表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

ep.4 チュートリアル1 

名前:ケイン レベル0

職業:error

HP    :0

生命   :0

生命   :0

筋力   :0

防御   :0

魔法攻撃 :0

魔法防御 :0

速さ   :0

運    :0

〈スキル〉

剣術, 好感, 幸運, 熟練度


〈ユニークスキル〉

英雄, レベル0


〈称号〉

ユニークスキル保有者

英雄の道


SP:


――――――――――――――――――――――






ユニークスキルの、確認に移るか。




----



英雄:

あらゆるスキルに補正を得る



レベル0:

レベルが0から変動しない

※error発生


----



うーん、やはりと言ってはなんだがこのユニークスキルレベル0が色々と説明つかないところがある。少年が言っていたことは解釈すれば、最初のレベルはみなレベル1からスタートすると捉えられるだろう。それがレベル0からスタートしているのだ。つまりレベル0を獲得するとともにレベルもレベル0に変化したと考えるのが妥当だろう。いや、そう認識するように誘導されているきがする。なにより、ステータス選びでおっさんがいた謎の空間内では速さ0の状態ではまともに動くことができずにいた。それがどうだろうかこの少年のいる世界では現実世界となんら変わらずに動くことができる。もう少し記憶を辿ればレベル0を獲得した時から体が軽くなるのを感じる。


いや、いい。考えたところで今すぐに答えが出るはずもないのだから後にする。それよりもさらに直近のこと、職業選択だ。俺の職業がerrorと表示されているがこれも冷静に考えればおかしいことだ。これまた少年が言ったように選んでもらう、つまり今は何者でもない存在。言い換えれば無職と言って差し支えないだろう。ならばこそ、ここにあえて表示される文字は、無職 または何も記入しない。ここらが妥当ではないだろうか。errorから別の職業に変えることができるとは考えにくいと思うのだが。


これもなにやらレベル0と関わってきそうだな。はあ、とりあえずゲームを進めよう


「一通り見終えたようですね。それでは、勇者様にあった武器を選んで見てください」


職業の選択はいいのだろうか。はやりと言ってはなんだが俺はすでに職業を得た状態になっていたようだ。こういうのは普通剣士だとか、魔法使いだとかそういうものだと思うのだが。当然とばかりに俺の職業はerrorで決定してしまった。そもそも、errorとはなにをする職業なのだろうか。言葉のまま捉えるならバグを意図的に起こせるなどがパッと思いつくところだ。しかし、そのような職業を仮にでも運営が実装するだろうか。


これも()()()考えるとしよう。色々と考えさせられるものがあるが目の前のことに集中することで現状を少しでも良い方向に向かうことだけを考えるとこにした。



そう、この時の俺は正気でなかったのだろう。普段のように冷静な頭を使っているならば、一度ゲームをやめるためにログアウトをする。そうでなくても職業errorの詳細を確認は欠かさずにしていた。それだけにこのゲームの異常性という大きな餌へと誘導されていたのだろう。だからこそ、気づくのが遅れ、この一つ一つの積み重ねがあんな事態につながるとは予想できるはずがなかった。


----



「俺にあった武器か。」


いつの間にか俺の目の前には、たくさんの武器が並べてあった。その中にはファンタジーらしからぬ武器もちらほらとあるが、ここで俺にあった武器とは何かと問われた時。俺は間違いなくこう答えるだろう。手に持ってる物その全てだと。だからこそ、特定の何かと言われたときに多少の違和感がある。しかし、あえて選べというのであれば剣と答えるだろう。


剣とはもっとも基本の武器であり、最初にして最後の武器でもある。もちろんながら槍や弓その他大勢の武器にもそれ相応のメリットとデメリットもあるが、一人での行動が多くなる場合その限りじゃない。槍は間合いの管理を徹底すればどんな敵も安定して倒すことができるだろう。しかし、それは相手が同じ人形であるからこそ成立する戦術だ。弓もしかり、仲間がいて初めその真価を発揮する最もたる武器の一つだ。当然仲間がいなくても扱うこと自体はできるがその分使い手を選び、相手次第では一方的に攻撃されてしまう可能性がある。だからこそサブとしての役割ならばともかくメインで使う武器としてはもっとも悪手な武器の一つになってしまう。


その点、剣は中近問わず使え一人で行動するならば最も使い勝手のいい武器と言えるだろう。それに俺の戦い方にあった武器とも言えるのもいい点の一つだ。それならば先にいったあれは嘘なのかと問われれば、それも間違いではない。会っていると言われればあっているし、間違っていると言われれば間違っているのだ。例えるならば、歴史に名を残す織田信長という偉人がいる。この偉人と言えばどんな武器かと問われれば銃と答えるものが多いだろう。だが、それは戦争での話一対一のの場合どうしても銃だと見劣りしてしまうだろう。もちろんながら現代武器である銃を当時に持ってこれたなら話は変わってきた可能性も否定できない。しかし、それは現代のことであって、当時ならば間違いなく刀と言えるのではないだろうか。


ある程度の技術を持っているものならば、相手の呼吸音を始め目線の先。はたまた筋肉の動きやその環境などあらゆる面を想定させるのだ。たったの一度しか打てない銃では対人戦に不向きになってしまう。ここで俺という人間にあった武器の話を戻すが、俺はその状況に応じてその全てが俺にあった武器になり得ると考えている。


現代において、街中で剣を持っていれば十中八九捕まってしまうだろう。しかし、それが本なら、それがボールペンならば、はたまた傘や小物といってものならどうだろうか。周りの視線を集めることなく自然と溶け込めるだろう。俺がいっているのはこういうことだ。


だからこそ、このゲームにおいてその自然に溶け込める武器はと問われれば剣になると考えている。そんな俺が考える現状の最適解こそが剣だと。だから、俺は目の前に広がる数々の武器の中から剣を手に取る。


その剣は鈍かと思うくらいに刃こぼれが激しくすぐにでも壊れてしまわないかと心配になるほどボロボロだ。しかし、不思議と壊れないと強く過信する何かが伝わってくるものがある。



『そうだ、それでいい。』


一瞬聞き覚えのある人の声が聞こえた気がした。しかし、不思議なことに()()()のことを思い出すと不思議と頬が緩んでしまう。俺の育ての親でもあり俺に全てを叩き込んだ人。今はいない師匠のことを



そして崩壊流の正式後継者である俺は


少年に向けて「剣にするよ」と告げた。

次回の更新は

6/9



なんか、展開がだいぶ遅いね。長々とよくわからん説明パートみたいになったよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ