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第63話 波乱5

「という訳で、これらは私達への侮辱であるだけでなく、宣戦布告であると考えております。この件についてティさんになにか情報があればとお呼びしたのですが」

「申し訳ございません。私も今日神光聖声教会の司祭を名乗る者が、これを持ってきたこと位しかわかりません。ですが私で協力できることが有りましたら、お手伝いはさせていただきます」


しかし本当に一体何を考えてこんな物を送りつけてきたんだ?

エスト王国に流れてきたゴブリンを倒して、これから大陸中央で増殖しているゴブリン対策をしたり、貴族派の処罰をしたりとかなり忙しくなるはずなのに、なんで今なんだろう?


あーそう言えば神光聖声教会の信者の殆どは、貴族派の奴らだったはずだから、勇者を立ててその後援をするとか言えば、生き残れると思っているのかな?

勇者とともに世界の悪であるゴブリンの討伐をとか呼びかけて、兵士とか資金とか物資を集めて対抗しようとか?

それとも他の派閥を悪だとか言って民衆の支持を得て、民主主義の名のもとにエスト王国の乗っ取りを企んでいたり?


あそう言えば、


「今ふと思い出したのですが、あの5人に聞いてみたらどうでしょうか?襲来イベントがどうとか言ってましたし、それの対策がこの勇者イベントだとしたら、なにか分かるかもしれません」


あの5人というのはピンク頭と胸出し女達だ。

もしこの勇者選出が前世のゲームのイベントだとしたら、彼女等が知っている可能性もあるし、王子が演技指導していた時に聞いているかもしれない。

もし知らなくてもそれならまた別に考えればいいだけだ。


「それもそうね。今あの5人はちょっと外に出れないから、うちで匿っていたのだったわ。

そう言えば色々ゴタゴタしていたから伝え忘れていましたが、ゴブリンの討伐について彼女たち知っていたわ」


ホルドラン公爵令嬢が言うには、イベントとしてゴブリン討伐が有るそうなのだが、テキストを読むだけで終わるから具体的な対策とかは知らなかったらしい。

主人公の女の子の親密度で、ゴブリン討伐イベントの時に誰が活躍するのかが決まって、それでルートが固定するとかなんとか?

確か二人の話だとこの世界は乙女ゲーだったそうだから、ゴブリン討伐とか残酷な表現は抑えられていたのかもしれない。

だとしたらもしかすると、


「その話はよくわかりかねますが、もしかするとその討伐イベントで活躍するのが、勇者だったりとかするのですかね?だとしたら勇者ってもしかして…」

「そうねその可能性もないとは言えないわね。わかりました直ぐに確認を取らせてきますわ」


そう言うとホルドラン公爵令嬢は部屋を出て行ってしまった。

おそらく部下の人に聞きに行くように指示を出すのだろう。

それにしても神光聖声教会と第2王子が手を結んでいるとしたら、非常に厄介なことになりそうだ。

今まで神光聖声教会があまり布教に成功していない理由はいくつか有るけど、一番大きな理由はエスト王国で権力の有るものがバックにいないと言うもの。

貴族派の貴族達はプライドは高いしある程度の財産も有るけど、権力を持っているのは少数だったし財産もそこまで多いわけでもなかったから、民衆に対する布教は成功していなかったのが、もし第2王子を旗頭にして布教すれば…


何も変わらないかな?


そう言えば第2王子って人望も無ければ財産もなかった。

おまけにこの前のプロムナード(仮)であれだけの事をしてしまったから、今の所学院自体は休学扱いになっているものの、これからもう一度返り咲くのは流石に難しいだろう。

無能国王がどれだけかばったとしても、それは貴族達が許さないだろうしね。


もし仮にこれが第2王子の仕業だとしたら、ゴブリン討伐部隊を率いて功績を立てるつもりなのかな?それで功績を理由に今までのことを無かった事にして返り咲くと?

あれかな?英雄的な扱いを目指しているのかな?

うーんどうだろう?

あれだけ失敗したのなら、素直にリセットしてもらいたいんだけどな、勝手に一人で。

他人を巻き込むことだけは優秀な王子はいらないでしょう。


そんな事を考えていたらホルドラン侯爵令嬢が帰ってきた。


「お待たせしましたわ。今部下に命じて確認を取らせてまいりました。もし今回の事がイベントと関わりがあるなら、彼女たち5人は狙われる可能性がありますので、こちらに呼ぶことは出来ませんが大体はわかりました」


そう言って話されたのはある意味予想していた通りの話だった。


彼女らが知っていたのはこの襲来イベントが3段階目に入ったという事らしい。

1段階目が大陸中央でゴブリンが増殖して、その対策準備のために仲間を集めるイベントがあったらしい。

2段階目がゴブリンの先行部隊によるエスト王国の被害を止めるため、親密度が一番高く途中のフラグを立てているキャラが、戦場に行くというものらしい。

3段階目が先行部隊をうまく退けたものの、大陸中央のゴブリンを叩くために大部隊が準備されて、前2段階のフラグを立てたキャラを更に親密度を上げていると、大部隊の指揮者に勇者として教会に選出されるというものらしい。

ちなみに4段階目では主人公のキャラが教会でミニゲームをして、お祈りを成功させると勝利イベントになるそうだ。


乙女ゲーのシナリオ通りならこの3段階目の勇者選出なのだろうけど、既に色々と破綻している気がする。

まず王子は戦場に行ってはいないだろう。

もし仮に行っていたとしてもそれは貴族派の連中と行っているはずだから、突撃して既にお亡くなりになっているはずだし、仮に王国騎士団と行動していたなら、もっと情報が出回っているはずだ。


でも王子側の話だと乙女ゲーではなくギャルゲーのはずだから、全く違う話になっている可能性も無いとは言えないから、


「そのお話を聞く限りですと勇者はゴブリン討伐に行くようですが、我が国から派遣される予定でも有るのですかね?それともこれから準備するのでしょうか?」


勇者が何者でどこに居るのか知らないけど、そのうちパレードの準備だとかで分かることだし、仮にこれから部隊を準備するのなら、軍関係に話をしておいたほうが良さそうだ。


「今の所我が国からの派遣は検討もされていなかったはずですが、もしかしたら準備は進んでいるのかもしれませんね」


ホルドラン侯爵令嬢の方でも知らないのか…

まぁ動きを待つしか無いのかな?

ふと見るとマーブル先生は楽しそうに4つのエロ装備で遊んでいた。


「ところで貴方達せっかくもらったんだし一度着てみればどうかしら?」


なんて笑いながら言っている。

流石にそれはと俺は思っていたのだが、


「着るか着ないかは各人にお任せいたしますわ。とりあえず勇者の情報を集めようと思いますので、しばらくは捨てないでくださいね」


なんて、ホルドラン侯爵令嬢が場を締めにかかった。

とりあえずは今日はこの辺で終わりだな。


しかし勇者ね…やっぱり人の家に入ってツボとか割ったりするのかな?


あの王子ならやりかねないんだけど…


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