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礼儀正しい魔王。
「突然押しかけすみません」
ルディと魔王は隣同士に座る。
念の為、ジョージとロバートには近くの町の駐屯所に報告に行ってもらった。
「ルディを、息子さんを拘束してすみませんでした」
魔王は更に言った。
ヒューイの中で魔王のイメージが崩れる。
そして、二人は想い合っていた。
「二人の関係は…?」
魔王と勇者だ、そう答えてほしくて恐る恐る問う。
「愛しています」
魔王はルディを愛しそうに見つめ、それはルディも同じだった。
これにはもう、ヒューイは頭を抱えるしかなかった。
「二人共、魔王と勇者だという事を忘れては…」
「もうすぐ引退します」
魔王は即答で答える。
これにはヒューイも驚きだ。
「引退…」
「はい、いい人材が見つかりました。彼なら此方側ともいい関係が築けます」
魔王は清々しかった。
「尽きましては、正式に引き継ぎが終わったら此方にお世話になりたく…」
ヒューイは更に頭を抱える。
引退、更にはこっちの世界に住む?
「イヴリーズ、いいの?」
ルディは瞳を輝かせる。
「こっちの方が安全だろう?父君は手練れだ、更に安心できる」
話は勝手に、住む様に進んでいる。
「とりあえず、その件は保留してくれ」
ヒューイはそう言うしか無いのだった。




