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モードの1日の始まり

初めまして。




―――季節は春、あるものは卒業や別れと何かが終わり、同時に入学や就職と何かが始まるというその節目を感じさせるような(おもむき)がある季節。()()でもそれは例外では無い。


「今日は雨の予報だったけど、めちゃくちゃ晴れてるな…」


()()()まで来てそう呟いたのはモード・N・ルール。古都クラマカという町の裏路地に建っている洋服屋「ステイル」のオーナーである。ステイルでは働く時の服装や髪型、髪色などは自由で、モードは黒のベレー帽を被り首から暗色のタータンチェックの大判ストールを羽織っている。その下に白いTシャツを着て黒のスキニーパンツを履いて丸メガネをかけている。


「お客さんはあまり来ないと思っていたけど、これは準備が必要かもな」


そう言いながら、店の裏にある店内商品の在庫確認をし始める。

ここ、ステイルはジャンル問わず様々な種類の服を取り扱っている。新品をメインに取り扱っているが古着も置いてあり、どちらも取り扱う店で店内も広く、右側がメンズ、左側がレディースと分けられている。

また、メンズとレディースそれぞれの一部分を古着コーナーとして商品を展開している。

ちなみに、モードがデザインを考えモード自身で制作した自社ブランド「モードレッド」の服も店内に置いている。


様々なブランドの在庫確認とダンボールで届いた商品整理などしていると、入り口の方から音がした。誰かが入ってきたようだ。その人物はそのまま店の裏の方に進んで行く。


「あ、オーナーおはようございます。」


そう挨拶した彼女はステイルの従業員であるモダン=セレスティア。瞳の色は(あお)でブロンドヘアーでスタイルも良く、綺麗と可愛いのどちらも備えた欲張りな女の子である。

服飾の専門学校に通いながらここでバイトをしている学生でもうすぐ卒業する。

ちなみにステイルで社員の募集をしていたのでモードがその話を彼女にしたら「え、是非お願いします!ここで働きたいです!」と言われたのでモードはそれを快く受けいれ、彼女の内定先はここステイルと決まっている。


「あぁモダンさん、おはよう、今日もおしゃれだね。それに、いつもより早いんじゃない?」


モダンの服装は白いTシャツの上にオーバーオールを着て黒のキャスケットを被り、耳にはパールのピアスをつけている。

一見それは似合わないんじゃないかという組み合わせにも思えるが、彼女がすると違和感無くむしろとても似合って見える。


「ありがとうございます!オーナーもよくお似合いですよ!はい、今日は雨って言われていたので家を早めに出たのですが、全く降る様子が無いもので」


「それは嬉しいね、ありがとう。あぁーなるほどね、でもそうだよねー、雨だって言われてこれじゃさすがに予報も外しすぎだと思うよ」


「全くです、でも朝に時間があって優雅に向かうことが出来たのでまぁ良かったですね!」


そう言って笑いかけた彼女のその笑顔はとても魅力的で今にも吸い込まれそうな程であったが、モードはそれを必死に抑え話を続ける。


「あ、あぁそれは良かったね」


「はい!いいですね、朝に余裕があると!その分1日が長くてしたいことが出来ます」


「分かる、俺も朝早めに起きて優雅な朝を過ごすようにしてるよ、その方が充実感もあるし」


「そうですそうです!それに今日みたいに天気がいきなり変わって服装に悩んでも時間がありますし朝からとても楽しいです」


「いいね、朝から楽しいのはとても良い事だよ。仕事のやる気にも繋がるからね。ただし、無理は禁物だからね」


「はい、気を付けますね!」


そんなこんなで話しつつもモダンはモードの手伝いをしながら開店準備を進める。滞りなく準備は進み、ステイルはオープン時間になり、モダンとモードは店の入口を開け広げる。


「それじゃ今日も、よろしくね」


「はい!今日もよろしくお願いします!…あれ?」


表通りへと続く道の方から女性が歩いて来ているのに気付いたモダンはそう呟く。


「ん?どうし…あれ、珍しいな、この時間に人が来るなんて」


「はい、クラマカで店が開くのはまだ早いですし、うちのお客さんでしょうか?」


「んまぁそうだろうな、この時間に裏路地で歩いてるなんてうちに用がなきゃしないだろうし」


古都クラマカでは全体的にお店の開店時間が遅い。

表通りの「フロントストリート」でもまだ開店準備中で営業していないのだが、ステイルは裏路地で少し目立たないところにあるので他より早めに開店しており、この道で開いている店はステイルだけである。


「そんなにステイルで買いたいものがあったとかですかね?」


「いや、違うだろうな。多分()()()()()()()


何かのメモらしき紙を持った女性は入り口に立っているモード達に気付き駆け寄ってくる。


「あ、あの!もしかしてステイルのオーナーさんですか!?」


そう叫ぶ女性。見た目は若く20代前半といった所で、月をモチーフにしたピアスにしており、それに合わせた服装をしている。


「えぇ、そうですよ。私がオーナーのモードです」


モードは内心「この人、オシャレだなぁ」と思いつつも平静を保ちながらそう話す。


「ってことはあなたが()()()()()()?」


すると、それを横で聞いていたモダンが二人の間に割ってはいるがごとく叫び出す。


「いかにも!この方が()()()()()()()()()()です!そして私がモードン先生の助手、()()()です!」


「こらこら()()()()()、君が助手なのは聞いていないでしょう。彼女が困っているじゃないか」


モダンの話に唖然としながら聞いていた女性はモードの言葉で我に返り、話を続けようとする。


「あ、いえ大丈夫です。それより、モードン先生に依頼があって会いに来ました!」



こうして、モード達の1日は始まる―――




ご覧頂きありがとうございます。

ジャンル的には推理ものですが、大した推理のものを考えられる自信は無く趣味程度に思いついたものなので内容は浅いかもしれませんが、読み続けてくれたらなと思います!


誤字脱字、感想や意見などお待ちしております。

また、私1人ではアイデア不足になりかねますので何かアイデアがあれば教えて頂ければとても嬉しいです!


これはいわゆるプロローグで次から物語は始まります。


よろしくお願いします。

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