ顔!いい気味だわ、そのまま物語の通りに進んでくれれば最高ね!


 ここまでは最高だったのに・・・今まで黙っていたこの男がやっぱり一番の問題だった。


「セリス!ずっと前から好きだったんだ!俺と結婚してくれ!」


「・・・はい?」


 唐突に始まったニールの愛の告白。まさかこんな場面で告白するなんて思ってもいなかったからつい固まってしまったの。


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