異世界人 最後
『ふぅ! やっと戻って来れたぜ!』
一人の洞窟はやっぱり落ち着くなぁ。たまには友達とつるむのも悪くないけどさ!
『女神様? アイツ大丈夫だよな?』
女神様に問いかける。俺も心配になるほどスゲェ魔力だったからな……
「大丈夫だよ。もう自分の人生を見つけたんでしょ?」
『アイツの人生ってどんな人生なんだ?』
「知りたいならついていけばいいじゃん」
『……そんなことしたら怒るくせに……』
「あっは! 怒られるのがそんなに嫌?」
『めちゃくちゃ怒るじゃんか! もーー!』
……もうあんな地獄みたいなの日々は送りたくない……あぁ! 思い出しただけで頭がおかしくなりそうだ!!
「フータのとこには行かないの?」
『行こうかな……でも良いのか?』
「ダメ」
やっぱりダメか……
『なんでなんだ? 俺もなんとなくしか分かんないんだけどさ』
「きっといつか分かるよ」
『いつっていつだよ! 何百年後とかじゃねーだろうな!』
「じゃあそうしよっかなぁ?」
今は姿が見えてねーけどめちゃくちゃバカにした笑顔が目に浮かぶ……
「じゃ! また何かあったら連絡してよ! じゃーね!」
『おい! 待て! まだいいだろ!』
声が届かなくなっちゃった。次に話すのは何年後になるのかな。
やることもなくなったから洞窟内で魔力を探知した。すると遠くの方でバカでかい魔力が暴れ回っているのが分かる。
『アイツ何してんだよ……』
きっと死ぬことはないだろうし幸せになるんだろうけどさ。こんなにめちゃくちゃに暴れてるのを視ると心配しちゃうわ。
……もう一回会ったらまた一緒に居たくなっちゃうんだろうな……
もっとちゃんとお別れすれば良かったかな……でも、そんなことする柄じゃねーし……
『楽しかったな……』
アイツもおんなじように思ってくれてると良いんだけどな。
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