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第90話 王都騒然

「はぁ?お亡くなりになられたのですか?」

「今日急使が私の家からやって来て教えてもらったのだが、今王都は大混乱になっているそうだ」


部屋にはいるなりいきなり知らされたのは、第2王子が自らの人生のリセットボタンを押したという事だった。

確かにここ最近だけでも、通常ならとっくにそうなってもおかしくない位、罪を重ねてきていたのだが、ここに来ていきなりリセットするとは思えず、なにか裏の事情を考えたくなる。

ん?だが王子がリセットボタンを押したからと言って、王都が大混乱になるのか?

疑問に思っているとストラディ伯爵が続きを話し始めた。


「今はまだ詳しいことがわかっていないのだが、どうも国王陛下がそれによりご乱心なされたようで、なにか叫びながら王宮の奥に引きこもられてしまったそうだ」


国王ご乱心?既に人心が離れた国王だが、国王であることは変わらない。

当然国王でなければ処理できない案件も多く、第2王子の時のようにそのまま放置もできない。

しかも、王都が混乱しているって事は、一時的に引きこもったのではなく、既に数日は引きこもったままなのかもしれない。

とは言え正直言ってしまえば俺には何の影響も無さそうで、なんでここに呼ばれたのかいまいちわからなかった。


「今は王城から離れていた第1王子殿下が、急ぎ自身の管理していた街を離れて、王都へ向かっているし、メッセサイト公爵様も、王都へ向かうことになった」


国王の代わりを務められるのは現在第1王子だけだし、王都の国王派を抑え込むには、メッセサイト公爵の力も必要になってくるから、当然向かう必要があるだろう。


「そこで今皆と話していたのだが、今後私はどう動く必要があるか、君の意見が聞きたいと思って呼んだんだ」


意見を聞くために呼ぶってのがいまいちわからないのだが、既にストラディ伯爵の部下達は集まっているから、ある程度方針は決まっているのだろうに。

まぁ聞かれたら答えるしか無いのだが、さてなんと答えたものか?


状況を整理してみよう。

まず第2王子が亡くなった。

次に国王が引きこもった。

んで、第1王子とメッセサイト公爵が王都に向かった。


この流れでストラディ伯爵の今後の動きを考えなさい?


あれ?その前に確認しておかなければ行けないような?


「つかぬことをお伺いいたしますが、そもそも第2王子殿下が、お亡くなりになられた情報は、一体何処からもたらされたのですか?それとお亡くなりになられた原因は、一体何だったのですか?」

「うん。やっぱりそこが気になるよね。残念だけど急使が知っていたのは、殿下の側近の一人が、亡くなった事を伝えたところ、陛下がご乱心なされて話ができなかったらしい。今も陛下のおられる場所以外では話せないと、詳細を話さないそうだ」

「よくわかりませんがそれならば、至急パラセッツ街を押さえる必要が、有るかも知れませんね」

「やっぱりそうだよね。よし!さっき話していたように、各所に連絡してくれ!」

「「「はっ!」」」


やはり話は既に終わっていたようで、ストラディ伯爵の声で皆一斉に動き出していった。


「不思議に思うかも知れないけど、これは必要なことだったんだ」


そう言ってストラディ伯爵が教えてくれたのは、俺がいまだに周りに疑わているって事だった。


つまり王子とまだ繋がりがあって、ストラディ伯爵側の動きを見張っているのではないかとか、何かしらの妨害をしてくるのではと思われていて、もし王子の味方をするような発言をするのならば、この場での拘束も考えていたのだとか。

ストラディ伯爵は疑ってはいなかったが、周りの士気にも影響するから、念の為呼んで確かめたのだとか。


まぁ念の為と言いつつ怪しかったら拘束したんだろうな。


「それでこれから周辺の代官様や警備兵を使って、パラセッツの街を囲むのですか?」

「その予定だよ。ちなみに殿下は本当に亡くなっていると思う?」

「どうですかね?ちょっとわかりませんが、神光聖声教会が居たら、生きているのではないかと」


つまり俺を含む皆が想像したのはこうだ。

一旦王子が死んだとして届けた後、どこかでもう一度正統後継者とか言って、復活するのではって事だ。

もしくは死んだことにした後、神光聖声教会の祈祷により復活したとか、そういった話ではないかと思っているのだが、実際には行ってみないとわからないのが正直なところかな?


それにしても気になるのは国王陛下のご乱心だ。

もしかしたらそうなることを知っていて、話を合わせているのだろうか?

復活した聖人みたいな感じで、再び中央に戻そうというのだろうか?

まだ何もわからないものの、ただ死んだとはなかなか信じられないのだ。




それから数日経って判明したのはやはり王子の生存だった。


パラセッツの街を周囲の代官達と協力して囲み開門を呼びかけたところ、待っていたのは元貴族派の残党達であったそうだ。


神光聖声教会の僧兵を中心に抵抗したらしいが、流石に大きな街であるパラセッツの街を守れるほどの人数はおらず、代官達の共同軍も被害は出たものの1日で陥落したらしい。

その後街を捜索したところ普通に王子が出てきたそうで、現在はニューパラセッツの街に身柄を移して尋問中だとか。


ここで俺が面会申請とかしようものなら、また仲間疑惑が出そうだし、何より関わりたくないので近寄らないのだが、事態はこれだけで終わりではなかったようで、急遽俺が呼び出されることになってしまった。


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