プロローグ・2
公園についた。
「さて、なにしよっか。」
公園の中をざっと見回してみると、私以外にも5、6人ほど先客がいた。
こどもだけじゃなく大人の人も何人かいた。
大人の人はこどもの親だと思う。
こどもと一緒に遊んでいた。
「親子で遊んでるのを邪魔しちゃ悪いよね。」
「一人で遊ぶならやっぱり、砂場だよね。」
砂場には一人こどもがいた。
エンゲルランディスでは珍しい、悪魔のこどもだと思う。
「あなたは悪魔なの?」
とりあえず、聞いてみることにした。
「あ、悪魔なわけないじゃん。」
と、明らかに動揺して悪魔の羽まで広げていた。
「そっか。悪魔なんて珍しいもの見たわ。」
「いや。悪魔じゃないからね。」
そのあとも、悪魔じゃないとか言ってたが羽も隠さずに何を言っているのだろう。
悪魔の子が作っていたものを見ると、
「それ。何を作っているの?」
「え?見ての通りロボットじゃん。」
いや。エンゲルランディスにロボットなんてないんだけど。
そういえば、デビリズランドは機械が多いって聞いたことあったっけ。
しかも、砂で出来てるとは思えないほど上手なんですが。
「上手だね。」
「そうかな?もう少しこの腕の部分を太くしたいんだけど。砂だと難しいね。」
腕?腕とかまず砂でどう作ったのかを教えて欲しいぐらいなんですけど。
「そういえば、まだ名乗ってなかったね。私はエルだよ。」
「僕は、デル。」
「デルはいつからここにいるの?」
「え?ついさっきだよ。」
ついさっきでそれ作ったの?
天才なの?
悪魔ってみんなこんなに上手に作れるの?
「私にも、作り方を教えてくれる?」
「いいよ。けど、こんなでいいの?キャッスルとかタワーの方がよくない?」
何を言っているのだろう。
砂でキャッスル?タワー?山しか作ったことないんだけど。
「キャッスルやタワーは難しそうだから、今作ってるロボットでいいよ。」
「そっか。残念。」
~~~日が暮れる頃~~~
「出来たね。」
「・・・うん。・・・出来たね。」
結局、キャッスル作ったんだけど。
てか、途中からどうやって作ったか分からかなかったんだけど。
「また、明日も遊べるかな?」
「うん。大丈夫だと思うよ。」
「じゃあ、また明日遊ぼうね。」
「ばいばーい。」
悪魔ってすごいんだな。
明日はいったい何を作るつもりなんだろう。
「じゃあ。私も帰ろうかな。」
また、公園内を見回してみると来た時にいた親子はもういなくなっていた。
公園内には私以外にはもういないみたいだった。
日も暮れて寒くなってきたのでそろそろ帰るかな。
次で、エルのプロローグ終わりです。