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エルデル  作者: からくれ
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プロローグ・1

天使エルの子どもの頃のお話です。

「危ないわ!!!」


 銀色の髪をした女の人が叫んでいました。

 

「危ないことはわかってる。でも、この村唯一の湖をなくすわけには行かないんだ。わかってくれ。」

「なぜ、あなたが行かないといけないの?ほかにも男の人はたくさんいるでしょ?」


 この銀色の髪の女の人は私のお母さんです。

 お母さんと話しているのは、同じく銀色の髪をした屈強な男の人。

 もちろん、お父さんです。

 今、お母さんとお父さんは口論しています。

 何故かというと、今日の大雨で湖が危ないらしいです。

 お隣さんのお兄さんが知らせてきたそうですが、何が危ないのかはよくわかりません。

 とにかくすぐに来て欲しい。ということだけ告げてすぐに行ってしまったのです。


「もちろん、私以外の男の人もみんな行ってるだろう。きっと湖が増水したせいで湖の桟橋が壊れかけているんだと思う。君を残して死んだりなんかしないから安心してくれ。」


 そして、お父さんは行ってしまいました。

 お母さんは何やらフラグがどうとか独り言を言っていましたが、よく聞き取れませんでした。




~~~次の日~~~


「ご冥福をお祈りします。」


 お父さんは桟橋を修理していた時に誤って足を滑らせて桟橋につながれていた小舟にぶつかって湖に落ちたあと、湖から上がってこなかったそうです。

 その話しを聞いたお母さんは泣きながらフラグがとか、今月どうしましょう。とか言っていました。

 お母さんが泣き止んだのは、午後になってからでした。


「あなたがいなくても、私がこの子を立派に育ててみせるわ。だから、天国で応援していてね。あなた。」


 そう言ってお母さんは立ち上がると、どこからノートみたいなものを持ってきて何か書き始めました。

 何を書いているのかはわからなかったけど、数字がたくさんありました。


「よし、これなら今月はなんとかなるわね。」


 書き終わったノートを戻すと、私の方に向かって話し始めました。


「お父さんは、お空のお星様になっちゃったの。だから、もう会うことはできなくなっちゃったの。」

「お父さんお星様になっちゃったの?どの星?」

「今はまだ見えないわ。夜になったら一番輝いているのが、お父さんよ。」

「わかった!」


 私は夜になって早くお父さんを探したくて仕方ありませんでした。


「それでね。お母さん。お父さんがいなくなったからこれから働かないといけないの。」

「お母さん。働くの?」

「そうよ。お母さんだってやれば出来るんだから。」

「お母さん頑張ってね!」


 私はお母さんを応援してあげました。


「じゃあちょっと仕事探してくるわね。」

「行ってらっしゃい。」


 そう言ってお母さんを見送ったあと、私は家の中で遊ぶのもつまらないから外で遊ぶことにしました。


プロローグ長くなってしまいました。

プロローグもう少し続きます。

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