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ストレンジフィールド  作者: 大犬座
4章 『本能の洞窟』へ
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4-1 入口への入り口

流石に一ヶ月放置は不味いと思い慌てて書きました……

これからはもっと更新を頑張らないと……

「ここが、本能の洞窟の入り口……」


「厳密には入り口に続く穴だな」


その洞窟は、コロニーの門を抜けて10分ほど荒野を歩いた先にあった。


穴は地面下へと続いており、それ自体が獲物を呑み込む巨大な口のようでミエリは少しだけ尻込みをし、ユーエインも神妙な表情で生唾を飲み込んだ。


「む、どうしたんだユーエイン、もしかして怖いのか?」


「い、いえ!私は治療院ずっとで治癒魔法を学んできたヒーラーです、皆さんの手助けをする為にはこんなことで立ちすくんではいられません!」


心配するエンロニゼに対し、ユーエインは首を振って恐怖心を払い自分の使命を口にした。


「ふっ、そうか……安心しろ、何があっても私が守り抜くからな」


「それにしても治癒魔法なんてのがあるんだね、あーしの世界じゃそんな傷を跡形もなく消せるなんてぜったいありえなかったもん」


「そうか?回復魔法なんてどこの世界にも結構ありふれているらしいが……とはいえこの世界で普及しているのはヒーラーのマスターであるシフォノリアの広めた治癒魔法だけだな」


「そういえば、僕の世界にも治癒魔法なんてなかったですね、治療院で当たり前に受けてましたがヒーラーのマスターの魔法はすごいですね」


「はい!シフォノリア様は偉大な方です!どこから来たのかは誰にも言わないので悪く言う方もいますが、それでも私たちセラフィモの誇りです!」


「私が聞いた話だとこの世界の魔素で安定して効果を発揮したのがウィザードのマスターの魔法とヒーラーのマスターの魔法だけだったらしいね、『癒しのシフォノリア、それ以外のアルドヴィダ』って言葉が魔法使いの間じゃあるみたいだし」


(なんかざっくりとした言葉だなぁ……)


メンバーの会話を黙って聞いていたミエリが一人心の中でツッコむ。


「おい、もうお話しは切り上げろよ、コロニーガードの連中はもう行動してんだろ?早く入るぞ」


「そうだね、でも新入りもいるしこれくらいリラックスして肩の力抜かせる状態で入った方がいいんじゃない?」


「僕はいつでも肩の力を抜いてますよ!力み過ぎると荷物を運ぶのに無駄に体力を使いますからね!」


「ゼノル、お前の事は誰も聞いていないぞ……まあ、適度な脱力は大事だが抜きすぎて足元を掬われんようにな、では俺が先頭に立とう」


「それじゃビルセティはイサオさんのフォローをお願いね、シャラムとアフタレアは二人で後ろの警戒をお願い」


「別に後方の守りを担当するのはいいけど……なんでこいつとなの?」


「だって、沼地でフェイクラムと戦った時にすごくコンビネーションが良かったからさ、それにビルセティはイサオさんと組ませたいし……」


配置の指示に対し、眉間の皺を寄せるシャラムにミエリが声を小さくしながら理由を説明する。そんな様子を意地の悪い笑みを浮かべながら静観していたアフタレアがふと口を開く。


「確かに、沼地での経験がこのクランの全てだからな、一緒にいた時間が長い者同士で組んだ方がいいだろうな」


「……私も新入りを守りながらの調査だし、この編成になることには納得してるよ、でもあんたも嫌がったなら別々にしてもらおうと思ったわけ」


「なんだよ、そんなにアタシと一緒は嫌か?」


「うん、嫌」


「しゃ、シャラムさん!アフタレアさん!その、仲良くしましょう!」


「え?」「おっと?」


二人の険悪な雰囲気に居た堪れなくなったのか、ユーエインがいきなり仲裁に割って入った。予想外の人物から予想外の行動を取られて二人の顔が驚きに変わる。


「ユーエイン大丈夫だ、その二人は喧嘩しているのではなくそれがコミュニケーションなんだ」


必死になるユーエインに、微笑みながらエンロニゼが近づき彼女を宥める。


「いつまでもお二人のいちゃつきに構ってても仕方がないですよ、陣形が決まったのですから突入しましょう」


ずっとグダグダとやりとりをしているメンバーにビルセティが呆れた口調で催促し、それを聞いたメンバーが一斉にそちらを向いた。


「い、いちゃついてなんかねえって!」


「全く、ビルセティもちょっと私達とお出かけしたからって言うようになったね」


ビルセティの言葉にアフタレアのシャラムが素早く反応する、その態度は少し焦りを感じるものだった。


「ともかく!ビルセティの言う通りだ、さっさと出発するぞ、俺の後ろにビルセティ、ミエリは指示役だからなるべく後方に……」


「私はミエリの隣以外嫌です、ミエリが後方なら私も後方に行きます」


「…………そうか……ビルセティの隣がミエリ、その後ろがエンロニゼとユーエインだ」


「僕はその後ろですかね、シャラムさんとアフタレアさんよろしくお願いしますね!」


「はいはい」


「どうでもいいけど余計なことは言うなよ」


「そしてあーしはミエリの肩だよ!」


それぞれ決まった配置につく、全員の準備が出来たのを確認するとイサオが剣を抜き、盾を構えて歪んだ入り口に足を踏み入れた。


「よし、行くぞ」

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