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ep.8 村の現状とerror

「お、クルル遅かったじゃないか。勇者様を送ってからかなり経ってるじゃないか。一体なにがあったんだ?」

村の前まできたところで、そんな声が聞こえた。すこし聞いたことがある声だなと思い、声の主がいるであろう場所に顔を向ければ。


そこには、ステータス選びで出てきたおっさんがいた。



「あれ、なんで貴さ。勇者様がいるんだ。って、あれ。制約は解除されたよな。」

「ヘラのおじさん、ちょっと落ち着いてください。かくかくしかじかなんです。だから、通してもらってもいいですか」

「ほう。わかった」


うん、"かくかくしかじか"で説明する人を初めて見たぞ。あの時のおっさんが、村の警備担当なのか。たしかに、まるで師匠のように、化け物のオーラを持っていたからな。人の枠を超えた村の警備と言われても、納得させられるものがある。


そもそも、そんなザルな警備でいいのだろうか。いいんだろうな。こんな化け物のような強さを持った人たちの村を襲おうものなら、返り討ちに合うのが目に見えている。そもそも、ここにそのような人がいるのだろうか。ひょっとすると、少年が勇者や魔王と言っていたから、その人たちが争っていて、それの仲介役のような仕事をしている可能性もある。はたまた、形だけの役割の可能性もある。これは、先にも考えてたことだが、外的がいない以上警備は必要ない。だからと言って、他に生き物がいないと言うわけではない。


たとえば、作物だけでは、どうしても栄養が足りず死んでしまうだろう。そこで、肉や魚といったものもあると仮定しよう。そうなった時に、野生の動物がいてもおかしくない。そして、野生の動物がいると言うことは、放置すれば、村の周辺に被害が及ぶ可能性だって存在する。


それならば、野生の動物を飼えばいいのではないかと、疑問に思うかもしれない。しかし、そうしてしまえば、どうしても全てを管理しないといけなくなってします。簡単にいってしまえば、この村の住人が、この世界の全てを管理すると言うことだ。


そんなこと不可能に近い。だからこそ、お互いの縄張りに暗黙の了解を引いているわけだ。もし、一歩でも踏み込んで仕舞えば、殺されても文句を言えないように。そう仮定すると、全てが辻褄があう。しかし、一つだけ問題がある。


それは、この村の住人レベルの強さを野生の動物が持っている前提だってことだ。まあ、持っているんだろうがな。そう考えると、改めてこの世界が恐ろしく感じる。



ーーー


俺がしばらく思考していると、おっさんと少年の間で話がついたようだ。そして、少年は俺の方に改めて向き合い


「勇者様、名無き村へようこそ」


そういって手を広げる少年。いや、クルルだった

1章終了です。


2章は書き溜めのためにしばらく更新しません。


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